加藤シゲアキ 主演舞台けいこで「みんな人見知りで、これは大丈夫かなと思ったんです」から挽回できた理由とは?『本屋大賞』発表近づいても「舞台のことだけに集中したい」【会見やりとりロングめ・後編】

加藤シゲアキ 主演舞台けいこで「みんな人見知りで、これは大丈夫かなと思ったんです」から挽回できた理由とは?『本屋大賞』発表近づいても「舞台のことだけに集中したい」【会見やりとりロングめ・後編】2

 【前編(加藤シゲアキ3年半ぶりの舞台は“忖度”なオファーも「いち役者としてチャレンジさせてほしい」!木村拓哉と同じ役受けたのは「嫉妬してしまう」)から】

 報道:3年半ぶりの舞台ですね?
 加藤シゲアキ:僕はいままで東京グローブ座で演じることが多かったので、まずこの新国立劇場という場所でいままでお客さんとして観に来た場所だったので、そこに自分が立っているということが夢のようだなって思いました。この『モダンボーイズ』という舞台も夢の場所に立つという話でもあるので、本当にそういった1個1個の気持ちが、すごく役にぴったりで。小さな感動を毎日しています。

 報道:加藤さん、山崎樹範さん、武田玲奈さんはそれぞれ初共演?
 加藤:初共演ですね。
 山崎:はじめましてですね。

 報道:おけいこはどんな感じでしたか?
 加藤:どうしても距離をとらないといけないんので、けいこが終わったら飲みに行ったりとかは本当にできなくて。山崎さんも最初のころは人見知りだったんです。みんな全然仲良くならなくて。僕のせいでもあるとは思うんですけど(苦笑)。僕も武田さんも人見知りだから、みんな人見知りで、これは大丈夫かなと思ったんです。
 山崎:それは俺も思ってました!(苦笑)
 加藤:みんな、人見知りだらけだったんです。全員、人見知りで、一色さんもそうだから!
 一色隆司氏:みんなでもじもじしてましたね。
 加藤:そうなんです!みんなでもじもじしていて1週間くらい経って、これはヤバいなと察した山崎さんが、割とムードメーカーになってくれたなって。
 一色氏:山崎くんが「どうしましょうか?」と相談してきました。
 山崎:このままなのかなって(苦笑)。でもみんなプロですから、そのまま行くわけはないと。
 加藤:けいことしては滞りなく行きましたけど、正直、この舞台の役の方が仲良すぎるんじゃないかっていうくらいで(苦笑)

 報道:けいこはいつから?
 加藤:2月半ばくらいからですね。

 報道:そうすると吉川英治文学新人賞を受賞されたころですね。
 山崎:お祝いしたよね。
 加藤:発表の翌日に、遅れて入る日だったんですけど、一色さんがそろーっと来て、『きょうはひなまつりなんで!』って、言い出して、ピアノも演奏できる方が弾いてくださって。そうしたら「『吉川英治文学新人賞』受賞おめでとうございます!」との声とクラッカー、武田さんからは小さいくす玉をもらいました。

 報道:公演中の4月14日にも『オルタネート』がノミネートされている『本屋大賞』の発表ですが意識されていますか?
 加藤:いやいやいや、そういうのは結果を待つのみですから。粛々と。舞台期間中はこの役に、舞台のことだけに集中したいと思います。

 報道:武田さんはけいこはいかがでしたか?
 武田:私も人見知りなので、最初のころはどうしようかなと思っていたんですけど、徐々に、徐々にという感じです

 報道:一色さんはキャストを見て言いたいことはありますか?
 一色氏:もうここまで来たので、思い切りやってくれると思いますし、信じていますので。本当に、お客さんを来てよかったなと思ってくれる空間と時間を作ってれるだろうと確信しています。ですから、リラックスしややってくれたらと思います。本当に、本当にいいチームなんです。いまの壇上の3人だけではなく、ほかのキャストもみんな仲良くて、細々としたところまで自分たちで話し合ってくれて。本当にいい座組だったのでありがたいなと思います。

 報道:最後に初日ということで意気込みとメッセージをお願いします。
 加藤:先程行ったことと重なりますが、本当にまず舞台の幕が無事開くことに嬉しく思おりますし、頑張っていきたいと思います。新年度になりまして、心機一転いろんな心持ちで頑張られる方もいらっしゃると思います。そんな方が1歩踏み出す勇気をもらえるような、そういった物語だなと思っています。観た方には、いろんな部分で心に響く作品になったと思います。ですので、いらっしゃる方は楽しんで頂けたら嬉しいなと思います。

 舞台『モダンボーイズ』東京公演は3日から16日まで新国立劇場 中劇場にて、大阪公演は28日から30日までCOOL JAPAN OSAKA WWホールに上演予定!

 ■出演キャスト
 加藤シゲアキ、山崎樹範、武田玲奈、坂口涼太郎、溝口琢矢、松田賢二、きづき、伴美奈子、羽子田洋子、清瀬ひかり、紺崎真紀、橋本菜摘、大川亜耶、須田拓未、加藤虎ノ介、神保悟志、大鷹明良

 ■あらすじ
 日中戦争前夜、浅草のレビュー小屋。座付き作家の菊谷栄に、同郷(青森)の友人・工藤がプロレタリア革命を志す同じく青森出身の学生・矢萩奏を紹介する。
 ある日、矢萩が警察に追われて劇場に逃げ込んでくる。菊谷と劇場の仲間たちは、矢萩に道化の扮装をさせて、警察から匿う。尋問を受け、菊谷はコーラスボーイだとごまかすが疑う特高刑事。仕方なく歌を披露する矢萩。故郷で合唱部だった矢萩の「My Blue Heaven」の歌声はすばらしかった。
 矢萩は劇場に身を隠すことになる。そこで思想活動のために封印していた音楽の才能が開花し、やがて矢萩は浅草エフリィの芸名でレビューの人気者となっていく。しかし不景気と戦争が切迫する時代。不要不急と言われる浮かれたレビューの世界に生きることに悩み揺れながら、そんな時代に劇場の扉を開き、歌い、踊り続けることの意味を、矢萩は菊谷や仲間たちとともに噛みしめてゆく。

 ※会見ショート版
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