ライブイベント『BanG Dream! 4th☆LIVE Miracle PARTY 2017! at 日本武道館』が21日、東京・日本武道館で開かれ5人組ガールズバンド『Poppin’Party』が、集まった10,982人の観客たちを全18曲と演出などで熱狂させた。
『BanG Dream!(バンドリ)』とは、アニメーションミュージックビデオ・コミック・楽曲リリース等、多方面に展開するメディアミックスプロジェクト。“ポピパ”の愛称で親しまれる『Poppin’Party(ポッピンパーティー)』のギター&ボーカル担当の戸山香澄役・愛美、ギター担当の花園たえ役・大塚紗英、ベース担当の牛込りみ役・西本りみ、ドラム担当の山吹沙綾役・大橋彩香、キーボード担当の市ヶ谷有咲役・伊藤彩沙が実際に楽器を生演奏で歌うというコンセプトで活動している。今年1月からは1クールでアニメ放送され世界観にさらなる広がりを見せ勢いを見せているプロジェクトだ。
なお、日本武道館に立ったガールズバンドとしての最速記録はメジャーデビュー後2年2ヶ月の『Silent Siren』、声優ユニットとしての最速記録はメジャーデビュー後1年7ヶ月で『スフィア』となっていることで知られているが、『Poppin’Party』はそれを塗り替える、史上最速のメジャーデビュー後1年6ヶ月での日本武道館公演となる。
会場は最上段までいっぱいの観客で埋まるなか、ステージは中央に円形で配置されており、360度全方向から見えるという趣向に。時間になると会場中央上部に設置された大モニターがステージに下り暗転する場内……その大モニターには日本武道館公演を発表した3rd LIVEの映像が上映され、再びモニターが上がっていくと、その先には5人が!
そして1曲目に歌いだしたのは『ときめきエクスペリエンス!』。TVアニメ『BanG Dream!』オープニング主題歌とあって、オープニング映像も流れる中、ステージ中央のせり出した部分が回転し、『Poppin’Party』メンバーたちも観客たち1人1人と目を合わせるように演奏した。
曲終わりで愛美から「最後まで全力でついてきてくださいね!」と、力強く呼びかけると観客も気合の入った歓声で返し、そのまま『ポピパ武道館スペシャルメドレー』と題したメドレーへ。『夏空 SUN! SUN! SEVEN!』で大橋以外のメンバーがステージの端の方まで飛び出し元気いっぱいの演奏で『ぽっぴん’しゃっふる』では途中に自己紹介を挟んで『1000回潤んだ空』に。
続けては、TVアニメの『Poppin’Party』が結成されていく重要シーンを本人たちが生で再現するという“2.5次元舞台”さながらの演出。まずは第3話のライブハウスで香澄がアカペラで『きらきら星』を歌うと、そこに現れた有咲がカスタネットを叩き、ベースを持ったりみが加わり、音が作られていく様子が。第5話の『私の心はチョココロネ』ではライブ直前に思いついたという“チョココロネジャンプ”も入りつつ、『STAR BEAT!~ホシノコドウ~』へ。こちらは、文化祭のシーンで沙綾がついにドラムとして参加するというドラマティックなシーンとなり、その感情が高まったまま演奏へとなだれこんだ。
中盤にはアプリゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!(以下、ガルパ)』を実際にキャストたちがガチプレーするVTRコーナーとなったが『光るなら』をチョイスした際に「協力ライブで」というと、本当にガルパ内の衣装に着替えた5人が登場してライブ演奏するという楽しい“仕様”に。そこからキャラソンコーナーへ突入し、キャラクターの魅力いっぱいな雰囲気。
後半は『走り始めたばかりのキミに』と『Yes!BanG_Dream!』を5人で向き合いながらアコースティックバージョンでしっとり演奏しアクセントをつけると、9月20日発売の7枚目となるシングルでロックな楽曲『Time Lapse』を初披露。そして『前へススメ!』『夢見るSunflower』でアンコール前の演奏を終えた。
その後、西本とガルパにも出演する橘田いずみをゲストにアニメの聖地巡礼のVTRが上映されてから、アンコールとなり再び『Poppin’Party』がライブTシャツ姿でステージに。さまざまな『BanG Dream!』にまつわる告知があったがそのなかで『ティアドロップス』の新作MVがお披露目され、愛美からは「これがどんな形でお知らせできるのか?特報を待て!」と、意味深なコメントも。
アンコール1曲目『八月のif』を雰囲気満点に披露した後には、メンバー1人1人からのスピーチへ。
大塚は、2年半前に『BanG Dream!』プロジェクトに参加したときの思い出を語りつつ、涙声になりながら「2年半前はこんな素晴らしい景色を見れると思っていなかったんです。みんなに出会えたのも、バンドリーマーのみなさんに出会えたのも、この最高の舞台を作り上げられたのも、素晴らしい仲間に出会えたのもまさに奇跡だなって思えます」と、涙をこらえて言い切り4人から抱きつかれ「恥ずかしいからやめて~!」と、嬉しげに“悲鳴”。
