窪田正孝“ある男”になるならリスペクトしている「妻夫木さん」

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 俳優・妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、眞島秀和、柄本明が27日、東京・ユナイテッド・シネマ豊洲で映画『ある男』(監督:石川慶/配給:松竹)ジャパンプレミアを石川監督、原作者の平野啓一郎氏とともに開催した。

 平野氏の累計30万部超えのベストセラー小説が実写映画化。弁護士・城戸(妻夫木)が、かつての依頼者である里枝(安藤)から、里枝の亡くなった夫『大祐』(窪田)の身元調査という相談を受ける。『大祐』は不慮の事故で亡くなるが、その葬儀に長年疎遠になっていた大祐の兄・恭一が訪れ遺影を見ると「これ、大祐じゃないです」と言い出し……奇妙な出来事と、そのてん末が描かれるヒューマンミステリー。

 本作が 第79回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門、第27回釜山映画祭のクロージング作品にも選ばれており、現地のイベントにも立った窪田は、「ヴェネチア、釜山と行かせて頂いて、ようやく日本のみなさまに観て頂ける機会が来て嬉しく思います」と、万感の思いを語ると、妻夫木も「ようやく日本で公開なんだというところがありますね」と、うなずいたり、映画祭でもみくちゃにされ身動きがとれなかった思い出を2人で披露することも。

 演じるうえで印象的だったことは?という話題へ。妻夫木は2001年公開の映画『ウォーターボーイズ』から付き合いのある柄本を挙げ、「柄本さんに食われるというか」と、凄みを力説したが、柄本は苦笑いしながら、「覚えてないんですよね。本当に失礼なんですけど、監督の顔も覚えてなくて、頭を下げられると原作者の方かなって。でも、ブッキー(妻夫木の愛称)と会ったのは覚えてるんですよ」と、正直に告白して、キャスト陣は爆笑。

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妻夫木に申し訳なさそうに謝る柄本

 妻夫木はこれに「柄本さんとはいろいろ共演していて最高ですし、なんとか食らいついていこうと思っています」と、生真面目に返す。すると、続く安藤が「妻夫木さんの周囲に、私達の親族がプライベートでも出演するので、親戚みたいな気になってきていて」と、柄本明の息子で俳優・柄本佑の妻としても“親戚づきあい”のような気分になっているそう。

 窪田は安藤とのシーンを挙げる、「サクラさんとは、家族のシーンがあるんですけど、愛に包まれていて。それに子どもたちも本当に素晴らしくて。大黒柱の土台やベーベースを作ってもらったなって。リアルな家族の風景が見えたなって感じがしました」と、安藤へ感謝。

 さらに、窪田は役柄上、林業にも触れたという。「初めてチェーンソーを持ってやったんですけど、樹ってそんな簡単に倒れないんです。自分なんかより年上で、80年くらいの樹を伐らないといけないと思ったときに、自分の中に命を取り入れるような、すごい貴重な体験でした」と、しみじみ。

 イベント後半には作品にかけてもし別人になれるとしたら誰になりたい?との質問が飛ぶ。窪田は「妻夫木さん」とつぶやくと、「一緒の撮影のシーンはなかったんですけど、共通の趣味でボクシングをやったり一緒に釜山やヴェネチアに行かせて行かせて頂いて、学びをやめない人、周りに人がいる人だと感じています。韓国でもハ・ジョンウさんとご飯をしているときに、僕も気軽に呼んで頂いて、壁みたいなものが妻夫木さんにはなくて。大先輩だけど、垣根がないので、リスペクトが高くて、どう考えたりしているんだろうって」と、熱い視線を送る。

 すると妻夫木は「僕自身好きなことをやっているだけなんです」と、照れ笑いしつつ、「ボクシングもこの作品の撮影で始めたんですが、柄本佑くんと一緒にやっているんです。そんな佑と僕だけ、ボクシングに対する役が決まってなくて」というと、平野氏がそういう役どころの作品を「書きましょうか」と、乗っかり盛り上がっていた。

 そして「観終わった後に、これほど感想を持たれる映画は珍しいと思います。人それぞれの結末があっていいと思います。ヴェネチア、釜山を経て、思い描いていた、『ある男』のイメージが、広がっています。こういうふうなことがあるのかな?と、いうことを思うところも感じています」と、作品への広がりを感じるとともに、「できる限り多くの方に」と、アピールしていた。

 映画『ある男』は11月18日より全国公開予定!

 ※窪田正孝過去記事
 ・窪田正孝 住む部屋の条件は「陽の光がよく入ること」「窓の向きや大きさは譲れない」とこだわりも!「SUUMO」CM初登場で「新着物件、ドドドドドンピシャ―!!」と大興奮【インタ部分全文】
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 ・窪田正孝 主演作「エール」で「東京ドラマアウォード 2021」個人賞の主演男優賞受賞!受賞作・受賞者発表でMIU404、半沢直樹が優秀賞などにも

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記念撮影中にも楽しげな2人

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