俳優・中村倫也が主演する2021年 劇団☆新感線41周年興行 秋公演 いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩』(演出:いのうえひでのり)が17日よりTBS 赤坂 ACT シアターで初日を迎える。
2020年春の『偽義経冥界歌』から約1年半ぶりとなる、王道“いのうえ歌舞伎”作品。いのうえ氏演出、中島氏書き下ろしによる「狐の子」を名乗る陰陽師・晴明と、陰陽師に化けた九尾の狐との手練手管の頭脳戦を繰り広げる伝奇時代劇となる。小説、漫画、映画、ゲームと数多くの作品が生み出されてきた安倍晴明を主人公に、“いのうえ歌舞伎”らしさのスパイス、新感線らしいアクション、歌、ダンス、笑いを盛り込んでいる。中村は、安倍晴明役で主演となり、共演の吉岡里帆は狐の精霊・桃狐霊(タオフーリン)役、向井理は九尾の妖狐との戦いに破れ身体を乗っ取られる陰陽師・賀茂利風(かもの・としかぜ)役で出演となる。
初日を迎えるにあたり主宰・演出のいのうえひでのり氏、中村、吉岡、向井からコメントが寄せられた。
●いのうえひでのり氏
アクションあり、エフェクトを使った妖術・呪術もあり。さらに妖怪といった人外のものもたくさん出てくる、最近のいのうえ歌舞伎では珍しくなった、初期のいのうえ歌舞伎を彷彿させるストーリーです。3時間弱のコンパクトな公演になっていて、テンポよく進みますので、いのうえ歌舞伎の“寄り道な演出”が好きな方にはちょっと残念かもしれません(笑)。
久しぶりの出演となった中村くんと向井くんは、2人の友情とお互いへの想いが芝居の肝となっているので、その部分をよく理解してけいこ中も支えあい、演技にもきちんと出ていると思います。初参加の吉岡さんは、ダメ出しを受けても、持ち前のガッツとガムシャラさで日々進化しています。
今回はこれまでとはまた違う、新しい世代のいのうえ歌舞伎をお見せできると思います。お客さんにも新鮮に感じてもらえると思うので、ぜひお楽しみください。
●中村倫也
いよいよ初日です。7月の真ん中から、9月の真ん中まで、夏休みの自由研究のように楽しくけいこしてまいりました。
吉岡さんがチャーミングです。向井くんが胸キュンです。友貴と竜星はおバカでやんちゃです。
浅利と千葉さんはセクシー×セクシーです。劇団員の先輩方は、まっすぐにキューティーでファニーです。
主演のワタクシは、「こんなに代謝良かったっけ?」と首を傾げるくらい、ヘラヘラと汗をかいております!とにかく見どころたくさんの『狐晴明九尾狩』。
ルールとマナーを守って、ぜひ気持ちよく楽しんでくださいませ!
●吉岡里帆
夏は全てを新感線に!ついに公演が始まります!!
演出のいのうえさん始め共演者の皆様やアクションチームの皆さんからアドバイスを貰いながらコツコツ積み上げてきたけいこ場。陰陽師に貴族に武士、荒くれ者や妖怪それぞれの個性が面白おかしく魅力的な作品だなぁと毎日気持ちが高まっておりました。こうしてお客様に無事に観劇して頂ける事、一参加者として大変嬉しく思っています。
季節が変わりゆく時期ではありますが、今作には夏休みのワクワク感がギュッと詰まっています。汗と汗と汗の結晶です!(笑)
涼やかでどこまでもカッコ良い陰陽師のお二人と、熱気と妖気の上がる魑魅魍魎たちのマリアージュをどうぞお楽しみに。みなさまに楽しんで頂けるよう全力で狐霊として舞台上でお迎え致します。コンっ!
●向井理
稽古期間が通常より長く、じっくりできた感覚はあります。稽古場では、自分が出ていないシーンでは他の出演者の稽古を見ているのですが、吉岡里帆さんの出ているシーンはコミカルな動きも多く、毎回新鮮に笑わせてもらいました。
そして、通しげいこを重ねて行く中で、この物語は晴明と利風の物語でもあるのだと感じました。冒頭のメインテーマの歌詞にも注目してもらえればより楽しんでいただけると思います。
ただ、ここまで来るのは本当に険しい道程でした。こうして本公演まで辿り着けたのは多くのスタッフのみなさんの努力のお陰です。表には出ないスタッフの力が無ければ、公演自体成り立ちません。頭が下がる思いです。
劇団☆新感線のフルスペックをご覧いただける公演になっています。色々な仕掛けや演出効果が隠されていますので、1つたりともお見逃しなく!では、後ほど。
いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩(きつねせいめいきゅうびがり)』東京公演は17日から10月17日までTBS赤坂ACTシアターにて、大阪公演は10月27日から11月11日までオリックス劇場にて上演予定!
■STORY
ときは平安時代の中頃。貴族たちが雅な宮廷生活を送る京の都。
そこで宮廷陰陽師として仕える安倍晴明(あべのせいめい/中村倫也)。人並み外れた陰陽道の才能ゆえに「人と狐の間に生まれた」と噂され、“狐晴明”と呼ばれている。
ある夜、九つの尾を持つ凶星が流れるのを見た彼は急いで参内する。それは唐の滅亡以降、大陸を戦乱に陥れた九尾の妖狐が日の本に渡ってきた印であった。しかし、宮廷からうとましく思われている彼は退けられ、九尾の妖狐退治は大陸で学問を修めて戻った陰陽師宗家の跡取り、賀茂利風(かものとしかぜ/向井 理)に命じられる。だが、すでに九尾の妖狐は利風を倒し、その身体を乗っ取り内裏に侵入していた。
それを見抜いた晴明は、九尾の妖狐を倒さんと動き出す。しかし妖狐も利風の記憶や術を利用して、晴明の息の根を止めようとする。晴明には大陸から妖狐を追ってきた狐霊のタオ(吉岡里帆)たちが加勢。だが、タオとの因縁を逆手に取った妖狐の策略に翻弄されてしまう。混沌とする戦いは逆転、また逆転の連続に……!狩られるのは妖狐か、それとも晴明か。
術と頭脳、そして陰陽師の誇りを懸けた死闘が今、幕を開ける――!
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※記事内写真は「撮影:田中亜紀」