アニメ『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』(略称:ろうきん8)舞台あいさつ付き先行上映会が20日、東京・新宿バルト9で開かれ主人公ミツハ役・長江里加、コレット役・立花理香、サビーネ役・前田佳織里、ミツハの兄で剛史役・福山潤が登壇した。
作家・FUNA氏がWeb小説投稿サイト『小説家になろう』に掲載した作品が原作。18歳でありながら中学生に見られてしまう童顔小柄な少女・ミツハが両親と兄を事故で失い天涯孤独になるところから物語が始まる。ショックによる大学受験失敗、両親の保険金を狙う輩、進学か就職か、家の維持費や生活費など数々の出費……これからの生活に悩んでいたミツハはある日、謎の存在から「こちらの世界」と「異世界」を“行き来”できる能力を与えられ、そこから彼女は将来設計、2つの世界で10億+10億の合計20億円<8万枚の金貨>を貯めるという将来設計を思いつくのだが……。
大勢の観客で満員となった会場内を見渡した長江は「ついにこの日がやってきました。今日は1話と2話を一気に観ていただけるんで、ドキドキでたまらないです。個人的にも主演が初めてなので、すごく緊張でいっぱいですが、楽しんで観ていただけたら」とあいさつ。立花も「長江ちゃんもおっしゃっていましたが、今日は1話、2話を一気に楽しんでいただけるということなので。みなさん、めいっぱい楽しんでください」とコメント。
一方、前田は本作のOP主題歌『光ったコインが示す方』を担当しアーティストデビューを果たすこともあり「たくさんの方に集まっていただいて、1話、2話の楽しさを共有できるのをうれしいなと思っております。またソロデビューをさせていただいてから、アーティストとして登壇するのも初めてなので、そのドキドキも一緒に共有して味わっていただけたら」と続けると、最後に福山が「みなさま、老後に備えていますか?気になりますよね。このタイトルを聞くと、僕も蓄えないとなと思います」と軽妙なあいさつで締めくくった。
本作は長江にとっての初主演作。そんな彼女に向けて、登壇者、観客も含めた会場全体から祝福の拍手が送られると、長江も「人生で一番うれしいです。ずっとやってみたかったので。一生懸命演じておりますので応援してください」と、笑みが浮かぶ。
そんな長江演じるミツハの役どころへ「(台本を読むと)ミツハはずっとしゃべっているなと思って。ビックリですよね。でもミツハが何を考えているのか、丸わかりなので。読むだけでミツハになった気持ちになるし、そんなミツハを演じられてしあわせ」と、わかりやすい部分があるという。
そんなミツハについて立花が「せっかく異世界に行けるのに、老後のことを考えるなんて。なんてしっかりした女の子だろうと。異世界ものってたくさんありますけど、老後をテーマにするというのは斬新でした」と語れば、前田も「異世界ものと、現実世界をリンクして考えられるなんて、ミツハは本当に頭がいいなと思いました。それから、父と母に『ろうきん』というアニメに出るよと話したら『あの労金(労働金庫)?』と返ってきて。まずは父と母の誤解を解くところから始まりました」とも。
さらに、アーティストデビューを果たした前田にも大きな拍手が送られた。その光景に「ありがとうございます。うれしい」と笑顔を見せた前田。楽曲には「普通、異世界に行くと戸惑ったりすると思うんですけど、主人公のミツハは前向きに、自分の力で切り開いていく子だなと思って。そんな『ろうきん8』の前向きなパワーを全力で表現したいと思って。レコーディングの時からパワー全開で、自分がデビューしたしあわせな気持ちと一緒に合わせて歌わせていただきました」と込めた思いを。
これに、長江も「はやくフルコーラスで聴きたい」とワクワクした様子。すかさず福山が「まさにすてきな“サビ”ーネ」とダジャレを絡ませ、会場がドッと沸き返る。3人から「いつ思いついたんですか?」「お兄さま、仕込んでらっしゃいましたかぁ」などなど尊敬のまなざし(?)を集め、これには福山も「そこを聞かれると恥ずかしい!」と大テレの様子だった。
またイベント中には、本作のタイトルにちなみ「8万枚の金貨=20億円あったら何に使う?」という質問も飛び出す。長江が「つまらない解答で申し訳ないですが、自分で好きなだけ使って。両親にも好きなだけ使ってもらって。それでも余ったら貯金ですね。あまり無理しないで、徐々に使っていくと思います」と堅実な解答を示すと、続く立花は「ある程度は投資に回し、もしかなうならば、家からお仕事先までの巨大すべり台を作りたい。家の玄関を出て、すべったらすぐにスタジオに着く」と、後半はちょっとファンタジックなものに。
ここで前田が巨大すべり台ということで「それ、お尻が燃えそうじゃないですか?」と冷静にツッコむと、立花も「本当だ!」と、あっさり認めて爆笑の渦に引き込んだ。
そして前田が「わたしはゲームが好きなんですけど、(お笑いコンビ、マヂカルラブリーの)野田クリスタルさんが、『野田ゲー』というゲームを作っているじゃないですか。それの声優版の『前田ゲー』を作ってみたい。いつも仲良くさせていただいている声優さんにも声を出していただいて。面白いゲームを作りたい」と夢を語ると、立花が「マイクワークのゲームとかいいかも。3本しかないマイクをみんなで取りあって、そこにうまく入れるか」とアイデアを出すと、「それいいね!」と大盛り上がりの登壇者たち。そこに福山が「そこに超レジェンド級の声優さんが登場したりして」とたたみかけると、会場は大盛り上がり。前田も「20億円お持ちの方、よろしくお願いします!」と呼びかけた。
そして福山の夢の話へ。「普通にためて暮らしていたら、20億円は使い切れないと思うんです。だから生活費は残しつつ、無駄な使い方をしたい。例えば知り合いの声優がロビーで待機しているところのあちこちにカメラを仕込んで。そこにいきなり黒服の人がやってきて、『約束のものは渡したぞ』と言って3億円を詰め込んだアタッシェケースを渡して、そのまま帰っていくというドッキリをやりたい。お金を持つと人は変わるのか、というような貴族の遊びがしたい」と語った福山に、前田が「一番お金を持たせてはいけないタイプの人ですね」と再び冷静なツッコミに、場内は再び笑いに沸いた。
アニメ『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』は2023年1月7日26時よりテレビ放送スタート!
※記事内画像は(C)FUNA・講談社/「ろうきん」製作委員会