劇場アニメーション『映画中二病でも恋がしたい!-Take On Me-』(監督:石原立也/配給:松竹)初日舞台あいさつが6日、東京・新宿ピカデリーで開かれ富樫勇太役・福山潤、高梨六花役・内田真礼、丹生谷森夏役・赤﨑千夏、五月七日くみん役・浅倉杏美、凸守早苗役・上坂すみれ、石原監督が登壇し、司会は放送作家の“ちゃんこ”こと小林洋平氏が務めた。
2012年と14年に京都アニメーションが制作し人気を博したTVアニメ『中二病でも恋がしたい!』が4年ぶりに劇場新作として帰ってきた!交際をすることになった勇太と六花が高校3年生へ進級を控え“駆け落ち”を決意し、逃避行するというストーリー。
上映後にまずは女性キャスト陣が登壇し、“中二病っぽいポーズ”を次々披露し、新年の劇場から笑いにあふれる和やかな雰囲気に。
そんななか福山は、「4年ぶりの新作ということも嬉しくて、彼らが成長してどのようになっていくのか。われわれもキャラクターを演じている身として、いずれ彼らと離れる日が来るんだろうなと思ってやっていたことではあるので、こういった良い形で完全新作で1つの区切りをお届けできたのは嬉しいなと思うと同時に寂しいなとも感じています」と、万感の思いを伝える。
内田は本作の六花へ「ここまで悩むようになったのかと。そこまで感情を出せるほどのものが、そこまで感情を出せる大人びたものがなくて、気持ちをどこまでぶつけるのか。嫉妬する描写とかもいままであったけど、甘えも入っていて恋愛的な要素でも成長を感じました。乙女だった六花が少し女の子になっていったかなって思うんです。恋してどうしたらいいかドキドキして分からない感じから、ちゃんとカノジョになってたというか。中学、高校の自分を思い出すと、大人になるのはそういうことと夢と自分の間で揺れ動くというか」と、その成長に共感する部分が多いようだった。
ちなみに前日に1人で作品を観たという福山は、「みなさまが羨ましいです。きのう1人で観て悶々としていて……『イチャコラこきやがって!』『正月1発目だぜ!』と(笑)。それくらいほほ笑ましく観ていました」と、率直な感想を述べ、客席から笑い声も。なお、福山によると劇中で“キスしまくった”部分もあるらしく福山は「いやあそこのシーンは照れますぜ!ズキューン!って(笑)。あれは素敵でしたからね」と、見どころにもなっているよう。
キャラクターたちの本作後についても、想像でトークし盛り上がることもあり、福山は「彼らはスタート地点に立ちましたから。彼らのその後もほほ笑ましいものになると思います。あいつら結婚式をやったらその演目ってどうやるのかなって」とも。話が進んで、福山は「ガチなラブコメもやりたいですね。勘違いとか横恋慕とかあったり」と、“新作”にもなりそうな妄想を膨らませていた。
さらに、石原監督は、本作が京都アニメーション制作とあって「個人的な感想を言えば、非常にやりやすくて愛着もある作品なんです。キャラクターたちの“中二病”的な立場でいうと僕もどちらかと言えばこちら側の人間なんです。“吹奏楽部で頑張っている女の子”たちもいいんですけどね」と、同社の人気作品を感じさせるようなコメントもあり茶目っけたっぷりな様子も見せつつ、「以前からロードムービーが撮りたかったので、この作品を作っていて楽しかったです。それが伝われば」と、メッセージを寄せた。
カメラマンたちから“中二病ポーズ”のリクエストが飛び交いまくり、どのカメラへも違うポーズをするなど盛り上がりつつ、最後に上坂から「凸守的には保身に走っていて、人は権力を掴むとそこに固執するんだな。だから革命というもんは起こるんだなって。だから、凸守ちゃんにはいつまでもトップの座を守り続けていってほしいものです」と、自身のファンクラブ名にもある“革命”との単語を入れて客席を沸かせたり、赤﨑がさまざまな“その後”の可能性を想像して笑わせつつ福山へ。
「少年少女たちのイチャイチャではありますけど決していやらしくない、尊さや高潔さを感じさせる……って、何を言ってるんだ俺は(笑)。でも、そういった内なる思いを現在、中二病を患っている方も、当時患っていた方も、今観たらどう思うのか。人を思うこと、受け入れるって素敵だなと思います。彼らの物語は一区切りですが、見守って頂けたら幸いです」と、伝えつつもう1度観る方へは「心の中で(神の声役の)大塚芳忠さんの声で最後に六花がブーケを掴んだときに、『その後、彼女の姿を見たものはいない……』って(笑)。その後、エンディングロールが上がった後に『また出会えた!』っていうので2回目以降を楽しんでください」と、最後の最後まで観客たちを楽しませていた。
劇場アニメーション『映画中二病でも恋がしたい!-Take On Me-』は大ヒット上映中!