女優・のん(27)、林遣都(30)、臼田あさ美(36)、若林拓也(23)、片桐はいり(57)、橋本愛(24)が19日、東京・テアトル新宿で映画『私をくいとめて』(監督・脚本:大九明子/配給:日活)公開記念舞台あいさつを大九監督とともに開いた。
『私をくいとめて』は作家・綿矢りさ氏原作の同名小説を実写映画化したもの。31歳のおひとりさまで脳内に相談役「A」のいる黒田みつ子(のん)が、みつ子は年下の営業マン多田くん(林遣都)に恋をしてしまうという、あと1歩踏み出せないむずがゆい恋模様を描いたロマンス作品となっている。2人のほかにも、結婚しイタリアで暮らすみつ子の親友・皐月には、のんとは朝の連続テレビ小説『あまちゃん』以来の共演となる橋本がキャスティングされていることでも話題となっている。
のんは本作のみつ子を演じるにあたり「みつ子のことを非リア充だと思って、家でダラダラしている人なんじゃないかなと思っていたんです。それを監督に聞いてみたら、、そういうことじゃなくて生活も営んでいて“おひとりさまリア充”なんだと言われてハッとしました」と、認識が変わったという。
演技指導へのんは「監督が動きをつけてくれるんですけど、『私ができるかな?』といういう動きを見せてくれて。それを盗みました」と、大九監督の独特の動きをすることに苦心もしたそうだ。
一方、林は本作撮影で印象に残っていることを「たくさんあって」と切り出し「撮影が終わってしばらく経って、アフレコになったときに、歌を覚えてきてほしいといわれて。現場でも『「ざっぱーん!」って言って』とか言われたり、全部がどういうものになるんだろうというワクワクがありました。とくにみつ子と旅行することになって、買い物をしにいくときに、洋服屋さんの駐車場で『走り回って』と言われて、自分なりに噛み砕いてやるしかないなと思って“暴走”しようと思って、引き画の撮影だったので、自動車の止める位置は決まっていなくて、どこにいるのかわからないだろうと思って、勢いよく走って、わからないだろうと思って、勢いよく走ったらタイヤの後ろが乗り上げてたみたいな……」というと、大九監督が「そうそう!ガクってなって完全に乗っかっちゃってね」と相当に勢いよくやったことを窺わせるコメントが飛び出し林は恥ずかしかったのか口に人さし指を当て“ナイショ”としたかったようで「それはあれ(秘密)で……」と、ひたすら苦笑いする一幕もあった。
ほかにも片桐は「のんさんとは長い付き合いで親戚のおばさんのような気持ちですごい応援しているんです。(劇中で)30になったのんさん、感慨深かったです」といい、のんのコメントに楽しげに笑ったりと、こちらも『あまちゃん』などから深い付き合いのある関係性を窺わせた。
そして橋本。「原作を読んだら、皐月の妊娠の設定もないし、みつ子とのわだかまりもそこまで描かれてなくて。ただ、能面、昭和の笑わない女と、仲のいいみつ子というシュールな2人の深い関係性が見えて素敵だなと思っていたんです。映画では妊娠していることで、大人としての、30を超えた女性特有の焦りだとか、女同士独特の感情みたいなのが出るというか。原作の皐月のキャラクターとはちょっと違う観点で考えないとなと思って。キャラクター作りとしては、キャッチーではあるんですけど、みつ子との気まずい感じとかは、核心を突かずそれでいてほどこうとする皐月の努力というのは、さすがに笑顔がないと難しいかなと思って、原作の皐月さんよりにこやかな皐月さんになっていると思います。褒められたときだけ笑うはずだった皐月がもう笑っているのは切ないかなと思いながら演じていました」と、コメントを寄せていた。
ほか、この日は誰が声を当てているのかシークレットキャストとなっていたみつ子の脳内相談役「A」が中村倫也(33)だったことなども発表となり、盛り上がる一幕もあった。
映画『私をくいとめて』は全国公開中!
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