舞台『スルース~探偵~』(演出:吉田鋼太郎)が8日、東京・新国立劇場 小劇場で開幕し俳優・吉田鋼太郎(61)、柿澤勇人(33)がコメントを寄せた。
本作は1970年の初演以降、ブロードウェイで権威あるトニー賞を受賞し、映画化。日本でも数々の名優によって演じられてきた人気の戯曲化された作品となっている。吉田は演出家・俳優としてこの作品に挑んでおり、約1年ぶりの舞台出演となるが、けいこ中から「パーフェクトに仕上げたい」と語っていた通り、綿密な演出プランと大胆な演技の双方向から作品をリードしていることが特徴となる。
吉田に対峙するのは、舞台は勿論のこと、映像にも活躍の場を広げる柿澤。吉田の演出で引き出される繊細な演技はもちろんのこと、コミカルな表現や歌やダンスも取り入れた遊び心あふれるシーンも見どころとなっている。
吉田と柿澤からも初日を迎えられたことにコメントが寄せられた。
○吉田鋼太郎
いま、初日の舞台が終わりました。
カーテンコールで胸に迫るものがありました。
演っているときは無我夢中でしたけれど、考えてみれば約1年弱ぶりの舞台。なんとなく初心に返ったというか、新人のような気持ちになって芝居をしていたような気がします。
緊急事態宣言が出たばかりという難しい状況ではありますが、今日は運よく幕を開けることができました。とにかく毎日毎日、全身全霊をかけて愛を込めて、お客様に素晴らしいものを届けられればという思いです。
初日開いた!やったー!
○柿澤勇人
本日、スルース東京公演初日を迎えることができました。
このような状況下で演劇をできること、観に来て下さる方がいることに感謝を致します。
できる限りのことを行い、演劇の灯を消さないように、一歩一歩前に進んでいきたいと思います。
みなさま、どうぞ応援を宜しくお願い致します。
舞台『スルース~探偵~』東京公演は8日から24日まで新国立劇場 小劇場にて、大阪公演は2月4日から同7日までサンケイホールブリーゼにて、新潟公演は2月10、11日にりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館 劇場にて、仙台公演は2月13、14日に電力ホールにて、名古屋公演は2月19日から同21日までウインクあいち大ホールにて上演予定!
なお、本作品は、お客様に安心して観劇していただく為、稽古中から感染対策を徹底。
楽屋や大道具小道具にはすべて抗菌処理を施し、楽屋内に菌を持ち込まないよう衣服・靴・マスクの取り替えなど厳密にルール化。主催者は劇場での対策も徹底し、検温・消毒、劇場内のこまめな消毒、ロビーでの密を避ける動線確保や換気の強化にも努めるなど、さまざまな対策を講じてのものとなっている。
■STORY
物語の舞台は、著名な推理小説家アンドリュー・ワイク(吉田鋼太郎)の邸宅。そこに現れるのは、旅行業を営む青年で、アンドリューの妻マーガリートの浮気相手であるマイロ・ティンドル(柿澤勇人)。不倫への追及を受けるものだと思っていたが、意外にもアンドリューは、妻とマイロが結ばれることを望んでいるという。更にアンドリューは自分にも愛人がいることを誇示し、自宅にある高価な宝石を盗み出してほしいと提案する。そうすることでマイロは宝石と妻を手に入れ、アンドリューは宝石にかかっている保険金を手に入れるとができるという算段だ。
不審に思いながらもマイロは提案に乗るが、その先には目の離せないゲームのような展開が待ち構える。
※記事内写真は「撮影:渡部孝弘」