“三代目JSB”こと『三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE』が24日、エンタテインメント『LIVE×ONLINE BEYOND THE BORDER』に登場。ライブ中に発表されるファン投票のパフォーマンス曲や、サプライズ企画などが盛り込まれ、クリスマスイブならではの特別なライブで楽しませた。
オープニング映像では、クリスマスパーティーのチケットを手にした少女が、あるお屋敷に到着するシーンから始まる。鍵穴を覗くと、その向こうにはクリスマスツリーや暖炉を前にリラックスムードのメンバーたち。衣装はルームウェアでそろえ、シャンパン片手に椅子に座りながら口ずさむという、“おうちクリスマス”感たっぷりのムード。
ライブは今市隆二と登坂広臣が歌い上げる『Silent Night』でスタート。ステージが転換すると、巨大なプレゼントボックスの山が現れグリーンのサンタクロース風衣装のダンサー達も登場。メンバーもプレゼントを抱え、珍しくナチュラルな笑顔でパフォーマンスを見せた。2曲目は『LAST CHRISTMAS』。プレゼントの包みから星のオーナメントを取り出し、ステージ頂上のツリーに飾り付ける。映像には粉雪が降るという演出も。口々に「メリークリスマース!」「ハッピーホリデー」とクリスマスを祝った。
3曲目『O.R.I.O.N.』はライブでも盛り上がる定番曲だが、今回はスペシャルバージョンのテクノアレンジでいつも以上にキラキラ度がアップ。続く『HAPPY』では、パフォーマーのソロダンスでクールな魅せ場を作りながらも、一方でメンバー同士のノリの掛け合いを見せるギャップある演出に。ELLYが山下健二郎の肩を抱き寄せるシーンにはコメント欄が沸いた。
『Forever Together』では光のフィルターに包まれ、メンバーが反射板の中で踊るという幻想的なステージに。
立て続けにクリスマスにぴったりの選曲が続いた後、トークパートがスタート。今回は事前にファン投票で選ばれた4曲から、Twitter投票で上位3曲を選びパフォーマンス直前に発表するという企画も進行中。現時点では、1位は2019年のシングル曲『SCARLET feat. Afrojack』、2位はMVの評価も高い『Yes we are』、3位は2016年に20枚目のシングルとして発表した『Welcome to TOKYO』、同率3位はさらに遡り17枚目のシングル曲『STORM RIDERS feat.SLASH』という順位となった。
メンバーは『SCARLET』人気を「テレビでも1回しかやってないのに」と意外そう。岩田剛典は「STORM RIDERSは久しぶりすぎて振り忘れちゃったな」と笑う。登坂も「俺もあの(STORM RIDERS)シャウトしたくないな」とハラハラしながら投票の行方を見守っていた。
続いてトークはクリスマスエピソードへ。NAOTOがメンバーに「渾身のエピソード期待しているからね」と振ると、小林直己が「大切な人と行ったクリスマスディズニーの写真持ってきたんですけど」と挙手。画面に映し出されたのはディズニーキャラクターのフードを被ったNAOTOと直己のツーショット。5年前の仕事帰り、アフター6パスポートでディズニーシーへ行ったのだそう。直己は「ものすごく楽しかった」と振り返っていた。ELLYは高校時代に打ち込んでいた野球の試合中の写真を披露。ピッチャーとして活躍していたELLYは、子どもの頃に祖父からクリスマスプレゼントにもらった「オール特注モノ」だというキャッチャーミットを今も大切に保管しているという。「二塁刺しますよ」とボールをキャッチして素早く送球するパフォーマンスも見せた。
