俳優・齋藤飛鳥が3月20日に東京・丸の内ピカデリーで開催された映画『マイホームヒーロー』(監督:青山貴洋/配給:ワーナー・ブラザース映画)大ヒット御礼舞台あいさつに俳優・佐々木蔵之介、アイドルグループ『なにわ男子』高橋恭平、木村多江とともに登場した。
『ヤングマガジン』(講談社)にて連載中の同名作。ひょんなことから娘・零花(齋藤飛鳥)の彼氏が半グレ組織に所属していることを知り、殺してしまい殺人犯になったサラリーマンで父・鳥栖哲雄(佐々木)。半グレ組織には追われたうえ、娘には彼氏を殺したことを隠しつつ、夫の秘密を守る妻・歌仙(木村多江)と力をあわせて命を懸けた闘いに挑む。そんな哲雄に執拗にマークする間島恭一(高橋恭平)も現れ、事態は混迷を極めていく……という、ノンストップファミリーサスペンスが昨年放送されたドラマ版。映画版となる本作ではドラマ版から7年後を舞台に【完結編】が描かれ、ドラマ版出演のキャストは続投はもちろん津田健次郎、宮世琉弥、立川談春、『インパルス』板倉俊之、大東駿介、西垣匠、金子隼也らが追加出演となる。
上映後に登壇したキャスト陣。公開して約2週間ということで齋藤のもとにも「『観たよ!』と現場で言っていただくことが多くて。そのなかで、母も何度も行って泣いていると言っていて、行くたびに長文の褒め連絡をくれて。うちの母は、お芝居したこと無いのに厳しいんです。『はじめて飛鳥のお芝居に感動した』って言ってくれてて。いままでも『頑張ってはいたよね』と声をかけてくれていはいましたけど」と、反応が全然違うものなのだそうだ。
SNS上では作品を観て涙したという声も多く聞かれるそうだが、齋藤も「作品自体がスピード感があるから勢いに呑まれているうちに急にジメッとというか、ウルッとさせられるような瞬間があって。それは、青山監督の手のひらで転がされているような感じがしています」と、しみじみ。
ラストシーンは深夜から朝方にかけて撮影されたそうだが、その時期は齋藤の乃木坂46の卒業コンサートの時期に重なっていたそうで、「夜中に現場に入って朝方まで撮って、そのままリハーサルに行かないといけなかったので、“いやいや、そんな話聞いてないぞ”と一瞬ムスッとしました」と、過密スケジュールならではの気持ちがあったそうだが、「ですけど、朝の日が現れてお父さん、歌仙さんが現れて、すっごい素敵なシーンが撮れたなと思ったんです。満足感とか充実感を持ったままリハーサルに行くことができたのが印象深いです」と、懐かしげ。さらに、「蔵之介さんの瞳が茶色なんですけ、陽の光を浴びてもっと茶色となっていって」という部分にも見入ったそうだ。
ドラマ版から映画作品と続けて出演し続けたキャスト陣へ“卒業式”ということで、ドラマ、映画と座長として引っ張り続けた佐々木からキャストをねぎらうコーナーを開催。佐々木から齋藤へ、「映画では本当に2人っきりのシーンで、結構緊迫したシーンが多かったんですけど、 僕は居心地が良かった。父と娘にすごく居心地が良かったんです。なんていうか、とても芯が強くて、努力家なんですけど、表では控えめにすごく謙虚なんですよ客観的に自分はこうあげたり、こうしておこうという気持ちが多分あるんだと思うんですけど、それを自分の役も、そしてご自身もそう思ってるから、なんか本当にすべてわかったうえで自然とそこにいてくれるから、僕はすごく、居心地が良かった。『僕が娘を守ってる』って言ったけど、なんかむしろ守られているなと思ってて。こんだけの芝居やるから、これから飛鳥ちゃんがたぶんいっぱい出ていくと思うんだけど、僕は飛鳥ちゃんをことを(自身の中で)お守りやと思って見ようかなと思っています」と称え、齋藤も「ありがとうございました!」と、何度も頭を下げていた。
その後、齋藤から佐々木へ花束をプレゼントし、「撮影現場でも原作を持って臨んでいて、隅っこで1人で参考にしながらセリフの練習をしてたりとか、 どういう動きにしようかなって自分で考えてらっしゃる姿を見ていたんです。こんな一流の人でも、なんかお芝居って 突き詰めようと思ったら、もっともっといっぱい突き詰められるんだなって。すごく勉強になりましたし、私はだらけてしまう癖があるので、これがお仕事をしっかりしている人なんだなってすごい尊敬しました。もう死ぬまで お芝居ずっとしてほしいなって思うし、そのままの蔵之介さんでいてほしいなと思ってます」と、メッセージを寄せていた。
映画『マイホームヒーロー』は公開中!
撮影・文:水華舞