俳優・斎藤工(39)、女優・上野樹里(34)が2022年に配信予定のNetflixオリジナルシリーズ『ヒヤマケンタロウの妊娠』に出演することが8日、発表となった。
原作は、漫画家・坂井恵理氏が『BE LOVE KC』(講談社)に掲載した名コミックスを実写映像化。「もし男性が妊娠したら?」をテーマに、男女逆転生活やギャップをコミカルに描きながら「妊娠」をきっかけに、今まで見えなかった社会に潜むさまざまな問題に直面した主人公が、奮闘しながらも徐々に周囲の人とそして自分自身を変えていく姿を描いた成長の物語となっている。
作品の舞台は、男性が妊娠・出産するようになった世界。広告代理店の第一線で仕事をバリバリこなすハイスペック男子の桧山健太郎は、ある日突然、自分が妊娠していることを知る。パートナーの瀬戸亜季も自分が親になることは考えていなかったため、想定外の出来事に最初は戸惑う2人。「妊娠」したことを告げた日から、社内や社会から向けられるまなざし、「妊婦」が体験する苦労を「妊夫」として向き合う桧山と寄り添い、共に迷う亜季。現代の妊娠・出産にまつわる多くの問題に直面しながらも、2人は「産むか、産まないか」の決断を迫られていく……。
思いがけない「妊娠」をきっかけに体調だけでなく、仕事や家族のほか、社会や自分自身にも変化が訪れる桧山健太郎役を斎藤。桧山のパートナーで、実家からの結婚へのプレッシャーをものともせず、仕事でキャリアを重ねるために日々忙しく生きるフリーライター兼エディターのヒロイン・瀬戸亜季役を上野が演じる。
さらに、本作の監督は箱田優子氏と菊地健雄氏の2人体制で務める。脚本は、『全裸監督』シリーズ、『新聞記者』などで知られる山田能龍氏をはじめ、岨手由貴子氏、天野千尋氏の3人が起用されている。
斎藤は今回の起用に、「坂井先生による原作コミックスのあまりのリアリティに、すぐさま『男性妊娠』の実例を調べていました。日々“今までの当たり前”が見直されながらも、それが覆されるには時間がかかる歯痒い現代における、この男女の役割の入れ替わりを描く本作は、古き悪き常識に対する新時代のアンチテーゼになる可能性を秘めている気がしています」と、作品に根付くものを感じたという。
さらに、斎藤は「妊夫として過ごす時間は、既に驚きの連続です。何事にも多様性が求められている昨今、『ヒヤマケンタロウの妊娠』と言う坂井先生が産み出して下さった一つの新しい角度、モノのも捉え方を、上野樹里さん、箱田監督、菊地監督をはじめ、日本映画界の要となる素晴らしきキャスト、スタッフ方々とともに作品に愉しく詰め込んで、広く深く軽やかにお届けできたらと思っております」と、意気込んでいる。
一方、上野は、「パートナーの桧山が妊娠したことにより、亜季の抱く家族や家庭というものへのネガティブな概念と葛藤したり、自由でありたいと願う亜季の価値観が変化したりと、桧山とともに成長していくキャラクターを楽しんで演じたいです。気軽に楽しめる作品でありながら、ジェンダーやマイノリティ、LGBTQなどへの理解を深めるきっかけとなる作品になれたらなと思います」と気持ちを語っており、「自分らしく生き抜く全ての人へエールを送れるような作品になるよう、亜季を通して自分にできる役割を全力で全うしたいと思います。楽しみにしていてください」と、語った。
また、原作者の坂井氏からは、「世界からすっかり「男尊女卑の国」というイメージで見られてしまっている日本も、少しずつ変わってきているのを感じます。そのことを、この作品を通じて国内外に示せたら……と思いつつ、斎藤さん演じる健太郎、上野さん演じる亜季、箱田監督・菊地監督が撮る『ヒヤマケンタロウの妊娠』を、いち視聴者としてとても楽しみにしています!」としている。
■キャスト・スタッフ
原作:坂井恵理『ヒヤマケンタロウの妊娠』(講談社「BE LOVE KC」所載)
監督:箱田優子 菊地健雄
脚本:山田能龍 岨手由貴子 天野千尋
出演: 斎藤工 上野樹里
エグゼクティブ・プロデューサー:高橋信一(Netflix コンテンツ・アクイジション部門マネージャー)
プロデューサー:間宮由玲子(テレビ東京) 太田勇(テレビ東京) 平林勉(AOI Pro.)
製作:Netflix
企画・制作:テレビ東京
制作協力:AOI Pro.
配信:2022年、Netflixにて全世界同時独占配信