舞台あいさつが開催（撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ）
声優・入野自由が5月19日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催された映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』（アニメーションディレクター：黒川智之／配給：ギャガ）前章・後章一挙上映イベントに声優・内山昂輝、白石涼子、黒川アニメーションディレクターとともに登壇した。
漫画家・浅野いにお氏が2014年から22年にかけて連載した『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』（通称・デデデデ）の劇場アニメ化作品。青春を謳歌する女子高・門出（幾田りら）とハイパー＆ポープな門出の親友・おんたん（あの）の姿が描かれる。後章では大学生になった2人が思いもつかない未来へと流れていく姿が描かれている。内山は前章では門出とおんたんの仲良し女子高校生グループ内の栗原キホと交際しているサブカル好きな男子高校生・小比類巻健一役として登場しているが、後章では、キホに起こった出来事かから政府転覆を狙い〈侵略者〉狩りを続ける過激派グループ・青共闘のリーダーへと変貌を遂げている。
入野は〈母艦〉の襲来により行方不明となったアイドルと同じ姿をしている謎の少年・大葉圭太役として出演。後章では前章よりも出演がグッと増え、物語の鍵を握るキャラクターとなっている。
（前章舞台あいさつの模様：入野自由 内山昂輝からの鋭いツッコミに苦笑い！映画デデデデ出演への熱意エピ）
前章・後章、さらに舞台あいさつイベントもあわせると約5時間ということで「まずはおつかれさまでした。もし、帰りたくなったら、帰ってもらって大丈夫です」と、観客たちをイジる軽妙なトークで切り出す。
自身の演じる圭太は「後章になって、立ち位置じゃないですけど、物語を進めていくキャラクターとして動いているんです。完成品観て、なんか自分がやっといてなんですけど、グッと来ちゃいましたね」と、胸に迫るものがあるキャラクターだったという。
演じる際には、「彼は見た目は人間だけど中身は＜侵略者＞じゃないですか。だから日本語をうまく扱うことができないっていうので、ちょっと片言というか……。でも、圭太は習得はうまくて、終盤のおんたんとのシーンは、どちらかというと滑らかになっていて、人間にすごくなりつつある状態になって、会話になってたと思うんです。そういう細かいところも、演じながら、ちょっとずつ考えながら黒川さんに尋ねながらでした」と、話し方がどんどん流暢になっていくことに力を入れたとアピール。
登壇直後衣服を直す
ちなみに、圭太が中国語を3、4言披露するシーンもあるそうで、そこはアフレコ収録後に居残りしてネイティブの方にマイク前に入ってもらってその発音を真似しながら苦心してしゃべったという思い出も披露。ここで司会から「今はもう言えないですよね？」との声がかかったが、入野はさらりと“もしもし”にあたる言葉を繰り出し「結構練習しました」と、苦労の成果を披露していた。
イベント後半にアフレコの話題へ。あの演じるおんたんの告白シーンもあるそうだが、入野によると「テスト収録をやった時、ちょっと恥ずかしそうだったんだよね。みんなでアフレコしてるから、みんなに見られててちょっと恥ずかしそうだったんです」というと白石がそのときのあのが「すごく可愛かった！」といい入野もうなずきながら、「あの時の空気は、ふっとスタジオ内の温度とちょっと体温がぐっと上がる感じ」と、凄まじい熱をはらんでいたと、振り返る。
また、内山が1人で収録していたと明かすなか入野が待ったをかけ「俺も一緒に録ってるんだって！」といい、“対決”するシーンも見守っており内山の覚えていない具合に「それ相当大事なシーンだったし、ひどくない！」と、2人で丁々発止のやりとりを繰り広げる。その“お返し”とばかりあのにアドバイスしたことを忘れていた入野に、内山は思い出すようにと詰め寄ることも。すると入野はそのときにアドバイスしたことへ「考えすぎたりすると、どんどん呼吸って縮こまっちゃうし、あのちゃんは喋りがおんたんにもうぴったりなわけだから、やっちゃえやっちゃえっていう感じで、何も考えなくていいよ、みたいな感じの話はした覚えはあります」と、記憶を探っていた。
ほかにも事前にSNSで寄せられた質問に答えるコーナーもあり、お気に入りのシーンへ入野は圭太が「コンビニの前でわんこと話すシーン」を上げる。一見に何げないシーンのようにも見えるシーンだが入野にとっては「原作からすごい好きなシーンで、デデデデのオンラインくじみたいなのやったことあるんですよ。その時に当たった缶バッジがそのシーンだったんです。だから、なんかそういうのもあって縁を感じて」としみじみ。
続けてもう1問。作品にちなんであと半年で地球滅亡するなら何かしたいことは？との質問が寄せられたが、入野は「もう何も思い浮かばない。もう何もしないで。もう日常通り生きられる限り生きるかな」といい、劇中でも同じ状況で似たようなことをいうキャラクターを引き合いに「滅亡する日も『休めないだろ？アフレコ行ってくるわ』って言って。前日まで同じことするんじゃないかなって」と、淡々と過ごしていくと明かす。これに黒川アニメーションディレクターも共感し「放送されるかどうかも分からないアニメをずっと作ってると思います」と、回答していた。
映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』前章は公開中、後章は5月24日に公開予定！
取材・撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ
イソベやんが「声優さんに似ている」と言い出す入野
このへんが「杉田さんに似ている」という
