俳優・橋本環奈、上白石萌音がWキャストで主演している舞台『千と千尋の神隠し』(翻案・演出:ジョン・ケアード)。本作の再演が名古屋・御園座で開幕した。
宮﨑駿監督が手掛けたアニメーション映画『千と千尋の神隠し』が、東宝創立90周年を記念し、『レ・ミゼラブル』のジョン・ケアード氏演出により2022年に世界初の舞台化。少女・千尋が引っ越し先に向かう途中、トンネルから八百万の神々の世界へ迷い込むところから始まる物語。人間の世界に戻るためにさまざまな出会いを経て、生きる力を呼び醒ましながら奮闘する千尋の姿を描く。千尋役でWキャストで橋本環奈と上白石萌音が主演しており、再演も2人が続投する。
13日の公演のカーテンコールでは橋本から、観客たちへ感謝とともに、「海外のクリエイターの皆さんが日本に来ることが出来て、細かくブラシュアップして、本当に前回を忘れるくらい、新しいことを詰め込まなくてはいけないというすごく大変なお稽古だったのですけど、一日一日新しいことが生まれていく瞬間に立ち会えて 千尋として真ん中に立つことができて、 毎日毎日有難く思っております」と、実感を。
さらに、湯婆婆/銭婆役の夏木マリは、2022年6・7月に御園座で初演の際に公演関係者の体調不良により、一部公演を中止し、一部キャスト変更し、7月3日に公演を再開、同時に大千穐楽を迎えた経緯もふまえ、「私達一同は『絶対最後の1回でもやらせていただかなくてならない』と思ってやったあの日から、また再び帰ってまいりました」と万感の思いを。
ハク役の醍醐虎汰朗は、「またハクとしてこの地に戻ってこられて本当に嬉しいです」と話したり、カオナシ役の森山開次は、「この素晴らしいカンパニーに加えて頂いて、
本当に光栄」や、リン/千尋の母役の華優希は、本公演から出演となり、「おけいこ場から、人の力の凄さとこの世界の壮大さに感動しながらけいこさせていただきました。この素晴らしいキャストの皆様とそしてこの『千と千尋の神隠し』の世界に携われることが心から光栄です」。
14日には上白石が千尋役での公演となり、そのカーテンコールでは、緊張で前日眠れなかったことを告白したり、「今回は晴れて海外からクリエイティブのスタッフの皆さんも大集合して、 カンパニーに新しい仲間も加わって、本当に新作をやっているような気持ち」であることや、けいこを通してカンパニーメンバーと「こんなに深く信頼しあえる家族になれるんだなと思っ てそれが嬉しいですし、その一員でいられることの喜びをかみしめております」と、笑みを浮かべた。
湯婆婆/銭婆役の朴ろ美は、「この御園座ということで、個人的にいろいろな想いがこみあげてきてしまいまして、きょうは一幕から色々あったし、二幕も見事に鬘が吹っ飛んでしまって・・ビックリしましたね」と、笑ったり、三浦も「何故か分からないのですが、足が震えました。この『千と千尋の神隠し』という作品への期待というものを感じて、再演なのですが、新たな新作に挑んでいるような気持ちでいました」と、心境を語っていた。
なお、御園座公演は8月20日正午開演の公演と、同26日午後5時開演の公演がライブ配信を予定している。詳しくはHulu ストア購入URL(https://news.hulu.jp/spirited-away-2023)にて。