俳優・妻夫木聡(37)、竹内結子(37)、新井浩文(39)、芳根京子(21)が12日、東京・丸ビルホールで『連続ドラマW イノセント・デイズ』完成披露試写会に石川慶監督、原作者で作家・早見和真氏とともに登壇した。
幼なじみの女性確定死刑囚が犯したとされる罪の真偽に疑問を感じた佐々木慎一(妻夫木)が、その真相を追っていった末に見る意外な真実が描かれたヒューマンサスペンス。なお、妻夫木が連続ドラマWに出演するのはこれが初となり、石川監督とは2017年公開の『愚行録』以降のタッグとなる。
第1話上映後には場内に拍手が起こるほどの出来。妻夫木は、「連続ドラマでこういった舞台あいさつはなかななかないので、きょうという日が来て本当に嬉しいです。本当に形になったんだなって夢みたいで、まだ実感が沸かなくて、夢の中にいるんじゃないかという気持ちです。感無量です」と、満面の笑み。
妻夫木がこんな万感のコメントになったのも実は、本作は映画化から企画がスタートしたのだがそれが途中で頓挫。その頓挫した直後に、妻夫木が乗り出しここまでこぎつけたという経緯があり実際に本作のクレジットの企画の部分には妻夫木の名前も。当時のことへ妻夫木は「この作品はドラマでじっくり描いていたほうがいいと思って。頓挫したと噂を聞いて、ドラマならというので僕に預けてくれませんかと言って。横取りしたみたいな形になってしまって」と、恐縮気味。すると早見氏は「原作権が離れて4日目のときに電話がかかってきて、ハイエナのようでしたよ」といえば、竹内も「妻夫木さんがハイエナ難ように企画を獲ってきてくれたからこそで嬉しくて(笑)」と、気のおけない仲だからこそ言えるぶっちゃけ話をして、場内を沸かせた。
そんな苦労して作り上げた本作だが妻夫木は竹内をキャスティングが決まったときに手応えを感じたそうで、「この作品は勝ったなって。何も撮影が始まっていないのに(苦笑)。僕自身が尊敬する女優さんですし」と、大きく持ち上げると、竹内は「撮影が終わってからプレッシャーをかけるのやめてくれ!?(笑)」と、思わずツッコミを入れつつ、「撮影前に言われていたらたまらないプレッシャーになってたなって。でもそういって頂けて純粋に嬉しいです」と、笑みがこぼれる。
さらに、“勝ったな”と感じたのは妻夫木だけではなく新井もそうだったのだとか。それというのも妻夫木との共演は本作が10作品目と自身のなかで俳優として最多共演という新井は、「『企画・妻夫木聡』とあって勝ったと思って。それくらいブッキー(妻夫木の愛称)とやることは自信があります。どんな役でも、ただひたすらやりやすいんです」と、説明していた。
一方、芳根はこの日、緊張気味。とくに死刑囚・田中幸乃役を演じた竹内と一番近い刑務官・佐渡山瞳役を演じた。このことに芳根は「すごく緊張して、自分の中で経験したことのない時間だなって」と当時の心境を。すると、竹内は、「すごく真面目な人で、真っ直ぐに見てお芝居を返してくれるので、この人が側にいてくれるから救われるんだなっっていうのを日々感じました」と、言葉をかけると、芳根は「優しくて泣きそうです」と、瞳を潤ませ竹内はこれに大焦りで「泣かないで!私が泣かせたみたいになっちゃう」と、必死な姿を見せ、会場内を沸かせていた。
ほかにも、あまりネットで自分の評価などを見ない妻夫木に新井がネットでの評判などを教える“フィルター”の役割を果たしているといった話や、妻夫木がロケ弁の話で竹内と盛り上がるなど、それぞれの仲がよく分かるコメントなどもありつつ、最後に妻夫木から「心を込めて演じました。この先ドンドン成長していくドラマだと思います。1人1人の人物の輪郭がぼやっとしていたものが、変わっていくと思いますし、自分にとっての生きることはなんなのかというのを考えさせてくれると思います」と、呼びかけていた。
『連続ドラマW イノセント・デイズ』は3月18日午後10時よりWOWOWプライムにて全6話で放送!なお、第1話は無料放送となる。