俳優・吉沢亮、福山雅治らが22日より全国公開されている映画『PERFECT DAYS』(監督:ヴィム・ヴェンダース/配給:ビターズ・エンド)への感想コメントを寄せている。
東京・渋谷の公共トイレ清掃員・平山(役所広司)の日々の小さな揺らぎを丁寧に描いた作品。第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したことを手始めに、第50回テルライド映画祭、第48回トロント国際映画祭、第71回サンセバスチャン映画祭、第60回台北金馬映画祭とえまざまな映画祭に招待されている。
吉沢といえば、役所主演で今年新春に公開された映画『ファミリア』で役所演じる陶器職人の主人公の息子を演じ初共演している。そんな吉沢から「一見なんの変わり映えのない日常の中にあふれている、小さな幸せや感情の機微。ヴィム・ヴェンダース監督の徹底的にリアルを追求した作りと、役所さんの語らずともとても豊かで深い表現によって、この物語をより生々しく、愛おしく感じられました。東京の公衆トイレってこんなオシャレなんだ。とか、こんなに美しい景色があるんだ。とか、僕の知らない東京がありました」と、感想を。
(参照記事:吉沢亮 役所広司から「立派な息子」!「ウソです」のお茶目さも)
さらに、福山からは、「当たり前だと思って見過ごしていたものを大切にするプロジェクトから生まれた映画。いま作ろうと思ってもなかなか作れない「奇跡の映画」です。詩的で、ずっと一枚の絵画を見ているようでした」と、語っている。
また、公開日より劇場にて販売されるパンフレットの詳細も公開。森山大道による役所広司とのフォトセッション、そして本作の理解が広がる特別コラム5本が掲載されていることも明かされた。
■ほか著名人からのコメント
◯宮沢りえ(女優)
平山さんの目に映る、木漏れ日の光と影の美しさに心を奪われたままです。きっと、これからも、ずっと。
◯川上未映子(作家)
イノセンスと、老いていずれ死にゆく肉体を生きていくこと。
それが、今、すべての人に、べつべつに起きていて、誰もが一度きりの今を生きているということ。
私はこれからも、ラストシーンを観たときのあの感覚を、何度でも思いだすと思います。
◯小島秀夫(ゲームクリエイター)
あのヴェンダースが、“パリ”でも“テキサス”でも“ベルリン”でもない21世紀の“東京”をどう切り取るのか。
最新作であり、令和の“東京画”ともいえる本作は、日本人以上に”日本人の姿”と”和”を捉えていた。
公衆トイレを美しく整える男の佇まいには孤独やネガティブな感覚は皆無だ。
その姿は、自らのリズムを見失ってしまった令和の日本人の胸を強く打つ。
◯松田翔太(俳優)
すぐに人と話したくなった、
少し寂しいからなのか、
嬉しいからなのか。
だけど言葉にするのが恥ずかしくなって、
僕はこの映画のことを人に話したくなくなっていた。
この気持ちを心に留めておくことにした。
ありがとうございました。
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