声優・近藤孝行、小野大輔によるユニット『TRD』が6日、神奈川・相模女子大学グリーンホールでイベント『TRD Valentine Party 2022-Strangers-』夜の部を開催。バラエティコーナーから始まり、朗読劇、ライブパートと、盛りだくさんの内容でファンを楽しませた。
以下、公式レポート部分。
ステージに照明が灯ると、いきなり天の声の進行によって「TRD質問を見ずにすぐ答える!」がスタート。OPトークをする間も無く、いきなりの企画スタートに戸惑いを見せる2人だが、それもつかの間。天の声を「天さん」と呼んだ小野が、すぐさま「ボーン」と爆発音を口にすると、「チャオズを爆発させないでください!」と天の声のツッコミが入るなど、開演直後からドラゴンボールネタがさく裂。天の声を務める若手声優の細田健太をいじり倒す、ハイテンションな幕開けとなる。
「TRD質問を見ずにすぐ答える!」は、あらかじめファンから募集した質問に対し、質問を見ずに答えだけを出していくというもの。無理難題ながら、ふたりとも自信満々で、テンポよく答えていく。直感での回答を求められるふたりとは違い、観客には質問が見えているため、「お互いをチョコでたとえると?」に「あまーい」と答える小野や、「寒さ対策は?」に「裸で生活」と答える近藤など、奇跡的なQ&Aの一致に会場からは拍手が沸き起こる。
こうして4つの質問に答えると、ここでようやくタイトルコール。昼公演が30分も押したことに触れ「夜も押すぞー!」と宣言する小野に対し、「ちゃんと納めようよ?」と諌める近藤。ところが先ほどの問題の答え合わせに入るやいなや、小野は自分の書いた「ナッツ」という回答が気に入ったのか、「ゲッツ!!」のノリで「ナッツ!!」を連発。これには近藤も「これは……押すぞ(笑)」と呆れ顔。『TRD』の掛け合いは、攻める小野と受ける近藤をベースとして、ときに攻守交替しながらどこまでも暴走……もとい盛り上がっていくのが特徴だ。天の声を担当した細野健太は、自由奔放なふたりのトークに振り回されつつも、最後までツッコミを忘れず、見事に大役を果たした。
続くコーナーは『人生の追加シナリオ評議会』。これは1stシングル『Strangers』内の歌詞「人生の追加シナリオ」にかけて、それぞれの人生に自由にシナリオを追加しようという企画。「中学生時代の自分に一言アドバイスできるなら何と言う?」というお題に対して小野は、サッカー部だった中学生時代を振り返りつつも、なぜかスラムダンクの話題で大盛り上がり。さらに近藤は、中学時代にレディースの総長から告白されるも、怖くて距離を置いてしまったという衝撃エピソードをはじめ、ここでしか聞けない話が続々と飛び出る。最終的には、過去を改変するとふたりが出会うこともなかったという理由から、「今のままでいい」という結論に達して企画は終了。
続く企画は『まっすぐな道ばかりじゃないさStrangers早押せないクイズ』。引いたカードに従ったアクションをしながら5メートル先の早押しボタンを押して解答するクイズ企画なのだが、タイトルコールは近藤によるアントニオ猪木のモノマネから始まり、小野はコーナー中いたるところで「スラムダンク」や「餓狼伝説」のネタを散りばめるなどやりたい放題。ふたりのサービス精神の応酬に、ファンもクイズそっちのけで楽しい時間を過ごした。
ここからはふたりによる朗読劇。近藤が演じる陽キャでコミュ力お化けの「流星(りゅうせい)」と、小野が演じる陰キャなアニメオタクの「勉(つとむ)」の幼なじみコンビが、卒業旅行で沖縄へ行くというストーリー。台本はあるものの、いざ朗読劇が始まるとアドリブの嵐。声優仲間のモノマネから始まり、月9ドラマ、「キン肉マン」や「魁!!男塾」、「美味しんぼ」などの漫画、菅原文太ら往年の名優、フォークソンググループの「アリス」まで、あらゆる昭和文化が飛び交う抱腹絶倒の朗読劇に、会場は大きな拍手と堪えきれない笑い声で包まれる。あまりにコアな昭和ネタに不安を覚えた近藤が「アリスを知っている人がどれだけいるのか」と心配する一幕も。このハチャメチャな朗読劇については小野も「あれは映像に残しちゃいけない。皆さんの記憶の中だけに留めてください」とエンディングで釘を刺すほど。ともかくも、この最高に自由で奔放な朗読劇は最高の盛り上がりをみせ、ファンを湧かせたことは間違いない。
イベントの最後を締めくくるのはライブパート。ゲストに『TRD』の音楽活動を支えるサウンドプロデューサー・西岡和哉氏を迎え、この日のために用意したという4曲のアコースティックバージョンを披露。「Just
the Two of Us」、「Baby, Can’t Let Go」と、小野と近藤のソロ曲が続いたあとは、ふたりで『Clock Hands』と『Strangers』を熱唱。EDM主体の楽曲たちがアコースティックにアレンジされたことで、ふたりのハーモニーがより強調され、よりエモーショナルな音の形となって、ファンの心に染み渡っていく。クールでスタイリッシュな『TRD』の、新たな魅力をのぞかせたステージとなった。
楽しかったイベントもいよいよエンディング。名残惜しい雰囲気のなか、近藤は「こんなご時世のなか、きょうは僕らに会いに来てくれてありがとうございます。尊く、愛おしく思います」と話すと、小野も「時間を押しちゃう僕たちですが、懲りずに応援してくださると嬉しいです」と締めてイベントは終了。昼の部に続き、予定時間を40分近くオーバーしての終演となった。バラエティコーナーでの軽快で心地よいフリートークに心癒やされ、朗読劇では役者同士の本気のぶつかり合いに圧倒され、ライブパートではアーティストとしての新しい可能性まで感じさせてくれたTRD。このふたりだからこそ生まれる化学反応を思う存分に堪能できたバレンタインイベントとなった。
■TRD配信情報
https://lnk.to/TRDms
※近藤孝行過去記事
・TVアニメ「重神機パンドーラ」ステージで中村悠一の役名発表!主題歌はOP・EDともBUMP OF CHICKENに
※小野大輔過去記事
・「フェス松さん’21」昼の部は小野大輔が口半開きで登場やりたい放題の挨拶や櫻井孝宏と掛け合い!無茶振り連発の朗読劇や6つ子キャスト体を張ったゲームなど盛りだくさん【イベントレポ】
・前野智昭 白スーツに花澤香菜赤いドレスで「はたらく細胞!!」初日舞台挨拶!黒スーツの小野大輔が「紅白でめでたい!司会者みたい」や歌い出す一幕も
・小野大輔 サッカー好きでも試合より「リフティングが好き」な理由とは?片桐仁、佐藤貴史のアフレコレポート&風景も公開