アイドルグループ『嵐』の二宮和也が17日、TOHOシネマズ日比谷で主演映画『アナログ』(監督:タカハタ秀太/配給:アスミック・エース=東宝)大ヒット御礼舞台あいさつを俳優・高橋惠子、タカハタ監督とともに開いた。
お笑いタレント・ビートたけしが70歳で書き上げた初恋愛小説『アナログ』(集英社文庫刊行予定)が原作。全てがデジタル化されている世界だからこそ、当たり前の「誰かを大切にする」という気持ちを書きたくなったという動機から始まった作品だ。二宮は、手作り模型や手書きのイラストにこだわるデザイナーの水島悟役を。ヒロインで悟が惹かれていく謎めいた女性・美春みゆき役には波瑠が起用されている。
上映後、全国102館のスクリーンでライブ上映されるなか、3人は拍手に迎えられて登場。司会が「今観て頂いたみなさんです」と紹介すると、二宮はオフマイクで「ありがとうございます」と感謝を口にしたあと、あらためてマイクを通して「数あるなかから『アナログ』を選んでいただいてありがとうございます。全国102のスクリーンのみなさまもよろしくお願いします」と、深々と感謝のお辞儀をしてスタートした。
高橋との共演へ二宮は「本当に観ていた方。舞台のときに初めてあいさつををさせて頂いたことを覚えています」と思い出を語りつつ、高橋との演技は「素直に僕はやらせて頂いた感じです」と語る。
一方、高橋は、「私もスクリーンとTVで観ていて、会ってみたい人だな、面白そうな人だなって」と共演を楽しみにしていたということや、いざ撮影に入ると、「親子になれたのはさすがだと思いました。撮影は1日だったんですけど、本当の親子のようになれて。それは二宮さんのおかげですし、監督のおかげです」というと、二宮とタカハタ監督はお互いに謙遜しあいほのぼのな雰囲気に。
さらに、二宮は「手前味噌の話で、誰かも出ないから自分から言いますが」と切り出し、「病室のシーンの『ありがとうございます』のセリフは(自分史上)最高値を叩いたと思います!」と自信をもって勧められるシーンで「普通に楽しくやってやっていただけなのに作品を観てみたら『彼使いたい!』となるくらいの気持ちになって」という。その二宮の言葉を裏付けるようにタカハタ監督も「そのシーンを撮影していて、僕はガッツポーズ出てましたよ」と、手応えありだったそうで、これには二宮にも笑みが浮かんだ。
ほかにも、公開後にインターネットの反応を読んでいるという二宮はそのなかで、母とどら焼きを分けるシーンがあり、そのどら焼きの大きさが違うことについてコメントしている方がいたそうだが、それは親子間の愛情あってのものだそうで、高橋と一緒にその話題で盛り上がっていた。
イベント終盤には高橋から二宮とタカハタ監督へ花束が贈呈されることに。その花束がブルーだったことを見て「『アナログ』っぽい感じです!」と、イメージに合っていると大喜びしつつ、高橋へ深くお辞儀して感謝の気持ちを伝えていた。
そして、「心が温かくなる瞬間が、いくつも感じて頂けると願っています。悟もそうですが、この物語に出てくる人たちは平凡ですが、相対的に平凡は非凡ではないんだなと感じています。毎日に感謝して、木曜日を楽しみにしているだけで、輝けるんだなというものがあって」と、本作の雰囲気に触れる。
そこから「伝えられるものは伝えておかないといけないなと思っています」というと、「10月17日は、実の母の誕生日なんです。それで『おめでとう』と送ったら『ありがとう』と5文字だけ返ってきて。さぞ忙しいんだろうなと感じています(苦笑)」と実母との話とともに、「『アナログ』を観て、いろんな愛の形があっていいのではないかと感じています」と、気持ちを伝えていた。