俳優・坂本昌行が11日、東京・日生劇場で主演ミュージカル『ザ・ミュージック・マン』(演出:ダニエル・ゴールドスタイン)公開ゲネプロを開催した。
1912年の夏。マーチングバンドの先生のふりをして大量の楽器・制服などを売りつけ、お金を持ち逃げする詐欺師のハロルド・ヒル(坂本)を描いた物語。
舞台は坂本の軽やかな語り口調や、ステップで街の者たちが魅了されていく姿が。さらにステージは、生バンドとともに送るもので、動きに合わせて音がついたりと音楽も一体となってステージを盛り上げていった。
ゲネプロ後には、坂本とともに花乃まりあ、小田井涼平、六角精児、森公美子、剣幸が会見を開催。作品へ坂本は「お話を頂いたときに行く町、行く町で楽器とユニフォームを売りつけますけど、『ウエスト・サイド・ストーリー』と同じ時期にできたんです。その作品を抑えて賞を獲れていて、なるほどなと感じました。なるほどこういう素晴らしい作品なんだないうことを感じ取って頂きたいです」と、納得したものだったという。
けいこ場の雰囲気へは、「音楽に乗せられて楽しんでます」と、音楽で思わず笑顔になるといい、子役の子たちが、けいこそんなに楽しいかな?と思うくらい楽しんでいて僕らも引っ張られて楽しくやりました」と、その様子を窺わせた。
続けて、坂本の座長ぶりの話題へ。六角が坂本へ「そんなにコミュニケーションを発している人じゃないんです。でも、われわれがけいこについていけるという、無言の統率力を感じました」というと、花乃も「背中で引っ張られていて、拝見していても技術的なことはもちろん、ジャケットを羽織る仕草とかお衣装の着こなしが、大人の魅力が詰まっていて素敵だなって」というタイプと話す。初ミュージカルの小田井も「坂本さんが座長で僕は恵まれているなと感じています。WBCみたく、いまも大谷翔平選手、ダルビッシュ有選手という感じで見ています」と、形容していた。
そんな共演者の声を受けて、坂本にあらためて座長としての心情を問うと、「六角さんのおっしゃるように、ほぼ声を声をかけずに(笑)」といいつつ、「どの作品もそうなんですけど、座長という意識がなくて。ただ、セリフの量が多い、出番が多いだけで、板の上に立つ人はみんな主役だと思っています。たまたまやることが多くて、ストイックだなと思ってくださるんですけど、ただの心配性なんです。でも、それをしっかり支えてくださるみなさんがいるからやっていけるので」と、周囲への感謝を。
すると森が、「ちゃんとやってます。差し入れとか」と言い出す。小田井によると、たしかに坂本はお菓子の差し入れをしているそうだが、子どもたちが奪い合いをするほどなのだとか。子どもたちが食べすぎてしまい、夜ご飯が入らなくなるから1人1個までという制限が入ったという実情も明かし、笑いを誘っていた。
ほかにも、小田井は坂本と同い年ということで、感じるものはある?との質問に、タメ口で行こうと「気さくにおっしゃって頂くんですが、僕が芸能界に入ったのが遅くて、頑張って『坂本くん』と、タメ口聞くんですけど、途中から敬語になるんです」と、苦笑いしていた。
ミュージカル『ザ・ミュージック・マン』東京公演11日から5月1日まで日生劇場にて、愛知公演は5月6、7日に御園座にて、大阪公演は5月13日から同15日まで梅田芸術劇場メインホールにて、静岡公演は5月20、21日に静岡市清水文化会館マリナート大ホールにて、福岡公演は5月26日から同28日まで博多座にて上演予定!
■あらすじ
1912年の夏。
ハロルド・ヒル(坂本昌行)はマーチングバンドの先生のふりをして大量の楽器・制服などを売りつけ、お金を持ち逃げする詐欺師。
今度の目的地はアイオワ州のリバーシティという田舎町。
早速彼は「教授」のフリをして、ビリヤードという悪い遊興から町を救うためと町民に嘘をつき、マーチングバンドを編成しようとする。
ハロルドの古い仲間であるマーセラス(小田井涼平)にも久しぶりに出会い、町長のシン(六角精児)やその妻ユーラリー(森公美子)といった町の住民たちが彼に騙されていく中、図書館の司書でありピアノ教師でもあるマリアン(花乃まりあ)は彼が怪しいことを見抜き、ハロルドの素性を明かそうと証拠探しに奔走する。そんなことを知らないハロルドは、マリアンに想いを寄せるようになり、家まで尾行する。マリアンに恋人ができないことを嘆いていた母親のミセス・パルー(剣幸)は、ハロルドが家に来てくれてうれしい様子だ。
ハロルドはそこでマリアンの内向的で吃音症のある弟のウィンスロップに出会い、彼を助けることにする。ハロルドが弟に接する姿を見たマリアンはハロルドを今までと違った目で見るようになり、ハロルドの過去を暴くのをやめるのだった。町長の娘ザニータ(水嶋凜)やボーイフレンドのトミー(山崎大輝)にとっては、ハロルドは魅力的な大人の男であり、町中がハロルドの虜になっていくのだった。ハロルドの仕事も完成し、町を離れる日が来たと思いきや、同業者のチャーリー(藤岡正明)がハロルドの素性を町中にバラすために乗り込んできた。
彼女の愛を得るためにはこのままではいられないと悟ったハロルドは、自分は詐欺師だと本性を明かすことを決意するが・・・。
※坂本昌行過去記事
・TV番組「トニセンのおいしくロスめし食堂」初回は坂本昌行登場
・坂本昌行 腰つき強調のセクシーダンスなどで魅せる!14年ぶりのピーター・アレン演じて「真面目に深く、この作品を考えられるようになりました」
・末澤誠也 坂本昌行から仲を「とくに……」とイジられ大焦り!紫吹淳が灼くほどの役作りや初ミュージカルのけいこ現場で愛されキャラな様子も