京極義昭監督 映画「ゆるキャン△」初日舞台挨拶で裏話続々で「予想の斜め上を行く感じに」!花守ゆみり「空を飛ぶテント?」「金ならあるんや」など【原稿ロングめ】

京極義昭監督 映画「ゆるキャン△」初日舞台挨拶で裏話続々で「予想の斜め上を行く感じに」!花守ゆみり「空を飛ぶテント?」「金ならあるんや」など1

 映画『ゆるキャン△』(監督:京極義昭/配給:松竹)初日舞台あいさつが1日、東京・丸の内ピカデリーで開かれ各務原なでしこ役・花守ゆみり、志摩リン役・東山奈央、大垣千明役・原紗友里、京極監督とともに開催。キャスト陣が京極監督に次々質問を寄せ、裏話などがたびたび飛び出すこともあった。

 マンガアプリ『COMIC FUZ』(芳文社)にて漫画家・あfろ氏が連載中のアウトドア系ガールズストーリー『ゆるキャン△』が原作。アウトドアブームの盛り上げに一役買っている本作は、2018年にTVアニメーションシリーズが放映され、20年にスピンオフ作品『へやキャン△』、21年に『ゆるキャン△ SEASON2』が放映され本作はシリーズ最新作となる。あfろ氏監修の完全オリジナルストーリーとなっており、高校時代に、キャンプを通じて関係を育んでいったキャラクターらが時を経てそれぞれの道を歩んだ先で、キャンプ場を作るという物語となっている。

 『ゆるキャン△』『ゆるキャン△ SEASON2』でも監督を務めた京極監督や脚本も同2作の構成を務めた田中仁氏と、『へやキャン△』シリーズ構成の伊藤睦美氏がタッグを組んでいることも特徴だ。

 初日を迎えられて、京極監督は「作っていく過程で、想定していた以上に尺が伸びていって(苦笑)。あれも入れたい、これも入れたいとなって、2時間超えそうだよってなって。なんとか収めたんですけど、スケジュールが押してしまって最後はバタバタになってしまって。でも、スタッフ・キャストのみなさんのおかげで良い映像にすることができたので、ホッとして嬉しいです」と、公開できたことへ万感の思いを。

 制作の経緯として4年ほど前のSeason1の放送が終了し、「そのときはシーズン2の原作の伊豆キャンのストックがない時期」に話が立ち上がり「えっ、ウソ!?ってビックリして」と戸惑ったという京極監督。「映画はオリジナルで考えてみようかとなって、何をやろうかとなって話をしたときに、1期の12話の最終話でなでしこが妄想シーンとして出てきた大人になった5人の姿が作っていて僕らが面白かったし、この5人を観てみたいという話になったんです」と、振り返りつつその職業などは「5人が将来何をするのかと言うのもは興味のあるところから発想しました」。

 1期の12話の最終話にかけて花守は「空を飛ぶテントはどうなるのかなというのも感じで」と問いかけると、京極監督は「そういったところを相談しながらあfろ先生と作っていった感じで。5人のお仕事も『こんな感じではないですか?』ということをあfろ先生に聞いて、『どっちかというとこういう仕事だと思います』と言われて相談しながら」と、あfろ氏と綿密に打ち合わせをしてできあがっていったという。これを聞いた東山からは「悩みながら今の未来にたどり着いたという感じなんですよね」と、しみじみだったが京極監督からすると「決めるだけ決めて、全部は出してないですけど」という設定も多々あるようで、志摩リンの設定のために芳文社の営業部に取材をしたという話も挙がった。

 本作ではキャンプ場を作るという目的のもとキャラクターたちが動いていくことになる。京極監督は「ストーリーを練っていくにあたり、もちろん大人になって同じように5人が規模を大きくしたキャンプをするというのは上がったんです。けれど、大人が主人公の意味というか、大人だからできるということをいろいろ考えていって。その時に出てきたのがキャンプ場を作るということだったんです。これは子供では難しい。大人にしかできないことだし、また違うキャンプとの関わり方とかができるんじゃないかって、当然そこで感じている感情やドラマが作れるんじゃないかなって。だいぶ予想の斜め上を行く感じになったのではないかと思いますが」と、練り上がっていったという。

 これを聞いた花守は「金ならあるんやと、お金を使ったキャンプとか海外に行くのかなと思ったりしたんですけど、反省してます」と、シリーズ劇中でも出てきたセリフを使って場内を沸かせたり、東山は「キャラクターたちが大人の経済力で贅を尽くしたキャンプするというのは、楽しそうだけど、観たいような気はしましたけど、観たいような観たくないような気がしていて」と盛り上がる様子も。京極監督によると、「20代の方が脱サラしてキャンプ場を再生するという話を聞いたので、なくはないと思いました」と、モチーフになるような話もあったそうで、その場所はエンドクレジットに出ていることも明かしていた。

 アフレコの話題となり、キャラクターたちが大人になった演技について京極監督から「大人の演技というのをどう作っていこうかというので、最初は(声優陣に)丸投げして。花守さんは、試行錯誤されていてリアルな20代の声を聞いたときに大人になりすぎたと思って(苦笑)」と、驚いたそうだが花守はすぐに「もうちょっとこれまでのなでしこに寄せて」と、調整したそう。最初にそういった調整があったそうだが京極監督は「その後は、そういうディレクションは入らなかったですよね。そのままやって頂いたので楽だったなって」と、お任せになったそうだ。

 続けて、花守から「映画を作るにあたってどのくらいの取材をされたんですか?」との質問が。これに京極監督は、「今回のお話は原作がないので、ここの場所を作ってみたいというのがあって、ここだったらどういうストーリーができるのかというので、取材もいままで場所とかやることが決まっていたので1回だったのが、最低2回行くことになって。小さいのを含めると20、30回は取材に行きました。場所も遠いんです。名古屋とか、山梨とか(笑)。でも、だいたいロケ先に行くと魅力的なんです(笑)。ここも出したい!という感じで膨らんでいくんです風景や料理とか(苦笑)。これも入れたいとなっていったら、3時間くらい行っちゃうというので多かったです」とも披露していた。

 そして京極監督から、観客が満員の舞台に立ち「たくさんの方に支えられてきたんだんと感じて嬉しいです。まさか映画を作るというお話を1期の終わりのときに頂いたときに考えたこともなかったです。この場を借りて本当にお礼申し上げます。ちょっと長いですけど、最後まで楽しんで頂ければと思っております」と、メッセージを寄せていた。

 映画『ゆるキャン△』は公開中!

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 ※記事内写真は(c)あfろ・芳⽂社/野外活動委員会

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