今年は結成10周年というアニバーサリーイヤーを迎える三代目JSB。先日は総勢50人越えのMVを撮影したそうで、後輩が増えたことをメンバー達は感慨深く語り合っていた。そこへNAOTOが「そんなみなさんの人望を検証する『三代目J-1グランプリ』を行います」と宣言。自分が大切にしている後輩へいきなり生電話をかけ、会場に来てくれるように頼むという企画だ(J-1のJは“人望”だという)。登坂は「僕、人望ないチャンピオンです」と戸惑い、山下は「LDHの後輩縛りですか?」とボケる。今市はメンバーから「隆二が後輩と仲良くしているイメージない」と指摘されると、「後輩好きなんですよ、(仲良くする)きっかけがないだけで」と笑っていた。
直己が選んだのは、FacebookやInstagramで絡むようになったというFANTASTICSの木村慧人。直己がステージ上から電話をかけ「慧人が必要で」と誘うと「30分後ですか?」と焦った様子の慧人。
今市は「後輩の中で一番お酒飲んだ回数が多い」というEXILE/FANTASTICSの佐藤大樹を選択。「メリークリスマス」と電話をかけ、「全然無理なしで、9時15分まで(30分後)に来て欲しい」と呼びかけた。
「後輩は数少ない」という登坂は、とっておきの引き出しとして劇団EXILE 八木将康に電話をかける。登坂は八木が歌手デビューを目指す『SUPER STAR PROJECT』をプロデュースした仲。電話を受けた八木は「オンラインライブ見てますよ。登坂くん、誰に電話するんだろうな~と思っていたらかかってきたんで」と驚いた様子。すると「見てたんでしょ? 話早いわ、待ってるね!」と強引に電話を切り、プロデューサーとしての関係性を利用し勝負に挑んだ。
岩田は“岩田チルドレン”だというTHE RAMPAGEの藤原樹を選んだ。「結構仲いいんでこういう無茶振りにも乗ってくれる」と自信を見せた。
ELLYは「打ち合わせのときはHIROさんにかけるつもりだった」と言いながらも、電話をかけた相手はDOBERMAN INFINITYのSWAY。「めっちゃ急じゃん、今から?」と焦るSWAYに、「後でアクセサリーあげるから」と釣るELLY。
山下が選んだ後輩はGENERATIONSの白濱亜嵐。メンバーから「顔も似てるしね」と野次られると「よう言われますわ」と返す。ただ、電話をかけると「番号が使われておりません」というアナウンスにぼう然。改めてスタッフに番号を聞き直しかけると、「けんちゃんすごい急じゃなーい」とふざけるハイテンションの亜嵐。山下は「いつも大好きです」と言い残して切り、仲の良さを感じさせた。
NAOTOが「意外なところ行くね」と言いかけた相手はGENERATIONS 佐野玲於。佐野はすぐに電話に出たが「これメンディーの役割じゃん」「出前とか頼んじゃったんすよ」と言い訳を残し、電話を切った。
トークが終わった後は、このライブのスペシャル企画である「D.LEAGUE」とのダンスコラボ。「D.LEAGUE」は来年1月に開幕する日本発のプロダンスリーグ。所属する9チームがパフォーマンスを披露し、世界的に活躍するパフォーマー4名による審査と視聴者投票の合計点で競うアートとスポーツの融合だ。今夜は3チームが集結し、avex ROYALBRATSはNAOTO、FULLCAST RAISERZは直己と岩田、SEPTENI RAPTURESは山下と組み、息の合ったダンスを披露した。
さらなるサプライズ企画として、別ステージからEXILE SHOKICHIが登場。SHOKICHIとCrazyBoy(ELLY)がタッグを組むKING&KINGのパフォーマンスが行われた。KING&KINGは「D.LEAGUE」のアンバサダーも務めており、「D.LEAGUE 20-21」テーマソングとして書き下ろした楽曲『GET IT ON』をここで初披露。「D.LEAGUE」のダンサーたちも垣根を越え、同じステージ上でパフォーマンスを行い、この一夜にしか見られない豪華なコラボとなった。続くKING&KINGの「Fly Like a Dragon」では、ハイトーンのボーカリスト SHOKICHIが見せるラップやCrazyBoyのグルーヴに乗せたパフォーマンスが目を引く。バックスクリーンでは怪しげな炎が生き物のように蠢き、KING&KINGの世界観に引き込んだ。
