俳優・芦田愛菜(17)、大竹しのぶ(63)、粟野咲莉(11)が27日、東京・新宿バルト9で長編アニメーション『岬のマヨイガ』(監督:川面真也/配給:アニプレックス)初日舞台あいさつを川面監督(47)とともに開いた。
作家・柏葉幸子氏の同名小説が原作。居るべき場所を見失った17歳の少女・ユイ(芦田)と声を失った8歳の女の子・ひより(粟野)が出会った、来た人を温かくもてなしてくれる伝説の家『マヨイガ』で織りなす、血のつながらない新しい家族の不思議な共同生活を絵勝ちた心温まる優しさあふれた作品。大竹は物語の鍵を握るふしぎなおばあさん・キワ(大竹)を演じることとなる。
オレンジ色の衣装で登壇した芦田は、「この映画をみなさんにいよいよお届けすることができて嬉しいです!『マヨイガ』は岩手県の伝承で迷った人を温かくもてなしてくれる家のことをいいますが、この作品がささやかな幸せを届けてくれたらいいなと思っています」と、観客の幸せを祈った。
作品を通じて、ユイ、ひより、キワの3人で他愛のない会話をするシーンに共感したといい「そういう日常が近くにあることは幸せだなんと思って。私も学校で友達と話している他愛のない時間が幸せなことなんだなって思いました」と、あらためて幸せを身近に感じたという話や、大竹は、キワの「どーんと構えているところが好きで、私も頼れるおばあちゃんになれたらいいなと思います」と憧れを話していたが、司会から「ご自身と重ねた?」との声には、「私とは重ねられないです」と即答して、笑いを誘った。
さらに家族のことも描かれる作品だが、自身にとって家族とは?という問いかけに、粟野は「一緒にいて安心する存在です」と笑顔を浮かべれば、芦田は「そばにいてくれて、私のことを支えてくれて、一緒にいるとホッとできる存在ですね。家族の存在にはいつも感謝していますし、家族がいるから私もなにかに挑戦しようと思います」と、感謝。一方、大竹は「難しいですね……たまたま家族になったという気持ちで過ごしていて、子供も自分のものではなくていつかは旅立って行くという気持ちです。こういう時期になったときに、触れ合えるのは家族なので、家族というものを考えされています。私は3年前に母を失って家族という形態がだんだん変わっていってまんですけど、家族を大事に形態が変わっても大事していきたいなと思います」と、しみじみだった。
夏休みにできたらしたいことは?という夏らしい質問もあり、芦田は「浴衣を着て花火みたいなイメージなのでみんなで浴衣を着て花火みたいな線香花火大会をやれたらいいなと思いますね」と、風情たっぷりのことを話したり、大竹は「娘の自由研究で、心霊スポットを巡りをしました。研究の結論では、『そんな現象はありませんでしたけど、遊び半分でこんなことをしてはいけない』となって。なかなかない経験でした(笑)」と強いエピソードを披露しこれには場内も爆笑。ちなみに、そのときは「写真には1枚も映ってなかったです」と“心霊写真”はなかったとオチもつけ笑いを誘った。
芦田からは、「3人に血のつながりはないですけど、2人温かさ触れてユイが前向きに生きていけるようになっていきます。大きな幸せも素敵だけど、何げに日常に転がっている小さな幸せも素敵だなと感じて頂ければ」と、メッセージを寄せていた。
長編アニメーション『岬のマヨイガ』は公開中!
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