菅田将暉、初対面でのいきなりラブシーンに「濡れ場は動物的な欲求という点で重要」

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 俳優・菅田将暉(24)が15日、神奈川・ミューザ川崎で行われた『第72回毎日映画コンクール』表彰式に出席。俳優部門で男優主演賞を受賞した菅田は「まさかこんな大きな賞をいただけるとは…。想定外。撮影しているときはこんなにフラッシュを焚かれるなんて思ってもみなかった。年間に何百本と上映されるなかで選んでいただいて、身に余る光栄。これからちゃんと未来の可能性にむけて、僕自身未熟者ながら創っていければ」と喜びをかみしめた。

 健全な国民文化の育成と戦後の日本映画の復興と興隆を目的に、1946年から行われている歴史ある映画賞。『あゝ、荒野』での好演が評価された菅田は「(作品の)岸(善幸)監督とは前の映画のときに出逢って『この人だっ!』という感じがあって、なんとなくメッセージを発信していたら、今回の作品になった。いまでは岸監督から『ジュリエットより』とメールが来るがそれはやめてほしい」と茶目っ気たっぷり。作品は5時間に渡る長編だが、「観ていただくだけでも感謝なので、肉体づくりもそうだが、ちゃんとエンターテインメントにしたいなと思った。初日がラブシーンの撮影で、初めて会った人と肌を合わせるなんてことさせられて…。でも、この映画に置いての”濡れ場”は動物的な欲求というか、抑えきれないものを抑えてでもボクシングをするという点で重要だったと思う」としみじみと振り返っていた。

 また、『三度目の殺人』で男優助演賞を受賞した役所広司(62)は「20数年前に映画で初めて賞をもらったのがこの賞だった。それ以来、賞に恥じないよう映画を中心にがんばってきたが、今回も是枝組でつくってきた作品でまたいただけた。本当についている男」と喜んだ。作品では福山雅治との共演も話題を集めたが、「福山クンは同郷で勝手に親近感を持っていた。長崎出身なのでイイ男でしたよ」と茶目っ気たっぷり。長ゼリフも作品の見所だが、「とちることはなかった。時間をかけてやるから。出てくる度に別人というのが(俳優として)理想。でも、悪人のほうがわかりやすくてやりやすいね」と笑顔で振り返っていた。

 最後に『花筐 HANAGATAMI』で日本映画大賞を受賞した大林宣彦監督(80)はこの日、車椅子に乗って登場。末期ガンを宣告されているなかでの撮影だったが、「映画で車椅子に乗ってできる仕事は監督だけ。役者は役になる以上に作者の精神になる、それが大林組のフィロソフィー」としみじみ。「ハッピーエンドは映画が発明した見事なフィロソフィー。現実はアンハッピーなことが多いが、その現実を引き受けてしまうとあまりにも悲しい。嘘でもいいから信じていればハッピーになれるかもしれない。映画は歴史は変えられないが、未来を変えることの役には立つと思う」と想いを込めた。そんな大林監督に作品に出演した常盤貴子(45)も「大林監督が撮ると、今までの自分ではない世界観になった」と想いに共鳴していた。

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菅田将暉

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役所広司

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大林宣彦

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常盤貴子

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