役所広司 3度公開延期乗り越え公開の映画「峠 最後のサムライ」河井継之助へ「とても魅力的だっただろうな」!松たか子「目に引き込まれた」やAKIRA「まっすぐなところ」

役所広司 3度公開延期乗り越え公開の映画「峠 最後のサムライ」河井継之助へ「とても魅力的だっただろうな」!松たか子「目に引き込まれた」やAKIRA「まっすぐなところ」2

 俳優・役所広司、松たか子、香川京子、田中泯、榎木孝明、AKIRAが18日、東京・丸の内ピカデリーで映画『峠 最後のサムライ』(脚本・監督:小泉堯史/配給:アスミック・エース)公開御礼舞台あいさつを小泉監督とともに開いた。

 作家・司馬遼太郎の作品が原作。越後長岡藩家老で一介の藩士でありながら、諸国への遊学を経て培った先見性とグローバルな視野をもとに、領民のための斬新な藩政改革を次々に実行していった河井継之助(かわい・つぎのすけ)を描いたもの。しかし、時流の傾きにより、強大な武力を誇る明治新政府軍に立ち向かっていくこととなってしまう……。本作は当初2020年9月に公開を予定していたが、コロナ禍によって3度の延期となり、満を持しての公開となる。

 上映後に拍手に迎えられて登壇したキャスト陣。継之助を演じた役所に、継之助の魅力について質問があがると、「家庭人としての河井継之助さんはほとんど家にいない多忙な人です。亭主元気で留守がいいという広告もありましたけど、全くその逆で、そばにいてくれると幸せという関係を築いたのは男としてとても魅力的だっただろうなと思いました」と、語る。

 継之助の妻・おすがを演じた松としては、「いつも輝いていて、その目でニコッとされると、男性も女性もなんかこの人のためにやりたくなっちゃうような眼の吸引力があって。どうしても目で追ってしまう、あのチャーミングな目で言われたらということがあって」と、目に引き込まれたという。その話を受けて役所は「継之助さんは後ろめたいことがあったかもしれないから、家ではキラキラとした笑顔を見せていたのではないかと思います」と、気持ちを代弁して笑みを浮かべることも。

 さらに、継之助に忠誠心を誓う山本帯刀を演じたAKIRAからは継之助へ「侍として熱く砕け散れという、まっすぐなところが魅力と感じました。藩を守るとのと、国を思うのと家族を守ろうと思う気持ちが一緒になっていて」と、しみじみするとともに、「継之助の一言一言が混沌とした世の中に対して何か込められている作品なんじゃないかと思いました。何か幅広い世代で日本のみならず、海外の方にも見て頂けるような作品になったらという思いでいっぱいです」と、胸の内に広がっている気持ちも話していた。

 作品で印象的だった部分へ役所は、「戦争を避けたいと思っていた継之助という人が、戦争の道に進むことになったんですが、そこはどうして避けたかった人間が、突き進んだのかというのが肝だと思います。そこを僕たち未来の人間たちに、美しい生き方というのを教えてもらっているような気がしました。実際はできないかもしれませんが、思いというのはしっかり受け止めたいなとという気持ちです」と、感じ入るものがあったという。

 撮影中、榎木は役所へ、「ずっといい役が続いているよねと声をかけたら、『俺は運がいいだけですから』というので運を引き寄せるのは実力のうちだと思いつつ、格好いいなと思いました」とエピソードを明かすと、役所は「いつ運が尽きるかという気持ちでいますよ」と、そのときの気持ちから今も変わっていない様子も見せていた。

 そして小泉監督から「歴史上の人物として思い出してくれれば、みなさんの心の中に生きるのではないかと思っています」と話すと、役所は「21世紀に生きるわれわれの心に届く言葉がたくさん詰まっていると思います。こんなシーンもあった、こんな言葉もあったということを感じられると思いますし、2度目、3度目を見るとまた違った感じで、この映画の言葉が伝わるのではないかと思います。ぜひ劇場に来て、観て頂ければと思います」と、メッセージを寄せていた。

 映画『峠 最後のサムライ』は全国ロードショー中!

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