アイドルグループ『KAT-TUN』の中丸雄一(36)のソロアクトライブ『中丸君の楽しい時間4』(構成・演出/出演:中丸雄一)東京公演ゲネプロが15日、東京・グローブ座で行われた。
中丸たっての希望で“自分らしい楽しさ”を表現するセルフプロデュース舞台が帰ってきた!2008年の第1弾ではコント、パフォーマンス、一人大喜利など盛りだくさん。17年の第2弾では、中丸がそのときに やりたかったことを詰め込んだ舞台。19年3月の第3弾では、中丸の世界観をさらに広げて表現し、ファンを魅了している。1年半ぶり第4弾となる本作は自身の誕生日の翌日となる9月5日から大阪公演が上演されており、満を持しての東京公演となる。
舞台は、YouTuber風の映像が流れるシーンがあり、1言ごとに編集が加わっている感じなど、中丸が観察したものをしっかり表現。前回はブラホックを外す“B-1”グランプリだったが、今回は“S-1 GRAND PRIX”と題して5体のマネキンにストッキングを穿かせて脱がすタイムを競う“競技”を開催。
ストッキングを穿かせるための小さい動きを見せつつ、これまでのレコードは54秒だったが、本ゲネプロでは55秒と記録更新も惜しい感じに。その後、中丸が抽選を引き当たった座席の観客と質疑応答をする『NAKAMARU STRANDING』では、記者から“S-1”のことを聞かれ、「まだ絶賛苦労してます。タイムはもっと行けると思っていて30秒台まで行ければ」と、大幅なタイム短縮を狙っていることも明かしていた。
終演後の記者との質疑応答では、まず新型コロナウイルス感染を予防するため、「エリアが変わるたび消毒マットが3枚あったり、極力部外者を入れないためにいつもならケイタリングサービスもお願いするんですけど、今回はそれもありません。あとは水道があるたんびに手洗いソープとうがいできるように必ず置いてあったり、隅々までやってます」と、注意を払っている現状から説明。
そんななかでの本舞台。4作目の発想は「細かな演出は3を上演している最中から思い浮かんだものをやっています」と、前作から構想していたのだとか。
前作ゲネプロ後の会見では、4という数字を避けたいという思いから4は欠番にして次は5にするとまで話していた中丸がなぜ4と銘打つに至ったかを説明しだす。
「本当に4が嫌いで(苦笑)。3が終わったときには、次は4を飛ばして5をやると言っていたです。海外でも嫌な数字を避けたりする傾向があるらしくて。iPhoneとかも9を飛ばしているのはそういうことがあるんじゃないかという説もあったので、じゃあこの舞台も4を飛ばしていいじゃんと思っていたんです……」
「実際、舞台が上演されることが決まって、そういう話をしていたら、こういうシリーズもので残すとなったときに何年、何十年先にこの舞台のことを調べたときに、『あれ4がない?』と混乱が起きると。だから『4にしてくれ』と言われて、致し方なく4にしました。それで4にするならどういう内容にしようかなと考えたときに、4を避けるという内容にしました」
という事情があったという。そんな中丸は、いまだに4は避けたい数字らしく記者から「9月4日生まれでも4が嫌いというのは何かあった?」との質問が飛んだが「僕も分からないですけど、誕生日は9月4日でこれも“苦しんで死ぬ”なんです。だから誕生日もどこか引っかかってます。迷信とはいえ、心のどこかに引っかかってます」と、正直に心情を語る。とはいえ、本舞台のためにリサーチを重ねて調べていった結果、なるべく4という数字を避けはするものの嫌悪感としては「前ほどまでには嫌いじゃなくなったと思います」と、少し緩和されたようだった。
作品で苦労した部分へは「トータル尺ですね」という中丸。「僕らと制作チームの宿命というかなんですけど、1人舞台の尺ってだいたい90分くらいになるんですけど、あれもやりたいこれもやりたいとなると90分超えてしまって削る作業にヒーヒー言ってます。大阪公演に比べたら(東京公演は)10分くらい削ってます。しょーもないところから徐々に削ってます。洗練する方向になってくれればというのと、テンポをあげるために容赦なく削ってます」と、泣く泣く切っているそう。
さらに、新型コロナウイルス感染予防のために席は普段の満席の半数としているが、これも自身の心理に影響があるようで「めちゃめちゃ難しくて、自分なりの分析の結果なんですけど、お客さんの量的に、お客さんの反応も半分の声の大きさなので、“あっ、つまらないのかな……”とかネガティブな方向に引っ張られますね。それと施設内に入ったら基本私語禁止なんです。これが意外とじわじわ効いていて、これまでの舞台なら始まる前に、友達と横で話したりして待つということができていたんですけど、この舞台ではできないんです。大阪公演を経験して感じたんですけど、いわゆる温まっている状態と、そうでない状態の違いがあって、その差があるのか、大阪初日の始まり10分くらいは空気がちょっと想定外すぎて、大変で開始15分くらいで泣きそうになりました。心が折れましたね。後々、そういうことだったのかなって」と、心情を吐露していた。
ほかにも、本作は配信回も数回あるが、その配信の方々のためにも、バイノーラルマイクというものを使い、「立体音を導入しているシーンもあります。イヤホンをして観ると、耳の中は舞台と同じ環境になるので家で観ていても臨場感が出るんじゃないかなと願いを込めてます」と、工夫をしているそうだ。
劇中終盤の『影絵』コーナーでは、前作よりもさらにブラッシュアップされた映像と自身の動きのシンクロと、レーザー演出は圧巻の仕上がりを見せていたが、この部分へは、「レーザー演出は好きで毎回やっているんですけど、レーザーをつける動きは微妙な数秒の差とか結構難しいですね」と、苦心していることも明かす。
ちなみに、中丸としては“S-1”よりも「正直なことを言うと、この舞台で1番見せたいのは最後の映像コーナーなんです」という気持ちがあるのだそうだが、「でもメディアの方に取材に来てもらって何か取り上げて頂くときに、前回だとブラホック。そのワードが強いから取り上げてもらえて、嬉しさ半分、でも本当は映像を観てほしいんだけどなと思って。じゃあ、今回かわりになにやろうとなったときにチャレンジ企画で、大豆の箸渡しとかティッシュボックスからのティッシュの早抜きをやっても何も面白くないとなって。それで、スタッフさんと話し合った結果、やっぱ、エロに対抗できるのはエロしかないと。上半身いったら下半身しかないだろうということでストッキングになりました」と、裏事情を説明。
その“S-1”企画へは、「打ち合わせのときは盛り上がるんですけど、いざ始まってみると、めちゃめちゃ恥ずかしくて(苦笑)。友人とか親を呼べないなって。でも家族が来る日があるんです……ただ、やると決めちゃったんで、100%でやりますよ」とも告白し、もし次作があるなら“B-1”と“S-1”を混合したものはどうかと考えてもいるそうだ。
そして中丸から「大阪公演は無事に閉幕しましたけど状況次第では明日からまたできませんと言われることもありえるので、そういう心構えでやっています」と、心情を明かしていた。
『中丸君の楽しい時間4』東京公演は15日から10月4日まで東京グローブ座にて全27回で上演!なお、数回の配信も予定している。
※記事内写真は「撮影:阿部章仁」
※過去舞台記事
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