怪しい炎が暖炉の炎へと差し変わり、ロマンチックなバラード曲『君となら』を披露。映像はVRのような主観目線に変わり、まるでメンバーと目の前でダンスを踊っているような演出がなされた。NAOTOは手を握り強引に引き寄せ頬を撫で、岩田は優しい笑顔で頭ぽんぽん、山下は振り向きざまに優しく撫でる。登坂は流し目を送りながら歌い上げ、ELLYは胸元がはだけたシャツ姿で女性ダンサーとの絡みを見せた。直己はひざまずいて一輪のバラを差し出し、今市は包み込むような優しい視線で見つめ手を取った。終始ゆったりとしたセクシーなパフォーマンスでクリスマスらしい特別感を演出した。
ジャズ風の生ピアノ伴奏で始まった「Always」では、暖炉とソファのステージに移り、たくさんのキャンドルに囲まれながら今市と登坂が〈瞳 閉じて…/愛を感じて…〉という歌詞の通り、ソファに腰掛けて目を閉じ、大人っぽく歌い上げる。続く雪をテーマにした楽曲『スノードーム』ではステージにも雪が舞った。
トークパートへ切り替わると、NAOTOは「『Always』と『スノードーム』、いい曲だね」と余韻に浸っていた。そんな中、J-1グランプリの結果発表へ。赤いカーテンから呼び出した後輩が現れなかった場合は、罰ゲームとして座っている椅子に電流が流れる仕掛けだ。登坂は「スノードームは将康に届けと思いながら歌った」と明かし、八木の到着を祈る。
まずは山下が呼び出した、GENERATIONS亜嵐。カーテンが開くもそこには誰もおらず、電流の衝撃で椅子から転げ落ちる山下。「亜嵐来いや~」と悔しがった。クリエイティブユニットPKCZRに加入したばかりということもあり、楽曲制作の追い込み中という理由で来られなかったようだ。
岩田が呼びかけたTHE RAMPAGE藤原も来られず。「なんで居ないんだよ、樹!」と悔しそうな岩田だったが、取材中だったという理由には仕方ないと納得した。
そんな中、今市が呼んだFANTASTICS 大樹が登場。「大樹、愛してるわ」と迎える今市に、「こんな感じでステージに上がるとは思わなかった」と恐縮しながらも「僕のフットワークは窒素ぐらい軽いんで」と笑う大樹。今市との仲を尋ねられると「今市さん、僕のこと好きなんだろうなと思っていた」と言い、それに対して今市は「こう言うところも好き」とニコニコ。26日に行われるFANTASTICSの告知を行い、私服のまま去っていった。
直己が呼んだのも同じくFANTASTICSの慧人。カーテンが開くと、私服の大きな帽子を被った慧人が登場し、思わずエアハグをする直己。「皆さんこれが慧人です」と誇らしげな様子。どれぐらい親交があるのか聞かれた慧人は、プライベートで直己宅へ遊びに行くことを告白し、「俺らも行ったことないのに」と驚くメンバー。洋服が欲しいと言う慧人に「頭からつま先まで買ってやる」と直己。慧人は帽子を取り、深々と一礼をして帰って行った。
ELLYが「いるよな、いるよな」と心配そうにカーテンを開けると、DOBERMAN INFINITYのSWAYが満面の笑顔で登場し、「ナイス!」と喜びのシャウト。SWAY は、自身がラップで参加する三代目JSBの「S.A.K.U.R.A.」のパフォーマンスがあるのかと聞くも、すかさずELLYに「ないのよ~」と言われ、あっという間に帰らされてしまった。
