劇場アニメーション『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』公開を記念した『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』(監督:増井壮一/配給:アニプレックス)スペシャル上映会&トークショーが28日、ユナイテッド・シネマ豊洲で開かれ梓川咲太役の石川界人、桜島麻衣役の瀬戸麻沙美、梓川花楓役の久保ユリカが登壇し、司会は森遥香アナウンサーが務めた。
累計発行部数250万部を超える、作家・鴨志田一氏の“青ブタ”の略称で親しまれる『青春ブタ野郎』シリーズが原作。空と海が輝く現代日本に似た“藤沢”で、思春期に発症し不思議な出来事が起こる“思春期症候群”なる病が存在する世界が舞台。2018年10月より原作第1巻から第5巻までを描いたTVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を観ない』が放送。高校2年生の主人公・咲太や先輩で恋人・麻衣たちが“思春期症候群”によって引き起こされる騒動とそのてん末を、キャラクターたちの揺れ動く巧みな心理描写とともに描き興行収入5億円を突破するほどの人気を博した。今回のイベント上映された本作は19年6月に公開された劇場版で、最新作『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』が今年6月23日から劇場公開をされることを記念しての上映となる。
作品の“青ブタ”エンディング楽曲『不可思議のカルテ』に乗せて登場した3人。上映後、余韻に浸る観客たちがいるなかでということで久保から「みなさんいま、どんな気持ちでしょうか?」と尋ねたり、石川は「ほっこりしていたらいいな」というと拍手が寄せられた。
4年ぶりの劇場上映となり、全国4ヶ所で上映されたそうだがどの劇場も大入り満員と伝えられるなか瀬戸は劇場で鑑賞できた観客たちが「羨ましい!1度上映が終了してしまうと観れる機会ってなかなかないから。劇場でみなさんも楽しんでもらえたら嬉しいって思って」と、しみじみ。さらに、石川も以前から本作を「劇場で流してくれないかってお話があったらしくて、(配給の)アニプレックスさんに“おい劇場でやってくれ!”ってなってたのかも(笑)」と、激しく戸を叩くようなお茶目なジェスチャーをしつつ、本作の再上映を待ち望んだファンの気持ちを代弁した。
ここに来て新たな青ブタファンも増えているそうで、3人で作品のラジオ番組などに寄せられる声なども紹介しつつ、4年前の作品公開時の思い出の話題へ。瀬戸は花楓が髪を切ったという話や、作品の取材対応として石川、瀬戸とともに牧之原翔子役を演じた水瀬いのりとともによく各地を巡ったそうで、石川は「当時、水瀬さんがスプラトゥーンをやるんだっていうのを知りました。しかも、かなり強そうで」とも。
さらに瀬戸は「1日かけて取材をしたりして、今回も取材デーがあったので思い出しました」と話したり石川も「ここ最近は久保さんと、瀬戸さんと青ブタ関連で動くことが多いので違和感を感じることはなくなってきました」と、ブランクは感じないそう。
そんな3人は仲が良い?との質問も飛んだが、とたんに石川と久保がスンとしだし、石川が「そうでしたっけ?まあビジネスなんでやっぱり」と言いつつニコニコで久保も「そうですね」と乗っかっていたが、瀬戸は「いま2人は心にもないことを言ってます(笑)」と、ツッコむと3人で爆笑。石川は「バラしていくスタイルなんだ。マジで主人公だ(笑)」と楽しげだった。
続けて、『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』の見どころをあらためて紹介。久保は麻衣の「私守れたんだ」という台詞を言うところに感動したそう。瀬戸は「クライマックス」の「クリスマスの病室シーンで胸がグーってなって」とのこと。石川は「公開当初から言っているここで泣いちゃうというシーンなのですが、牧之原さんの『私だって生きたいんです』という牧之原さんの台詞は泣いちゃいますよね」と話すとともにラストシーンにも感動したと話していた。
最新作の話題へ。久保は公開が近づき、「楽しみーという気持ちとドキドキしちゃってる」という。さらに久保は主題歌『不可思議のカルテ』梓川花楓Ver.も担当する。TVアニメ本編の際には“梓川かえで”として歌っていたが、花楓として歌唱しているということで「共通しているのはちょっと不安な気持ち、憂鬱感、どうしていいかわからないみたいな明るい気持ちじゃないところで歌うというところを意識しました。エンディングではあるんですが(苦笑)。普通の作品ならイエーイ!という感じで終わるのかもしれないですが、作品の暗い部分をギュッと詰めてい歌いたいなという部分があったので、漢字の花楓でも意識して歌わせて頂きました」と気持ちを伝えた。
