岡田准一「あれは野望の歌」や原田眞人監督『燃えよ剣』ヒットすれば『新選組血風録』映像化への夢も？近藤勇局長・鈴木亮平「バナナをおなかいっぱい食べたい」とお茶目さ

　アイドルグループ『V6』岡田准一（40）が15日、東京・TOHOシネマズ六本木で主演映画『燃えよ剣』（監督：原田眞人／配給：東宝・アスミック・エース）初日舞台あいさつに『Hey! Say! JUMP』山田涼介（28）、柴咲コウ（40）、鈴木亮平（38）、尾上右近（29）、伊藤英明（46）、原田監督（72）とともに出席した。

　本作は作家・司馬遼太郎氏の同名小説が原作。江戸時代末期の剣客集団『新選組』のたどる道を副長・土方歳三（岡田）にフォーカスを当てて描いた作品となる。徳川幕府の権力を回復させ外国から日本を守る佐幕派と、天皇を中心に新政権を目指す倒幕派の対立が激しくなるさなか徳川幕府の後ろ盾のもと結成された『新選組』は倒幕派勢力の制圧に八面六臂（はちめんろっぴ）の活躍を見せる。しかし、時流は倒幕へと傾いていくこととなり……。

　上映後に登壇したキャスト陣。岡田から「濃厚な映画を観て頂けたと思います」と、自信を見せるとともに「初日というのは僕らにとって大事なもので、みなさんから『初日おめでとう』と声をかけて頂ける日で、新選組LINEというものを持っているんですけど、山南敬助（を演じた安井順平）から朝一番に『舞台あいさつ頑張ってください！思いは1つです！』と連絡をくれて。そこから、みんなでLINEのメッセージを入れてくれて、いまここにこうして立っています。幸せな1日になりそうです」と、キャスト陣の結束の強さを窺わせる。

　続けて、新選組局長の近藤勇役を演じた鈴木は「局長です！」と、お茶目にあいさつしつつ、新選組LINEの話題にも触れ「さすが山南くん、わかってると思ったのが、主役の土方くんの前に、局長、土方さん、沖田さんと入っていて感無量でした」と、こちらも感動していたそう。それを聞いていて、噛み付いたのは芹沢鴨を演じた伊藤で、「先程の岡田くんと鈴木くんの話にあった新選組のLINEに僕は呼ばれてなかった」と、しゅんとしてしまう。すると鈴木が「芹沢さんは呼べないですよ。敵対する立場ですから」と追い打ちをかけ伊藤は「傷ついた（苦笑）」と、ポツリと漏らして笑いを誘った。

　映画の自分的見どころとして、岡田は池田屋からの帰りに柴咲演じるヒロインの衣装が青だったということが焼き付いているという。「血を見てきたなかで青をみたときに、安らぎみたいなものを感じることがあって。すごく覚えてます」と話したり鈴木は、「局長としては池田屋のシーンですかね。セットも実際の池田屋と同じ寸法で作っているんです。撮影前にキャスト全員集めてリハーサルやったんです。相手が20何人いるなかで乗り込む4人に対して監督が“とう勝つか分からないからやってみて”ということを言われて。2分、3分くらい戦っていてそれでぜいぜいいってたんですけど、監督から『なっ、疲れるだろ？』と言われて、実際は立ってるとかできないから、刀から離れないような状況になっているというシーンになって」と話していた。

　イベント後半には、“激動の時代に流されず、自らの夢を追い続けた新選組”にかけて、自分自身が追いかけたい夢、子供のころから追い続けている夢について質問。岡田は、「ちょっと恥ずかしいものはありますけど、日本から世界に売れるものを作りたいという夢は持っています。日本産というか、（『V6』の楽曲で）『MADE IN JAPAN』という曲も歌ってますし、そこからの夢です。あのときから世界に出たいと思って作っていました。あれは野望の歌なんです」と、ユーモアたっぷりに話す。

　鈴木は「バナナをお腹いっぱい食べたいというのがあるんです」と言い出し、岡田は「食べれるよ、今でも」とあきれ気味。しかし鈴木は「食べられないよ。子供の頃の夢で覚えているんですけど、大人になるとバナナだけでおなかいっぱいにしなくてもいいんじゃないかって思って。まだ実現できてないんです」と、力説し、岡田も「夢は残しておいた方がいいですね」と、流していた。

　伊藤はといえば、イベント中に何度か「続編を」と熱望していたが、夢の話になった際に原田監督としては、「2というのはありませんが、司馬遼太郎先生は『新選組血風録』という作品も書いてますから、この作品がもし（興行収入が）40億、50億円を超えてバーっとヒットすると、もう1回、みんなを生き返らせようという話になるかもしれません。（キャスト・スタッフ）みんなの熱量はすごくあるので、あと10年くらいはこの年のまま演じることができると思うので、長い目で、土方以下、近藤局長はじめお付き合い頂ければ」と、アピールして場内は期待の拍手にあふれる一幕もあった。

　そして岡田から「タフな本格時代劇は作られづらい時代になっています。ですが、こういう作品がヒットして、日本産だと世界に認められるものになってほしいと思って現場に臨んでおります。こういう作品がたくさんの方に観たいなと思って頂けるようにぜひ協力して頂ければ」と、呼びかけていた。