俳優・桐谷健太主演で倉科カナ、『A.B.C-Z』橋本良亮、蓮佛美沙子、斉藤由貴、床嶋佳子、工藤美桜、『Travis Japan』七五三掛龍也、西村元貴、宮崎美子、渡辺真起子らが共演し現在WOWOWで放送・配信中の『連続ドラマW 坂の上の赤い屋根』。作品の原作者の作家・真梨幸子氏が撮影現場に陣中見舞をする様子とともに第3話の場面写真が公開された。
尾野真千子が主演した『フジコ』(原作『殺人鬼フジコの衝動』)、WOWOWで映像化した同じ名前の女性が悪の渦に巻き込まれる『連続ドラマW 5人のジュンコ』に続いて、本作は3作品目の映像化となる。轟書房編集者・橋本涼役に桐谷、新人作家・小椋沙奈役に倉科、女子高生両親殺害事件」の主犯格とされる死刑囚・大渕秀行役に橋本、大渕と獄中結婚した法廷画家・礼子役に蓮佛、大渕に破滅させられたパトロンでもあった元編集者・市川聖子役に斉藤が起用されている。
真梨氏が訪問したのは桐谷演じる主人公の編集者・橋本涼の自宅での重要シーンの撮影日。涼の部屋に貼られている事件の資料など細部にまでわたる丁寧な作りこみや瞳の奥に何かを秘めた桐谷の熱演に終始興奮の様子を見せていた。
撮影後に真梨氏と桐谷からコメントが寄せられた。以下全文。
■原作者:真梨幸子コメント
◯撮影現場の様子をご覧になって
撮影中、橋本の部屋という設定の現場にお邪魔しました。まず目を引いたのが、壁に貼ってある資料の数々です。週刊誌や新聞の切り抜きだったり、メモだったり。その内容があまりに緻密で、「画面にはほとんど映らないであろう小道具にまでこんなにこだわっているなんて」と驚きつつ、この作品の成功を確信しました。まさに、神は細部に宿る 。ディティールにこだわった作品は勝利する……という言葉通りの現場でした。
小道具だけではなく、役者さんたちのこだわりにも感嘆いたしました。役に合わせて減量なさった方、そして、増やした方。桐谷さんは、後者でした。桐谷さんといえば細マッチョなイメージだったのですが、現場でお会いした桐谷さんは恰幅がよく、「あ、橋本がいる!」と足がすくむ思いでした。桐谷健太というキラキラなオーラを消し去り、橋本がまとう負のオーラを見事に再現されていました。その数ヶ月後、完成披露試写会 で再びお会いすることになったのですが、そこにいたのは、細マッチョなキラキラな桐谷さん。いやー、つくづく凄い役者さんだな……と、感服いたしました。
◯今後の見どころなど視聴者の皆様へのメッセージ
原作のどんでん返しを、映像でどのように表現されるのかとても楽しみでした。結果は、期待以上のものでした。思わず、1話から再視聴してしまうほど。
なるほど、いたるところに伏線がありました。さりげないセリフ、仕草、小道具、すべてに意味がありました。
ルビンの壺のごとく、それまでそうだと思っていたものがすべて逆転する快感。視聴者のみなさまにもぜひ、味わってほしいと思います。
二度見は必至です!
■主演:桐谷健太コメント
真梨先生と初めてお逢いしたのは、僕が演じた橋本が住む部屋の撮影の日でした。真梨先生とお逢いして、お話した時の印象は、坂の上の赤い屋根という作品を書かれたとは思えないほど、穏やかで明るい方だなぁと思ったことです。だからこそ作品の登場人物の心の闇がトグロを巻いていることに共感や興味を抱きました。誰にだって光と闇があり、人の数だけ真実がある。改めてそう感じた1日でした。
ストーリーが進むほどに登場人物たちの黒い渦が強くうねり、ぶつかり合い、拡がり、観ている人の心にまで浸透するような作品になっています。人の数、それ以上に真実があるので、物語と共に登場人物の印象や共感性も変わっていくはずです。あなたがどの真実を選び獲るのか、楽しみにしています。
以上
一方、公開された場面写真では二人三脚で取材をしてきた橋本(桐谷)と沙奈(倉科カナ)の異変を窺わせるようなカット。さらには、礼子の弟の洋平(七五三掛龍也)の身に何かが起こりそうな様子や、橋本と大渕死刑囚(橋本良亮)の面会シーンなどのカットとなっている。