アイドルグループ『WEST.』の重岡大毅主演で全国公開中の映画『ある閉ざされた雪の山荘で』(監督:飯塚健/配給:ハピネットファントム・スタジオ)。本作について重岡、間宮祥太朗、飯塚監督が映画コメンテーター・LiLiCoから直撃インタビューを受ける映像が19日、公開となった。
作家・東野圭吾氏が1992年に発表した同名長編小説が原作。登場人物が全員役者であり、彼らが挑む新作舞台の主役の座をかけたオーディションの最終選考が、“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という架空の密室空間で行われる設定となっている。重岡は異なる劇団から参加した“部外者”の主人公・久我和幸役を演じている。重岡をはじめ中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮らが出演している。12日より283館で公開をされると、週末3日間(1/12~1/14)で動員15万人1526人(週末動員ランキング2位)、2億1900万円の興行収入を記録している。
映像内では、冒頭からLiLiCoは「今日は正直、オチを言ってもいいです!オチを言ったとしても、そこまでの過程が面白い映画だから」と切り出し、LiLiCo本人が映画を観て感じた事柄の中から、3つのポイントに絞ってインタビューが進行。
1つ目に挙げられたのは「全体的な構成が非常に魅力的だった」という点。LiLiCoが、通常のサスペンスはストーリーをじっくり追う事が多いが、この作品を例えるなら“誰かに台車に乗せてもらい、押してもらって、登場人物達と一緒に同じ波に乗る感覚”で楽しめる、≪体感型≫である点を熱弁すると、重岡も「最後までワクワクできるエンターテインメントに仕上がった」と深く頷いた。また、LiLiCoは本作をもう一度観たくなる理由にも言及し、「分かり辛いからじゃなくて、いろんな事を分かった上で、登場人物達と同じ波に乗りたい」「登場人それぞれの人柄も、ちゃんと描かれている」と語ると、飯塚監督は“皆が映るグループカット”“一人のカット”を組合せながら、それぞれの登場人物が今どんな気持ちでいるかを、観客が冷静に考察できるように作った事を明かした。
LiLiCoが2つめのポイントとして挙げた「命がけなのに激しく描かれていない」という話題では、怖いものが苦手な人もパニックにならずに一緒に考察できる点を掘り下げている。沢山の伏線が登場する中、特に着目してもらいたいセリフやシーンについてLiLiCoから質問されると、重岡は『あなたにとって芝居とは』と聞かれるシーンをセレクト。自分自身にも置き換えられるシンプルな台詞で、改めて考えさせられたと語った。重岡が挙げた台詞は、劇中で重要な意味を持っており、映画の前半で語られる「芝居とは…」に続く言葉と、映画のラストで再び登場する「芝居とは…」の台詞に、ある変化が生まれる点にも着目して欲しい。また間宮は、「嘘」がキーワードになっていると返答。「芝居自体が嘘をつく事ともいえるし、嘘じゃない部分もある。どこまでが嘘でどこまでが真実かを見極めてもらえたら」と語り、続いて飯塚監督は「監視カメラに着目して欲しい。普通のお芝居なら、役者に寄って撮影すればいいものを、なぜ引いて撮影しているのかが、答え合わせにつながる」と大きなヒントを出した。
3つ目に挙がったのは「希望を持つ大切なメッセージがある」という点。本作はサスペンスでありながら、劇団員たちの青春ドラマが主軸となっている。LiLiCoは鑑賞後感について「サスペンスなんだけど、映画館を出る時に、頑張る希望を背負って出られる」と強調し、ラストまで“色んなものが見られる感情のジェットコースター”と表現。重岡は「新年早々にぴったりの映画。すっきりした、すがすがしい気持ちになれると思う」とコメントし、間宮は「『ある閉ざされた雪の山荘で』は、それぞれの登場人物たちの掛け合いで、サスペンスエンターテインメントに仕上がっている。閉ざされた映画館で、ぜひ時間を共有してもらえると幸いです」と語った。
■インタビュー映像
https://youtu.be/-yRkSeBnj0s
※記事内画像は(c)2024映画『ある閉ざされた雪の山荘で』製作委員会 (c)東野圭吾/講談社