俳優・黒島結菜（24）が19日、東京・新橋のニッショーホールで映画『明け方の若者たち』（監督：松本花奈／配給：パルコ）公開直前舞台あいさつを松本監督とともに開いた。
Twitterでの“妄想ツイート”に注目が集まった作家・カツセマサヒコ氏のデビュー作『明け方の若者たち』（幻冬舎）の映画化。飲み会で<僕>が一瞬で恋をした出会った<彼女>との5年間が描かれる。<僕>役を北村匠海、<彼女>役を黒島が演じている。ほか新入社員の<僕>の同期で後に親友となる<尚人>役を、井上祐貴、主題歌はロックバンド『マカロニえんぴつ』が務めている。
黒島は作品のオファーを受けたときのことへ、「すごく難しい役だなと思いました。でも、出てくる場所が下北沢とか明大前とか自分も遊びに行っていたので、作品が近く感じられたんです。だから、やってみたいと思って。魅力的な<彼女>だから自分に務まるかと思ったんですけど、楽しんでやれば魅力が伝わるのではないかと思って撮影は楽しみました」と、役作りの方向性を。
そこからの演技へは、「難しかったです。彼女が描かれていないぶん、想像できることも多かったんですけど、私は<彼女>の素直なところとか、感情表現の部分が伝わってほしかったんです。<彼女>は1つ1つの表現がピュアで、それをちゃんと見せられるようにと思って。私自身が1つ1つのことに純粋に思えるようにやれば、<彼女>は大丈夫なんじゃないかなって思いました」と、決めていったという。
共演の北村へ、黒島は「3度目の共演だったので居心地のいい空気を作ってくれて。何を話したかというととくに覚えてはいないんです」と、自然にいられたといい、それは共演の井上もそうだったそうで「3人ともテンションも似ているので過ごしやすくて」と、振り返る。そのなかで、とくに北村へは「忙しそうでだったから、『本当に頑張って！』と思っていました」と、応援する声にも力が入ったと拳を握りながら語る。
深夜3時の高円寺でのロケを北村、井上の3人で全力で走るカットを何度も重ねたというエピソードや、北村と井上の役が仲が良すぎて「後半ここの2人が付き合ってるのかなというくらいのシーンがあって（笑）。男の友情も格好いいイメージもあるんですけど、こんな可愛らしい友情もあるんだというので素敵だなと思いました」と、その関係性を羨んだとも。
なお、松本監督は黒島らと年齢も近いため、「同世代の監督とガッツリやることがなかったので、若いから感じるエネルギーがあって。自分が老けているワケではないですけど、若さを取り戻すというか（苦笑）」と、とにかく熱気を感じていたそうだ。
ほかにも、スピンオフで<彼女>を描いた映像の話題を挙げたり、作品が<僕>が<彼女>にはまった“沼のような5年間”にかけてハマっているものは？との質問が。これに黒島は、「最近ですけど、BTSにハマっていまして、完全に沼です（笑）。本当に心から歌が好きで、ダンスが好きで、パフォーマンスする姿を見ていたら、表に出る人ってこういうことだよなというふうに感じたんです。自分が心から楽しんでいるから、人をハッピーにできるんだよなって。自分もハッピーな気持ちが大事だなよなと思いながら見ています。止まらないです」と、熱弁を振るっていた。
そして、「社会に出るってこういうことなんだとか、そういう現実を受け入れていきながら当時のことを懐かしく思える。あのとき夢見てた自分とか懐かしく思って。いい思い出として残っている。そういうのがすごくいいなと思って。合っているとか間違っているということではなくて、思い出が思い出としてあるというのはいいなと思って。そう思っていたら、エンドロールがどんと流れてくるんです。最後の最後までそいう気持ちにしてくれるので、胸がギューとする感じがしました」と、読後感を語り、「この作品はたぶん青春映画でなくて、それぞれが悩んでいたりとかぶつかって成長して、その先に、その時期を懐かしむことができる。どの世代の方が見ても楽しめるのではないかと思います。懐かしかったり、憧れてみたりとか、いろんな気持ちにさせてくれる映画だと思います」と、アピールしていた。
映画『明け方の若者たち』は31日より全国公開予定！
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