森田剛10月舞台「ロスメルスホルム」主演!「大きなチャレンジ」

森田剛10月舞台「ロスメルスホルム」主演!「大きなチャレンジ」1

 俳優・森田剛主演舞台『ロスメルスホルム』(演出:栗山民也)が今年10月より上演予定であることが13日、発表となった。

 本作はノルウエーの劇作家ヘンリック・イプセンが1886年に上梓した作品が原作。古く凝り固まった時代から新しく解放されつつある時代の中、保守的な思想と進歩的な思想の人々との対立を、緊張感のある心理描写で描いた人間ドラマとなる。

 イギリスでは2019年に新翻案で上演され、2020年のローレンス・オリヴィエ賞でベストリバイバル賞、主演女優賞にノミネートされ高い評価を得ている。森田はロスメルスホルムと呼ばれる屋敷の主で、妻を失うもレベッカの支えで立ち直り、新たな時代に向けて前向きに生きようとするヨハネス・ロスメル役を演じる。

 さらにほかのキャストも発表。ロスメルスホルムに下宿し、亡き妻に代わって家の一切を仕切り、ロスメルにも強い影響を与えるレベッカ役に三浦透子。保守的なロスメルの義理の兄クロル教授に浅野雅博。急進派の新聞編集者モルテンスゴールに谷田歩。ロスメルの子供時代の家庭教師で大きな影響を与えるブレンデルに櫻井章喜。ロスメルスホルムの出来事を静かに見守る家政婦へルセット夫人に梅沢昌代がキャスティングされた。

 今回の発表にあわせ、演出の栗山氏、森田、三浦からそれぞれコメントが寄せられた。

 ○演出:栗山民也
 イプセンの作品と出会うたび、独特な劇世界の中に喜びとも迷いとも分からぬまま、その言葉の海に漂っていたことを覚えています。それは、物語のぎりぎりのところでいつもはぐらかされ、方向性の見えぬどこか遠くへと連れ去られてしまった感覚なのです。でも、それが人間の在り方そのものでしょ?と問われたら、なるほどと頷いてしまうのですが。
 まるでギリシャ劇の運命に揺れる人間たちのように、イプセンの描いた人物たちはとても雄大にも見え、あるときはひどく愚かで滑稽で、だからこそ愛おしく、必死にたくさんの言葉を目の前のあなたに投げつけてくるのです。
 なんだか人との関わりに距離をとってしまう今の乾き切った時代だからこそ、必死に何かを探し続ける、そんな出会いを夢中で求めてしまうのです。

 ○森田剛
 台本を読んで、緊張感のある会話の中でのシーンが深く描かれていて、暗く重たいストーリーではありますが、自分にとって大きなチャレンジになる作品だと思うので、稽古が始まるのが今からとても楽しみです。
 栗山さんの作品は、ステージの空間と俳優たちの立ち位置がすごく計算されていて綺麗で、今回ご一緒できることになって、演出を受けられることはとても嬉しいです。この作品はきっとご覧になる方にとっても、凄く集中力と体力がいると思いますが、きっと大きなものを感じてもらえると思います。

 ○三浦透子
 時代と国を超えて残ってきた作品に触れること自体学びがあり、純粋にこの作品に関われることは意味のある貴重な体験になると思いますし、すごく嬉しいです。
 実際今を生きている自分が今の心で読んでも、考えさせられる部分や、刺さる言葉の強さを戯曲から感じるので、繰り返し読みたいですし、自分の中で生まれてくる解釈を楽しみたいと思います。
 栗山さんとご一緒出来るのは光栄です。集中したくなるような素敵な空間と時間を作れるように頑張りたいと思います。

 舞台『ロスメルスホルム』愛知公演は10月に穂の国とよはし芸術劇場プラットにて、福岡公演は11月にキャナルシティ劇場にて、兵庫公演は11月に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて、東京公演は11月に新国立劇場 小劇場にて上演予定!

 ■STORY
 歴史と伝統に縛られたロスメルスホルムと呼ばれる屋敷には、所有者ヨハネス・ロスメル(森田剛)と家政婦のヘルセット(梅沢昌代)、そしてロスメルの自殺した妻ベアーテの兄・クロル教授(浅野雅博)の紹介により、レベッカ(三浦透子)という女性が下宿人として住んでいた。
 ある日、ロスメル家を訪ねたクロル教授は、モルテンスゴール(谷田歩)が掲げる「新しい進歩主義」に対抗すべく、ロスメルを保守派に引き込もうとするが、ロスメルはレベッカの影響でこの古い体質から解き放たれようとしていた。
 ロスメルは若い頃、家庭教師だったブレンデル(櫻井章喜)という自由思想家に影響されていて、レベッカは、その彼の後を継ぎ、自分こそがロスメルを自由にすることができる人物だと信じていたのだ。
 説得を試みるクロムはレベッカがベアーテを死に追いやった原因だと告げる。「進歩主義の同志」というレベッカへの気持ちは愛情だったのかと気づくロスメル。心に罪を抱いたロスメルとレベッカがとった道とは……。

 ■公式サイト
 https://www.rosmersholm2023.com

 ※森田剛過去記事
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