中川大志仰向けに流される演技が爽やかすぎてうつ伏せに！？石井杏奈と和気あいあいなやりとりする堤真一に「震えます」と言ったワケ

　俳優・中川大志（22）、石井杏奈（22）、矢田亜希子（42）、堤真一（56）が10日、東京・新宿ピカデリーで映画『砕け散るところを見せてあげる』（監督：SABU／配給：イオンエンターテイメント）公開記念舞あいさつをSABU監督とともに開いた。

　『とらドラ！』『ゴールデンタイム』の作者でも知られる作家・竹宮ゆゆこ氏原作の作品。高校生・濱田清澄（中川）は、“学年一嫌われ者”と呼ばれ孤立していた1年生の蔵本玻璃（石井）を、いじめの手から救い出そうと動き出す。清澄は玻璃の愛らしさと心の美しさに気づくとともに、玻璃は清澄に感謝と憧れの想いを抱き、2人は心の距離を縮めていくのだが、2人には秘密と危険が迫っていた……という物語となる。

　上映後の舞台あいさつとなり、有観客でのものとなり、グレースーツ姿で登壇した中川は「久々の光景で胸いっぱいです」と、笑みを浮かべれば、赤いドレス姿の石井は「本当に公開されたんだなって実感が湧いてきています」と、喜びを噛みしめるように話す。

　清澄の母親役を演じた矢田は、中川を見ながら「何かあったの！？というくらい成長するんだなって。もともとしっかりされている方ですけど、より大人になられていて、母として感慨深いです」と、まるで本物の母親のように目を細める。

　これに中川は「2年半ですね」と感慨深げに切り出すと、「二十歳になったばかりのときに撮っていたんで、本当になんかニキビ出来ている感じも若いなぁと言う感じで（苦笑）。それを監督が直してくれて。あのときにしかない表情とか感じていることとかいっぱいあったんだろうなってというので、それを残して頂いて良かったです」と、笑みを見せた。

　さらに、壇上では石井と堤が和気あいあいと掛け合いをしていたが、中川は「現場でこんな会話がなかったので、ホッとしますね」と、劇中のキャラクターとは全然違うといい「いまでも（堤を見ると）震えますもんね」「堤さんに殴られすぎて」と、強烈な印象だったという。これに堤は「台本やろ！」と、そこはちゃんと突っ込んでいた。

　役作りの話題の際には、中川が川で流されるシーンを撮影するときに、仰向けで流されたところ、SABU監督があまりに爽やかだったためうつ伏せで流れてくれというリクエストになったという話題や、「清澄は自然体に、同調圧力や周りの流れに逆らっても動ける男なので、まっすぐに玻璃に向かうという形で」と、込めていた気持ちを。

　一方の石井は、「玻璃ちゃんからたくさんの愛を感じて、自分も演じているうえで色んな人に愛を与えていかないといけないんだなと思って。玻璃ちゃんを自分が1番愛して、玻璃ちゃんと一緒に頑張ろうという気持ちをが根底にありなあがら戦っていました」と、拳を握りながら、気合の入っている様子を窺わせていた。

　そして最後に1人1人メッセージが。堤は「自分で観て素敵な映画だなと思いました。僕ら子供を育てている世代の人にも、観てほしいので、お父さん、お母さんとも足を運んでください」とアピールし、矢田は「この映画を観て、これから心の中にずっと残るような作品であったら良いなと思います」。

　石井からは、「この作品がきっとこれからの人生で、ヒーローになる作品だなと思います。みなさんの中でヒーローになるような作品になるよう祈っています」と気持ちを伝え、中川は「撮影からきょうここに来るまでに2年半かかりました。お客さんの顔を想像しながら演じているというか、ものを作っています。この作品がこうして届けられることが奇跡だなと感じています。本当に感謝しています」と、厚い御礼とともにイベントを締めくくっていた。

　映画『砕け散るところを見せてあげる』は全国公開中！