女優・松岡茉優(23)が23日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で初主演映画『勝手にふるえてろ』(監督:大九明子/配給:ファントム・フィルム)ロングラン&大ヒット御礼イベントを開いた。
芥川賞作家・綿矢りさ氏の同名小説が原作。初恋の片想いをこじらせ10年間脳内彼氏にしてしまったお相手と、現実に目の前に現れた彼氏との間で揺れ動く主人公・ヨシカ(松岡)の姿をポップでコミカルに描いた暴走ラブコメディに仕上がっている。そんな本作だが昨年12月23日に初日を迎え実に2ヶ月にわたってのロングランと、大反響の結果を見せている。
イベントのチケットは即完。先月11日の大ヒット舞台あいさつでも、10回以上観たリピーターがいたが、この日は、この舞台あいさつで初めてという方から、23回というリピーターもいる幅広い観客が集まる中でのものに。
白いロングドレス姿で温かい拍手に迎えられ登壇した松岡。ロングランへ「たくさんの人に届け!届け!と思っていましたけど嬉しいですね」と、ニッコリ。
芸能界からも本作を観ていると反響が届いているそうで、きゃりーぱみゅぱみゅや新海誠監督、イモトアヤコ、『相席スタート』山﨑ケイを挙げつつ、こんなに反響が高いことへ「どういうお気持ちだったのかなと思ったら、『なんで伝わらないんだ!』『どうして報われないんだ!』とか思っていながら途中で、『あれ私って1人ぼっちなのかな』って感じている人に男女問わず届いているのかなって」と、自身でも分析。
しかも、現在けいこ中という舞台『江戸は燃えているか』の作・演出を手がける三谷幸喜氏も観たそうで、「『めちゃめちゃハマり役でしたね』と言われました」と、褒められたらしく、天にも昇る心地だったようだ。
舞台では、司会と軽快にトークを繰り広げ熱くなるあまり、司会と舞台中央の間を行ったり来たりと、まさにオンステージで楽しませたていた松岡だが、作品を褒められたことで主演としては「自分の人生まで褒められたような気がするときとか、作品を褒められると自分まで手放しで嬉しくて。23歳の年にできるか分かりませんが映画で主役を務めて、みなさんとこうやってお会いできようにまた頑張ります!この景色は一生忘れないし、みなさんにとってもそういう映画であるように」と、今後もさらに輝き続けていくことを誓っていた。
告知コーナーでは新宿シネマカリテでの邦画興行収入がNO1になったことや、3月19日からのアジア最大級の映画祭の1つである『香港国際映画祭』の『I See It My Way』部門への選出、7月12日からのカナダ・ケベックでの北米最大のジャンル映画祭となる『ファンタジア国際映画祭』への出品、8月3日からのアメリカ・デンバーでの『デンバー日本映画祭』への出品という吉報が続々と伝えられ、松岡は「海外にどんどん幅を広げてますね!“ヨシカワールド・ツアー“ですね!」と、はしゃいでいた。
そして松岡から「ヨシカみたいな生き方をしていて、よくやったヨシカと思ってくださった方々は周りを見渡すと全員その気持で、映画館で観ているときしか分からない現象だと思うんです。今後DVDやブルーレイも発売すると思いますけど、一緒に観れる数って今がマックスで、隣の人が笑ったら自分も同じ気持ちと思える瞬間は今この時期しかできないんです。それに、記事を読んでくださる人にも届けという気持ちです。俳優というお仕事をしていてあしたも生きてみようかなとか元気になったり笑ったりするような仕事がしたいなと常々思います。だからこの作品は私の夢そのもので、あしたも元気に頑張ってみようかなとか同じ気持ちの人がいたなと思える作品です。この作品が遠くに行っちゃってもちっちゃくてもいいから久しぶりにこの映画観ようかなと思ってもらえたり、人に勧めてもらえるような映画になったらこれ以上ないくらい嬉しいです」と、思いの丈をスピーチしつつ、ロングランをお祝いするくす玉割り温かい拍手が場内をつつんでいた。
映画『勝手にふるえてろ』は絶賛公開中!