西本はそんな大塚を見ながら、「伝えたいことはみんな一緒なんだなって」と感嘆を漏らしつつ、「遠いようで早くて、その中でいろんなことがあったんですけど、みんなでここまで来れて……」と、涙をぬぐい、大橋がタオルを手渡す優しさを見せることも。そして、「『Poppin’Party』になれて本当に良かったです。そして、ここにいるみなさんや、バンドリ!を、『Poppin’Party』を知ってくれて、好きになってくれてありがとう!」と、お礼し観客たちと“機関車感激”“チョココロネ”のコール&レスポンスで楽しんでいた。
大橋は、「簡潔に」と前置きした通り、「きょうは本当にめっちゃ楽しかったです!本当にドラムを叩いていて、楽しいと思ったのは、みなさんの支えがあってこそです。『Poppin’Party』の仲間とともに、沙綾とともに、いろんなところでビートを刻んでいきたい!きょうは武道館でライブできて幸せ!ありがとうございました!!」と、ペコリと頭を下げ、感謝の気持ちを伝えていた。
伊藤は、「『Poppin’Party』にかかわってくださったみなさん、ありがとうございます!ここまで連れてきてくれて本当にありがとう!」と、まずはお礼から切り出すと、「『Poppin’Party』の活動で初めてキーボードを触りました。思い通り弾けなくて、メンバーに申し訳ないなとずっと思ってて、この中で練習に毎回付き合ってくれたり、『ポピパのキーボードは彩沙しかいないんだよ』と言ってくれたりして……みんなの力が、みんなの声があったからこのステージに立ててます!みんな本当にありがとう」と、号泣。4人が抱きついて励ますなか、「昨日の夜にこの2年半を振り返っていて、みんなと会えて本当に良かった!私にとっての青春そのものです!これからも一緒に私達と歩み続けてください!!」と、呼びかけた。
そして、最後の愛美。「本当にすごくて、前にも後ろにも横にもバンドリーマーさんがいて、これって私達の歴史そのものだなって、360度囲まれていると、いろんな可能性の道が広がっているんだなと感じています」と、しみじみ。さらに、「私はポピパのリーダーなんですけど、情けないことにリーダーらしいことできなかったんです……今回武道館で初めてといっていいくらいメンバーの意見もたくさん取り入れさせて頂いて、演出や構成に頭を悩ませながら挑ませて頂きました。どうやったら、楽しんでもらえるかというのをいっぱいいっぱい考えて、みんなほとんど寝てなくて……自分なりにできることをやり遂げたので、自分の大きな成長に繋がったなと思います。みなさんの笑顔がたくさん見れてよかったです!」と、涙をこぼす。すると大塚が「愛美めっちゃ頑張った!」というと、伊藤は、「めっちゃ考えてくれて、リーダーとして立ってくれてありがとう!最高のリーダーだよ!」と、声をかけ愛美はさらに瞳を潤ませていた。
公演ラストは、TVアニメのエンディング『キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~』で、約2時間40分の日本武道館公演を熱気あふれるままに幕を下ろしていた。
※ライブ後のメンバーたちの感想はコチラ!(Poppin’Party日本武道館公演直後の感想を直撃!愛美が伊藤彩沙のコメントの仕方に笑みを浮かべたワケとは?)
■セットリスト
M01ときめきエクスペリエンス!
(TVアニメ『BanG Dream!』オープニング主題歌)
M02メドレー
(夏空 SUN! SUN! SEVEN!・ぽっぴん‘しゃっふる・1000回潤んだ空)
M03きらきら星~はじまりのステージVer.~
(TVアニメ『BanG Dream!』第3話挿入歌)
M04私の心はチョココロネ
(TVアニメ『BanG Dream!』第5話挿入歌)
M05 STAR BEAT!~ホシノコドウ~
M06光るなら(カバー曲)
M07花園電気ギター!!!
M08チョコレイトの低音レシピ
M09遠い音楽 ~ハートビート~
M10す、好きなんかじゃない!
M11どきどきSING OUT!
~Acoustic Ver.~
M12走り始めたばかりのキミに
M13 Yes! BanG_Dream!
M14 Time Lapse(新曲)
M15前へススメ!
(TVアニメ『BanG Dream!』第12話挿入歌)
M16夢みるSunflower
(TVアニメ『BanG Dream!』第13話挿入歌)
<アンコール>
EN01八月のif
(OVA『BanG Dream!』挿入歌)
EN02キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~
(TVアニメ『BanG Dream!』エンディング主題歌)