アイドルグループ『ももいろクローバーZ』を21日のライブをもって卒業することを電撃発表した有安杏果(22)が19日、ラジオ番組『ミュ〜コミ+プラス』(ニッポン放送、月~木曜・深夜0時~)で、MC・吉田尚記アナ(42)のインタビューに答えた。
吉田アナから、「いま日本中で一番話しを聞かれたい人に来ていただきました」と紹介され、「いやいやいや、お邪魔してます。『ももいろクローバーZ』の有安杏果です」とあいさつ。
吉田:まだまだ『ももいろクローバーZ』は4人で続きますけど、有安さんは芸能活動自体も一回……。
有安:距離を置かせていただこうと思っています。
吉田:ね。という話なんですよね。テレビとかでは時間@Tすごい短いので、「引退ですか?」と聞かれて、しかたなく「はい」と言っているとこありますけど、自分で「引退」とは言ってないんですよね?
有安:事務所も私も「卒業」って言っていて。いろんなところで、ありがたいことにニュースになっていると、「引退」だったり「卒業」だったり、ごっちゃになってるんですけど。でも自分の中では引退っていうよりは、あくまで卒業っていう風に思ってるんです。芸能界って、人によってどこまでが芸能で、どこまでが芸能じゃないかって多分違うかなって思ってて。例えばですけど、大学で芸術学部に行っていたので、友だちがどこにも上映されないような小っちゃい映画とかを作っていて。表現することが嫌いになったわけじゃ全然ないので、出演を頼まれて「あ、いいよー」ってもし出た場合、そのときに“芸能界引退”とかまでになってると、それですらダメみたいな。決め事があると、縛りがあるのがこの先の人生でイヤだなって思ってて。だから引退っていう感じではないかなって勝手に思ってるんですけど。
吉田:この世界がイヤになったってわけじゃないですもんね?
有安:疲れたって感じですね(笑)
吉田:それは20何年走り続けてきたらね。
有安:はい(笑)。1回距離を置きたいなって。でもそれで「じゃあ1回お休みします」って言うと、確実に復帰しなきゃいけないみたいになっちゃうんで、あくまで1回距離を置いてみて、またやってみたくなるのか、それとも本当に全然違う道に行きたくなるのかっていうのは、初めて普通の女の子になってみないと分からないなっていう風に本気で思ってるので。
吉田:今回、なんで辞めたんですかっていう話は、多分、めちゃくちゃ聞かれてるじゃないですか。
有安:ありがたいことに、私も1月15日のお昼の12時に発表させて頂いてから、基本的にマスコミの方の取材は全部受けるっていう事務所の方針で、どうなるか分からないねってマネージャーさんとも話していたんですけど。思いのほかたくさん取材が来たみたいで、本当に1日中たくさん色んな所に行かせてもらって取材をしましたね。こんな風にニュースになってて自分でもビックリです(笑)
吉田:ぼくらは、それを見せてもらって、ブログとかも読んで。まだ振り返って考える余裕はないのかもしれないですけど、あえてなぜ?とかじゃなくて、きょう聞きたかったのは、アイドルってなんだと思います?
有安:アイドルってなんだと思います……いや~、大変だなっては思いますし、私のイメージはいつも笑顔とか、キラキラしているとか。どんなことがあっても、ファンタジーというか、全てを話せるわけじゃないというのが、アイドルかなと思うんですけど。でも、本当に夜中のテレビとか見ていると、何百人、何千人いるんだ!というぐらい、たくさんのアイドルの方たちがいるんだなぁと思うと、なかなか一言では言えない感じになってきているなという風にも思います。
吉田:自分は、『ももいろクローバーZ』としては、どういうことをして、どういうことをしないのがアイドルだと思っていたか。
有安:あ~なるほど、でもその確かに王道ないつもかわいいミニスカートを履くとか、ヘソを出すとか。そういうアイドルではなかったなという風に思うんですね。髪の毛も最初は染めちゃいけないとか。黒髪でロングみたいなイメージでみんなで守り抜いてきていたんたですけど、途中から、年齢も重ねていって、髪の毛を染めるメンバーがいたり、髪の毛を切るメンバーがいて、私も「切りたいなぁ」と思って、あるタイミングで覚悟をもって切ったりと言うのもあったので……逆に聞きたいです。吉田さん的にどう思います?アイドルって。
吉田:アイドルって、その人のことを「いい」と思ってくれた人の生活をちょっと豊かにするのが、アイドルだと思ったんですよね。今この時、有安さんどうしているのかなと考えている人いっぱいいるんですよ。そのときに、なんか思い出すといい気持ちになる人と思い出すとつらい気持ちになる人がいるじゃないですか。自分の心の中で。好きな人のことを思い出すと、「あっ」と、いい気持ちになるじゃないですか。それが多分アイドルなんだろうなぁと思って。それで、ももクロとしては、芸能活動としては終止符を打つと思うんですけど、有安さん、この先もそういう人でいることはできると思うんですよね。アイドルという職業じゃないかもしれないけど、存在として、誰かを幸せにする人には、この先もなれるんじゃないかなと思っているんですけどね。
有安:(吉田アナの話を真剣なトーンで深々と相槌を打ちながら聞いていた)はい、ありがとうございます。
吉田:ももクロであったことって、めっちゃ財産ですよね。
有安:本当に色んな経験させてもらって、本当に二度と立てないようなステージにたくさん立たせてもらったので、本当に感謝ですね。
吉田:それを活かせてくれると、なんか応援していた側からすると報われると思いますので。
有安:うん。はい、もちろん。絶対に無駄にはならないと思うので、はい。
吉田:このサキもももクロを続ける4人もそうですけど、有安杏果さんの人生にこれから幸運があることをお祈りしております。
有安:ありがとうございます。これからも(高城)れにちゃん推しのファンでいてください(苦笑い)
吉田:まぁ、そうなんだけどね。そこは(苦笑い)
有安:否定しないんかい!(笑い)
吉田:はい。アイドルファンなんで、そこの主義は曲げません、そこは。
有安:潔くていいと思います。
吉田:最後に有安さんに何か一極リクエストを。『ももいろクローバーZ』の曲でもいいし、もっと昔の曲でも、ソロでもいいし、何か一曲!
有安:聞いて下さい『ももいろクローバーZ』で『この歌』!
吉田:本日のゲストは、もしかしたら、こうやってお話聞けるのは最後かもしれません。有安杏果さんでした。どうもありがとうございました。
有安:ありがとうございました。
【吉田アナ】
本当に分刻みの最後のスケジュールの中、有安杏果さんにスケジュールをいただきました。ありがとうございました。「引退」じゃないんですよ。あくまで「卒業」で。ありやすさんって、すごいクリエイティブじゃないですか。作詞作曲したり、写真撮れたり。ももクロの経験をしたクリエイターって、この世に他にいないんですよね。芸能で戻ってくるかどうかわからないですけど、この経験を活かして、何かやってくれたら、ぼくはいいなぁと。正直話を聞いても今回、思いました。本当に有安杏果さん、お疲れ様でした。