俳優・柄本佑(31)、前田敦子(26)、三浦透子(21)、尾野真千子(36)、峯田和伸(40)が17日、東京・テアトル新宿で映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』(監督・脚本:冨永昌敬/配給:東京テアトル)初日舞台あいさつを音楽を担当した菊地成孔氏(54)、原作の末井昭氏(69)、冨永監督(42)とともに開いた。
『写真時代』『ニューセルフ』など、伝説的なカルチャー・エロ雑誌を世に送り出した編集長・末井氏の自伝的エッセイを映画化。7歳の時に母親が隣家の若い息子とダイナマイト心中するという壮絶な体験をした末井青年(柄本)が、工員、キャバレーの看板描きと職を転々としながら、70~80年代のサブカルチャーを牽引する伝説の雑誌編集長となっていくまでを描いた青春グラフィティ作品となっている。
本作のために柄本は末井氏から女装するシーンへ「スイッチが入るから付けたほうがいいよ」というアドバイスを受け「パンティーとブラジャーを衣装部に言って準備しました」と、思い出を話せば「ストーリーキングとかも、毎回初めてのことばかりでしたよ」と、とにかくいままでに見たことのない姿が見れるという。
前田は原作の末井氏へ「この間2月にここで完成披露があったときに、舞台に立って気づきました。司会の方かと……」と、顔を真っ赤にしながら告白し、「はじめまして……じゃないですね(苦笑)」と、和ませた。
本作の出演に迷いがあったという尾野は「佑の部分の文字が過激だったので私出ていいのかなって」と、尻込みしていたといい、ダイナマイト心中という役どころも「ダイナマイトを胸元にさすのは初めてでした」と、とにかく印象的だったよう。もしできるならやってみたいのがエロ雑誌編集長かストーリーキングかという究極の2択を振られた際には、「究極だからね。究極だからやりたいのよ。そうじゃなかったらやりたくない」と、何度も念押し。
その質問に、エロ雑誌編集を挙げた柄本は「エロ雑誌も濃密ですけど、ストーリーキングにかんしては1から10まで前張りをつけてですがやった感じがります。1回疑似体験したので」と、やったことをない方というチョイスだったよう。
前田もエロ雑誌編集を挙げたが「この作品で(エロ雑誌制作を)手伝うシーンがオシャレだったんです。1周回ってオシャレだったからできるかなって」と、興味を持てるところがあったよう。さらには作品内で編集部の女性部員が男性とちょっとエッチな会話を繰り広げる“ピンク電話”の部分にも前田は、「ちょっと楽しそうだなって思いました」と話していた。
最後に柄本から「末井昭さんという1人の人物を通して70、80年代の情報がギュウギュウに詰まっている作品です。あるところからギュッとなる冨永監督のストーリーテリングを感じてもらえれば。最後の歌まで楽しんでもらって完結しますのでよろしくお願いします」と、呼びかけていた。
映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』は17日よりテアトル新宿、池袋シネマ・ロサほか全国公開中!