続いて、GENERATIONS 佐野はカーテンの向こうにはおらず、電流を食らってしまうNAOTO。ところがその直後、ステージまで自転車で乗り込んできた佐野が、サンダル、メガネ、パーカー、はんてんという完全なる部屋着スタイルで駆けつけた。「もう風呂入って、寝る支度して、オンラインライブ見たら寝ようとしていたところ」と言いながらも、「差し入れ買ってきました」とEXILEメンバー監修の「LEMON SOUR SQUAD」をビニール袋から取り出し笑いを誘った。27日配信のGENERATIONSのライブでは「冬にぴったりのバラードだけのライブになっています」と告知し、帰って行った。
最後は登坂が選んだ劇団EXILE 八木。ドラムロールとともに、茶色いボトム、赤いセーター、グリーンのフリースというクリスマスツリーカラーの八木が登場し、メンバー全員で盛り上がった。登坂にかわいがられているか聞かれると「あんまないっすね」と八木。登坂は「たしかに1回もプライベートでご飯食べてない。」と苦笑し、「これを機に曲もね。制作意欲超湧いてきました」とプロデューサーの顔に。告知も特にないと言う八木は、「言いたいことは、メリークリスマスくらいですね」と謙虚に帰宅した。
ファン投票で決まるパフォーマンスもついに集計が終わり、決定した3曲を披露。『STORM RIDERS feat.SLASH』では、さっきまでのトークとは雰囲気が一変。切り替えの早さに、コメント欄には「プロフェッショナルだ」と感心の声が寄せられた。続く『SCARLET feat. Afrojack』ではステージがスカーレットカラーに染まり、『Yes we are』では無数の星が輝く空間演出がなされた。スペーシーなサウンドの『Yes we are』と宇宙空間のような演出が見事にハマり、コメント欄の熱気も高まる。登坂も「緊張感ありましたね。懐かしい曲も聴けたんじゃないかな」とファン投票企画に満足げだった。
続く新曲『RISING SOUL』では白スーツに白ハットで揃え、今までにないスマートなダンスを披露。無数のライトがステージを飛び抜け画面全体に広がり、ステージと画面の境目が完全になくなるAR演出に「ステージどうなっているの?」と驚きの声が上がる。LDHのクリエイティブを手がける「TEAM GENESIS」による『LIVE×ONLINE』の演出は回を重ねるごとに進化し、視聴者も新鮮な演出を楽しんでいる様子だった。
今市は「この曲で“RISING SUN TO THE WORLD”を駆け抜けていきたいと思います」と紹介。EXILE TRIBEが集結したライブツアーで、1月28から2月28日まで全国4カ所を回る予定だ。ファンからは開催を切望する声が多くよせられた。
全17曲でライブは終わったが、メンバーがTシャツに着替えている最中に流されたのは「リーダー直己にドッキリを仕掛ける」という映像。去年、TBSのバラエティ番組でリーダー NAOTOがドッキリを仕掛けられ、メンバーへ感謝の言葉を伝えた直後に落とし穴にハマってしまった。そのお返しにとNAOTOが企画。メンバー1人ずつ10年間の思いを語りながらケーキにオーナメントを刺していく中、直己の番にとある仕掛けを用意しているという。「これまで10年間、一緒に歩いてくれてありがとう」とメンバーたちへ頭を下げる直己だが、オーナメントを刺した瞬間ケーキが爆発。ドッキリだと察した直己は、クリームが飛び散った顔で「俺、グッときてたよ正直」と苦笑した。
しかし気を取り直し、来年の「RISING SUN TO THE WORLD」が掲げるテーマが“日本を元気に。そして、日本の元気で、世界を元気に。”ということに掛けて、「とりあえず(このケーキみたいに)はじけてこうよ。まず三代目が元気になろうよ」と呼び掛けた。
今年の「三代目 J SOUL CHRISTMAS」は、いつも以上に特別なライブになるよう工夫され、メンバーの来年への決意を感じさせる一夜にもなった。