「朗読劇タチヨミ-第十巻-」ゲネ開催!松野太紀10年への想い

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 声優・麻生かほ里、神田朱未、北山雅康、草尾毅、新垣樽助、高乃麗、松野太紀、皆口裕子、吉野裕行らが8日、東京・池袋のサンシャイン劇場で「『朗読劇タチヨミ-第十巻-』grateful~感謝、観劇、雨のち…sunshine~」公開ゲネプロを開催した。

 声優・松野太紀が2013年の第0巻からプロデュースをする『朗読劇タチヨミ』が今年10年を迎えたことを記念した公演。松野がキャスティングから演出まですべてをプロデュースしていることが特徴で、観客に声で伝えることだけに集中し、黒で統一された舞台上に数本のマイクスタンドのみというシンプルな構成。物語の世界に没入し、視覚に頼らないシンプルを突き詰めていることが特徴だ。

 ゲネプロを前にキャスト陣によるあいさつが行われた。松野は「早いもので、10年という月日が流れました。ですが、いつも新鮮な気持ちで携わっております。10年だからということではなく、いつものように楽しんでもらえる舞台をと思っています。サブタイトルの『感謝、観劇、雨のち…sunshine』を噛み締めながら、千秋楽まで突き進めればなと思います」と、意気込みを。

 この10年ということに麻生も「10年続けるとこはとてもとても大変だと思います。ここまで来れたこと、松野くんを尊敬しています」と、称えると松野は「本当ですか!?」と、驚きつつも笑みが浮かび、「本当です”(笑)」と軽快に返しつつ、舞台中へは「毎日ドキドキが止まらないんですけど、たくさんのことを勉強させて頂いていて、私自身、この作品の虜になっています。見たことのないような『タチヨミ』を、みなさんと一緒にできることを楽しみにしております。それと、個人的には30年ぶりくらいにサンシャイン劇場に立つので、よろしくお願いします」と、意気込み。

 神田は初回の0巻から出演し続けており、「大先輩と一緒にお芝居をすることができて幸せです。おけいこの度に、かぶりつきで、(演技を)観させて頂いけることが嬉しいです。毎回、幸せな気持ちで出演させて頂いています。そして10年後にこんな大きな劇場でというのも嬉しく思っています」と、笑みが浮かんだ。

 松野と30年来のプライベートでの付き合いがありしばしば朝まで飲み明かすことも多かったという河合は、「『タチヨミ』という素晴らしい舞台に呼んで頂けたこと嬉しく思います。私はみなさんのような声で、言葉のみで表現するという機会がなかなかないものですから、勉強しながら、楽しくみなさんの技術を学んで、それを我々の新派の舞台に生かしていければと思っています」と、話す。

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 『タチヨミ』恒例のシークレットゲストとして今回起用となった北山は、2004年に公開された映画『隠し剣 鬼の爪』(監督:山田洋次)で共演してからの縁で「こんな大きなところ、サンシャイン劇場ですよ。山田監督も、すごく喜んで応援してくださっているので」と、感極まる様子を見せる。

 新垣も参加が長いそうだが、最初に松野に声をかけられたのは本作を観客として観るために並んでいたチケット売り場で声をかけられたことが縁だそうで、「感慨深いものがあります。毎年、年が始まって舞台に立たせていただけることに喜びを感じます」と、しみじみだった。

 一方、久々出演という草尾は「継続は力なりということを実感する場があって」といい、「松野さんを取り巻くといいますか、スタッフの方々を始め、チーム松野のすごいエネルギーを肌で感じています」と圧倒されているといい、皆口は「松野くんが困ったときに、出演させていただいています(笑)」と、マイペースなコメントでキャスト陣を沸かせることも。

 高乃はといえば、参加する前のころは「舞台は歌ったり踊ったり、動いたり走ったりという認識しかなくて、マイクの前に立って、それを見せて誰が面白がるんだという印象でした。松野さんに『われわれのやることは見てもらうに値することだ』と言われて、この10年で私たちの仕事はこうだったんだという再認識をしています。楽しい舞台をお届けできればと思います。よろしくお願いします」と、松野に影響を受けたことを話していた。

 そして吉野は、キャスト陣が思い思いのことを語ったのを見て取り、「だいたいいまこう言ってきた感じです。もうとくにそんなにないです」と、ひょうひょうと語って笑いを誘いつつ「精いっぱい務めたいと思います。一期一会の舞台ですし、カンパニーのみんなで観に来てくださったみなさんに最高のステージを届けられれば」と、語っていた。

 そして松野から、「作品がオムニバス形式です。さらに、A演目、B演目、千秋楽の大楽はS演目と3種類日替わりで公演します。なおかつキャストはすべて入れ替わります。同じ組み合わせで同じキャストが観られることは、2度となくて、とても刹那的でやり逃げのような朗読劇です。そんなことも含めて楽しんでもらえればと思います」と、メッセージを寄せていた。

 その後のゲネプロでは、コメディーのような物語から、シリアスな物語まで、圧巻の声の演技でどれも引き込んでいくものに。そこに照明演出や、スタッフワークなどが加わりよりその世界へ没入させるステージを展開していた。

 「『朗読劇タチヨミ-第十巻-』grateful~感謝、観劇、雨のち…sunshine~」は8日から12日までサンシャイン劇場にて上演!

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