漫才ナンバーワンを決める『M-1グランプリ』敗者復活戦が24日、東京・新宿住友ビル 三角広場で開かれ21組が同日開催の決勝戦出場の1席をめぐって火花を散らした。
史上最多となる8540組もの漫才師がエントリー(再エントリー含む)。出場資格は、プロ・アマ問わず結成15年以内(2008年1月1日以降)の漫才師であればOK。 審査基準は「とにかくおもしろい漫才」のみと、シンプルながらとてつもなく厳しいものとなっている。
今年から敗者復活戦の場所とルールが変更。これまで寒風吹きすさぶなかで大井競馬場やテレビ朝日の目の前にある六本木ヒルズアリーナだったが、今年から新宿住友ビル 三角広場と屋内に。
ルールとしては、ルールとして1組目VS2組目、その勝者VS3組目とどちらが面白かったかを会場にいる観客からランダムで選ばれた審査員がネタ終了時に投票。最終7組目までサバイバル方式で競い、勝ち残った1組がブロックの勝者に。各ブロック出そろったところで、M-1グランプリを知り尽くした芸人審査員が、各ブロック勝者3組から1番面白いと思った組に投票し、得票数が多かった組が決勝へと進出となる。なお、この模様も生放送されることとなる。
敗者復活戦はフースーヤ、ヘンダーソン、ママタルト、 ぎょうぶ、オズワルド、豪快キャプテン、バッテリィズ、エバース、シシガシラ、ナイチンゲールダンス、ななまがり、きしたかの、鬼としみちゃむ、トム・ブラウン、ダイタク、ロングコートダディ、華山、ドーナツ・ピーナツ、20世紀、ニッポンの社長、スタミナパンが争うこととなった。
■Aブロック
華山
ぎょうぶ
ロングコートダディ
ニッポンの社長
20世紀
ママタルト
ヘンダーソン
■Bブロック
豪快キャプテン
鬼としみちゃむ
スタミナパン
トム・ブラウン
エバース
オズワルド
■Cブロック
ドーナツ・ピーナツ
きしたかの
シシガシラ
ダイタク
ななまがり
バッテリィズ
フースーヤ
Aブロックが大きくどよめいたのは『ロングコートダディ』後の観客たちによるジャッジ。そこまで暫定1位にいた華山とロングコートダディの間で華山13%、ロングコートダディ87%と大きな差がつく。華山も「そんなにも差がつきます」と本音が漏れる。
そんな大きな笑いをとった『ロングコートダディ』だが、Aブロック最後から2組目の『ママタルト』に破れ、会場も驚きと祝福の歓声が半々といった様子で、登順によっても運命が変わる可能性を窺わせる一幕が。そのまま『ママタルト』で決まるということもなく、Aブロックトリを飾った『ヘンダーソン』が爆笑をさらって勝ち上がる結果と、観客たちが息を呑む瞬間連発。
審査員の一人となったお笑いコンビ『マヂカルラブリー』の野田クリスタルからは「これまでの敗者復活戦はなんだったんだろうって」と思わずぼやくほど。
Bブロックはブロックラストから2組目の『ナイチンゲールダンス』が『オズワルド』の追撃を振り切ってブロックを勝ち切る。その勝利の瞬間、『ナイチンゲールダンス』中野なかるてぃんが「これで芸能人と付き合える!」と、最近、タレント・井上咲楽との交際を認めた『オズワルド』畠中悠をコスるようなコメントが。これにMCの陣内智則も乗っかり、畠中へ「幸せですか?」と尋ねると、畠中は「幸せです」と認める一幕もあった。
Cブロックは3組目の『シシガシラ』が脇田の禿頭を絶妙に意識させる爆発力ある漫才を披露。その後の『ダイタク』、『ななまがり』、『バッテリィズ』、『フースーヤ』から逃げ切る展開で、会場にも温かな拍手で沸き返った。
そして審査員5人がそれぞれ1票ずつ投票。先に3票を集めた『シシガシラ』が敗者復活!ガッツポーズで喜ぶとともに、脇田は「決勝行くと思わなかったので信じられない!」と、喜びの叫びとともに、拍手で送り出されていた。