アニメーション『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』(監督:木下麦/配給:アスミック・エース)公開初日舞台あいさつが2日、東京・TOHOシネマズ日比谷で開催され江戸川役・花江夏樹、白川役を飯田里穂、山本役・古川慎、木下監督が登壇し、司会はお笑いコンビ『天津』の向清太朗が務めた。
2021年4月より放送されたオリジナルTVアニメ『オッドタクシー』。キャラクターたちのかわいらしい動物のビジュアルとは裏腹に、本格的なミステリー・サスペンスを展開し、1話からち密に張り巡らされた伏線を回収した戦慄の最終回がTwitterトレンド入りするなど大反響を呼んだ作品。その本作がTV版キャストとスタッフが再集結し、新たな視点で構成し、TV版の最終回のその後も描かれている。
上映後に長い拍手に迎えられてキャスト陣が登場。花江は「純粋に嬉しいですね。公開されるまで昨日までビクビクしていました」と、独特の言い回しで公開への喜びとともに「普段アニメ観ないよという方からも、『観ましたよ!』と言われることが多かったですね」と、食いつきがあったのだとか。古川に至っては、TVアニメ放送中から、「生の声を『天津』向さんから『オッドタクシー面白かった!』って頂きました。今日のように公式側に立つ前から言ってて」と、熱烈な反響についても語った。
作品を観てみて花江は「小戸川のラブシーンありましたね」と笑いつつ、「サウナのシーンがあるのですが、そこは小戸川的には『デートや恋心に気付いてない感じで演技をしてください』といわれたので、完成したのを見るといいなと思いましたね」と、見どころを。
一方、古川は「疑問が解けました。証言をまとめて、新しい視点からいろんなものが見えるようになっているんだという試みで感動しました」と感じ入ったそう。さらに自身の演じた役の山本も見ていたそうで、「山本のギリギリのところを演じるんだと思って楽しんで台本を読ませて頂きました。ギリギリのところにいる山本をどう表現したらいいかとと思ってやったら監督から『やりすぎです』と言われて」と、エピソードを披露。
そんな古川だったが、劇中のアイドルグループ『ミステリーキッス』マネージャーでキツネの山本として『今いい感じなんです』という印象的なセリフもある。このセリフに古川は力を入れたようで「こっちは“キタコレ!”と思いながらやりましたが、彼自身のキャラクターを守るためにしっかりあの方向に着地させないとというので、多少のサイコ感を採用してくださって嬉しかったです」と、こちらは自身の練って臨んだ演技を採用されて喜んだとも話していた。
イベント後半には、本作で警察官の大門兄弟を演じたお笑いコンビ『ミキ』もVTRでコメントを寄せるなど華やかなものに。そんななかで、劇中最後に実写パートが挟み込まれているが、この話題になった際に花江が「実写化決定です!?」と、半信半疑といった様子で腕を振り上げる一幕も。この実写パート部分について向が木下監督へ「考察してもいいんですか?」と尋ねると、「どこかで新しく楽しめる仕掛けを考えているようなのでお楽しみにしていてください」と意味深な発言が飛び出していた。
そして古川から「まだまだ何かありそうといという雰囲気がある作品です。いつまでもどっぷりと『オッドタクシー』の世界に浸って頂ければ。今後ともよろしくお願いします!」といえば、飯田からは「面白い映画で、そういえばあのセリフの時ああだったのかなと思って、疑問が生まれているかもしれません。今後の展開を期待して頂ければ、一緒の世界で楽しんで頂けたらと思っています」と、メッセージを。
花江からは「この作品で小戸川を演じることができて、自分の中で、扉が1つ開いた気がしています」と、役者としての成長につながったといい、「映画化にまでなって嬉しく思います。みなさんが口コミで広げてくれたおかげで映画にまでこぎつけました。ネタバレにならないようにと言うのは難しいと思いますけど、うまく伝えつつ広めて頂ければ」と、呼びかけていた。
『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』は公開中!