思わず小さくガッツポーズする芹澤優（撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ）
声優・芹澤優が4月12日に東京・丸の内TOEIで長編アニメーション『クラユカバ』（監督：塚原重義／配給：東京テアトル ツインエンジン）初日舞台あいさつに講談師・神田伯山、声優・黒沢ともよ、活弁士・坂本頼光、塚原監督とともに登場し、司会は稲田豊史が務めた。
『クラユカバ』は2018年・2020年にかけて実施した2回のクラウドファンディング企画にて累計1570万364円の支援があった塚原監督の長編アニメーション作品。2021年には序章が完成しお披露目されていたが、その完全版が本作。2023年にはカナダ・モントリオールで開催のファンタジア国際映画祭に出品され長編アニメーション部門『観客賞・金賞』を受賞し大きな話題となった。伯山は堕落なモノグサ青年の私立探偵の主人公・大辻荘太郎役の声を当てている。
イベント冒頭で監督のあいさつが飛ばされそうになってしまい代わりに猛アピール
赤いドレスで登壇した芹澤。探偵社にいついている天涯孤独の情報屋の少女・サキ役を演じた芹澤は、作品へ「キャラクターのデザインが独特だなって思って。サキは最初男の子なのか、女の子なのか、ちょっと分からないようなデザインだったんです。それでお話を頂いて演じさせて頂くときに、どんな感じで演じたらいいんだろうなって思っていたんです」と、迷いがあったという。
しかし、完成品を観たときに「ちゃんとヒロインしてたなって思ったんです。セリフが多いというわけではないですけど、吐息だったり細かいところで出てくる表情が女の子らしくて可愛らしくて、魅力的な世界のなかで、自分が演じた役が生きていて、キュンとしたし、格好良かったです！」と、胸弾むような出来になっていたそうだ。
2021年の序章のアフレコの話題も振られ、芹澤は「最初15分は結構よく喋っていて、荘太郎と夫婦漫才のようなやりとりするシーンもあって」と振り返る。その収録のなかで苦労した部分もあるといい「歌うようにしゃべったり、テンポやリズムでセリフをしゃべっていくことに慣れてなくて、スタッフの方に『落語とか観ないの？』と言われて、“あまり観てなくて”と伝えると、『観なさい！』と言われて。それから気を付けて観るようになりました。だから序章は伯山さんのお声を聴いて、そのテンポ感のしゃべりなんだと、自分の中に落として、食らいついていくような感じで収録させて頂きました」と、エピソードを披露。
監督から褒められ笑顔になる芹澤
すると塚原監督から「あそこの荘太郎とサキの掛け合いのところは、みんなで『ピッタリだ！』と笑ってましたよ。良かったですよ」と伝え、これに芹澤はビックリしながら「本当ですか！？初めて聴きました、嬉しい！良かった～」と思わずガッツポーズも飛び出していた。
長編アニメーション『クラユカバ』は公開中！
取材・撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ
