俳優・土屋太鳳が3月14日に東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された『第48回 日本アカデミー賞』授賞式にて映画『八犬伝』で優秀助演女優賞に輝いたことから登壇した。
『八犬伝』は、作家・山田風太郎氏の小説『八犬伝 上・下』(角川文庫)を映画化した作品。里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた8人の剣士たちの運命をダイナミックなVFXで描く作品。作家・滝沢馬琴(役所広司)と挿絵を頼まれた浮世絵師・葛飾北斎(内野聖陽)の奇妙な友情を通じて”創作”の真髄に迫る。失明しながらも28年の歳月をかけて「八犬伝」を書き上げた馬琴の物語を生み出す苦悩と葛藤・執念が生んだ世界を雄大なスケールで送る。
着物風の衣装でレッドカーペットを歩いた土屋。芦田愛菜、清原果耶、山田杏奈と同席したトークショーでは『八犬伝』内で土屋は伏姫役を演じたことへ、「短い時間の中で物語への影響力をどう表現したらいいんだろうって。物語が始まってすぐに、どうしたらタダ者じゃない感が出せるのかって難しくて」と意識して演じるとともに「『八犬伝』は社会への問題提議みたいなものを持っているファンタジーだと思っていて、ドキュメンタリーと思って演じました」。
また土屋といえば、2016年の『第39回日本アカデミー賞』で俳優・有村架純、広瀬すず、藤野涼子、篠原篤、野田洋次郎、山﨑賢人、山田涼介とともに新人俳優賞を受賞している。このときに、『日本アカデミー賞』で司会を努め続けた故・西田敏行さんからかけられた言葉があるそうで、「『この賞を受賞した人は助演や主演で戻ってくるんだよ。あなたもぜひ戻っておいで』とおっしゃられて。前回の日本アカデミー賞で優秀主演女優賞で登壇したときも西田さんから『主演よりも助演は難しいんだよ。よかったら戻ってらっしゃい』とおっしゃられて。その後、共演させていただいた後も同じ言葉をかけてくださって、私自身、その言葉で踏ん張ろうと背中を押してもらえました」と、エピソードを披露。
そして西田さんへ向け「『明るいと疲れる時もあるからリラックスできる時はするんだよ』って言葉をかけてくださりました。私は無理してません。今後とも見守ってください!」と、叫ぶようにメッセージを寄せた。
文:水華舞
※記事内写真は(c)日本アカデミー賞協会