瀬戸は、「アフレコは少し前に終わっていますが、完成したものを観ていなくて。楽しみにしていますが、みんなよりも(関係者向けの試写会などで)先に観れるので」といちファンとしての気持ちを前に出す。石川は「原作を読んでいる方は分かるかもしれませんが、リスタートという感じかもしれません。牧之原さんというでっかいストーリーが終わってからの話なので、これが始まってしまうとどんどん話が転がっていきます。この先に公開が決まっている『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』があったり、やるのも嬉しい、決まるのも嬉しい。ですけど、演じる側としては、またあんな苦しい思いをしなきゃいけないのかと、ちょっと憂鬱になったりもするんです。でも上映を観ると素晴らしい。ですので複雑な気持ちなんです」と、心境を。ここで森アナが「PVを観て泣きそうになりますものね」と声をかけると、石川は「泣きそう?泣くでしょ!!」と、そこは譲れない一線を見せていた。
イベント後半には『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』の完成披露上映会情報をアナウンス。同イベントに石川の参加はないが、これは5月下旬に声帯ポリープ手術を行い術後約1ヶ月の休養を取ることを公表している関係となっており、石川は「僕は休養してますから。喉の悪いやつ切ってくるので」と、あらためて話しつつ、同イベントが女性キャストのみが登壇となっていることに「俺がいままでいたから女子会にできなかったのか。いい機会かもしれない。いままでにない、咲太の印象の話が聞けるかもしれない。これは客として観に行くかな(笑)。会場で見かけても声はかけないようにお願いします」と、明るく話していた。
さらに告知として『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』TV放送&配信も決定したことがアナウンスされ、これに3人は喜びのあまりその場で踊りだす様子も見せ、石川は「Blu-ray持っているのに何年この時を待っていたか」と言わしめていた。
そして最後に、久保から「『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』では花楓がいろんな人との関係ができているなかで、受験などが待ち構えていて、成長する姿や頑張る姿を応援してもらえたら嬉しいなと思います」と、メッセージを寄せ、瀬戸は「『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』では思春期症候群を通して成長していったキャラクターたちが変わらず登場しています。それを乗り越えたキャラクターたちが、花楓にどういう影響を与えていくのかというのをすごく優しく丁寧に描かれていると思います。ちょっと胸が苦しくなるお話だとは思いますけど、みなさんの心に残る作品になっていると思うので、公開を楽しみに待っていてください」と話す。
石川は、「『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』を観て頂いて、生きるということの大変さ、過去を変えられないけど、頑張ることに意義があるというを感じて頂けたと思います。次回作の『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』は、頑張るということがどういうことか、何のために、誰のために頑張るかというところをフォーカスしていると思います。生きていくなかで、自分は誰のために、何のために頑張るんだろうという感じることが多々あると思いますが、この作品を観ることで、それを見つめ直せるような気がしています。そういうことを思い悩みすぎて、“本当の自分って何”“何を考えているだろう”って思うことがあると思うんです。そんなときに、思わぬ人が助けてくれたりとか、誰かに相談したり、周りの人間を大事にすることが本当に大事だと感じられる作品になっていると思います。心が優しくなれる作品だと思っています。劇場に観に来てください」と、呼びかけ、3人で手を振りながらその場を後にした。
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