俳優・上白石萌歌(21)、細田佳央太(19)、千葉雄大(32)が21日、東京・テアトル新宿で映画『子供はわかってあげない』(監督:沖田修一/配給:日活)公開記念舞台あいさつを沖田監督とともに開いた。
漫画家・田島列島氏の長編デビュー作の原作を『横道世之介』などで知られる沖田監督が実写映画化。元気でマイペースなヒロイン・美波(上白石)が運命の出会いをきっかけにちょっぴり不思議な夏休みを過ごすという作品。甘酸っぱすぎる初恋相手となるシャイで素朴な書道部員の“もじくん”こと門司昭平(細田)、“元教祖”?の実父・友充(豊川悦司)との再会、ジェンダーレス な雰囲気を漂わせるもじくんの兄で迷探偵・明大(千葉雄大)ら個性的なキャストが登場しまくるものとなる。
ブラックのノースリーブドレスで登壇した上白石。本来なら昨年公開予定だったがコロナ禍により延期されており、それを乗り越えての全国公開を迎えられたことに上白石は「とてもとても特別な気持ちに包まれています」と、笑みを見せた。
司会からは作品のクライマックスの美波の告白シーンの裏話が振られ、「やっぱりこの映画ってこのシーンが一番重要ですごく肝だなって。原作でも脚本でも、震えるほど素晴らしいシーンで、す~って深呼吸してしまうくらいの素敵なシーンなんです。このシーンをいいシーンにしたいなと思って、本番に臨みました。恥ずかしくて大笑いした後に、泣いてしまうという演技をしたことがなくて、撮影前は無理なんじゃないかと思っていたんです。ですが、現場に行くと、その日は“もじくん”を見ると、泣けてくるような高揚感があって」と、演じきれたという思い出を。
その演じきれた要因として、上白石は「“もじくん”は佳央太くんしかないなと思っていて、佳央太くんの懐の深さがあったからだと思います」と、お礼し細田は照れくさそうに笑っていた。
一方、千葉は、自身のオファーについて触れることに。かつて千葉も出演し、2016年に公開となった沖田監督の映画『モヒカン故郷に帰る』という作品の打ち上げのときのエピソードを挙げ、「打ち上げのときに沖田監督が僕の僕の胸ぐらを掴んで取っ組み合いになったんです……それは嘘ですけど」とお茶目な発言をして会場を盛り上げつつ、「そのとき『俺に着いてこい』、『俺に任せておけ』ということをおっしゃってて、この作品に読んでくださって、有言実行の男だと思いました」と、話す。これに細田も上白石も、「私も言われたい!」と、羨望の眼差しを送ることも。
そんな千葉は、本作では細田と兄弟役だったが、本作とは別のドラマでも兄弟役を演じている。このことに触れた上白石は、「お2人が兄弟のように見えて、ずっと共演してきたのかなというくらいで」と、感心したのだとか。すると細田が「“お兄ちゃん”が合わせてくれたような感じがして」というと千葉が「僕は“弟”が合わせてくれたように見えたけど」と呼吸を合わせたかのように返し、再び兄弟のようなコンビネーションを披露し、場内を和ませた。
ほかにも作品にかけて、司会から「分かってるけど分かってあげないようなやめられないことはありませんか」との質問が。これに千葉は「僕はいま32歳ですけど、こいう年齢になるとぬいぐるみと距離が出てくるじゃないですか。それで、、今の家に引っ越したときに大人の部屋を目指そうと思って、そういうものとサヨナラしたんです。そうしたら寂しくて……いまはベッドの上にぬいぐるみがいっぱいで(苦笑)。あざとカワイイとか言われそうですけど、それは分かってあげないという気持ちで」と、少し恥ずかしそうに告白。ちなみにどんな人形が多いのかへは、「ポケモンとかポムポムプリンとかあります」とのことだった。
上白石はといえば「ガチャガチャにハマっていて、地面にカバンを追いて回し続けるくらいなんです。地方のアイスのおもちゃが好きで」と話していたが、千葉が「そのおもちゃどこにつけるの?」というと、上白石は「どんどん鍵につけているんです。昔のギャルみたいに(笑)。ギャルになりたくて」と、話していた。
最後に田島列島氏からのメッセージが寄せられたりするなか、上白石から「心から大切な映画がみなさんに観て頂けて、嬉しく思います。昨日は眠れなくて、台本と原作をウルウルしながら読んでいたんです。それぐらい心待ちにしていたんだな、大切で心の大きいところを占めていたんだなということを感じました」と、気持ちをコメントし終演を迎えていた。
映画『子供はわかってあげない』はテアトル新宿にて先行公開で同20日より全国公開予定!
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