「第46回松尾芸能賞」松平健大賞に!中村獅童は母を偲び涙声や大村崑感慨

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 『第46回松尾芸能賞』贈呈式が3月31日に都内ホテルで開催。大賞に輝いた俳優・松平健をはじめ、歌手・天童よしみ、歌舞伎俳優・中村獅童、俳優・大村崑らが出席した。

 日本の伝統ある劇場芸能を助成し、振興し、もって日本独自の文化、芸能の保存及び向上に寄与することを目的とし、昭和54年3月に設立された公益財団法人松尾芸能振興財団主催。『松尾芸能賞』はそんななかで、毎年、日本の文化・芸能の保存・向上に寄与した芸能出演者や演出・音楽・劇場芸能に高い技術を持つ方々を表彰している。

 功労賞を受賞した大村は壇上で「93歳でこんな賞を頂けるって、“コンちゃん”喜んでおります」と自身の愛称の“コンちゃん”を入れ込んで喜びの声を寄せるとともに、「携帯電話に仲間の電話番号が入っていますが、いまかけてもほとんど出ることはありません。ほとんどいなくなったんです」と、90歳を超える大村だからこそコメントを寄せた。

 優秀賞を受賞した獅童は「本当にありがとうございました。きょうはこちらに越させていただく途中、妻が(2014年に亡くなった)『お母さんが喜んでるね』って言っていて。かつて名も無い武士役を演じた『若き日の信長』で、評論家の方に劇評で一言、獅童の演技が光ると書いて頂いて、そのことも母が喜んでいて……。その評論家の先生と先ほど控室でお会いしたんです。評論家の方とお話をすることは少ないのですが、約30年越しにあのときはありがとうございましたたと、お礼を言うことができました。父が役者ではないものですから、多くのことをご指導頂けた先輩方、たくさんの方に助けて頂きながら、今日までやってこれたんだなと思いっています。見たことのない方に歌舞伎を広めるということが、私の役割だと感じています。喜びは家族と分かち合って明日からは謙虚に一歩一歩丁寧に役者人生を歩んでいけたら」と、途中母親のことを思い涙声になりながらスピーチしていた。

 優秀賞受賞の天童は「歌一筋でいろんなことがありましたけど、今年は昭和100年にあたります。記念すべきこの年に、賞を頂けるということは、頑張ってい歌っていかないといけないとあらためて感じております」と、気持ちを新たに。

 そして大賞に輝いた松平。「こんなに大きな賞を頂き、幸せ者だと思っています」と感無量といった様子で、「新歌舞伎座で座長公演をして、そこで舞台お楽しさを知り、こんなに大きな賞を頂けて、やっと認めて頂いたのかなと思っています」と、感慨深げ。

 さらに松平は「ともに芝居を作ってきたキャスト・スタッフのみなさま、劇場関係者のみなさま、私を応援してくださっているファンのみなさま。私を支えてくれた家族に感謝を。これからもお客さまに楽しんで頂ける役づくりに精進していきたいと思います」と、スピーチしていた。

 贈呈式後には松平、天童、獅童による囲み会見も開催。松平の人気の楽曲『マツケンサンバII』はいつまでやる?との声が飛んだが「いやいやこれは80くらいまではやりたいと思います(笑)。やってて自分でも楽しいし」と、意欲を見せていた。

 ■受賞者一覧
 大賞:演劇・松平健(まつだいら・けん)
 優秀賞:歌謡・天童よしみ(てんどう・よしみ)
 優秀賞:邦楽・川瀬露秋(かわせ・ろしゅう)
 優秀賞:演劇・中村獅童(なかむら・しどう)
 優秀賞:舞踊・尾上紫(おのえ・ゆかり)
 新人賞:演劇・林佑樹(はやし・ゆうき)
 特別賞:邦楽・堅田喜三代(かただ・きさよ)
 功労賞:演劇・大村崑(おおむら・こん)

 取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ

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