声優・入野自由が24日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章』(アニメーションディレクター:黒川智之/配給:ギャガ)祝!後章公開記念舞台あいさつに音楽ユニット『YOASOBI』の“ikura”としても知られている俳優・幾田りら、タレントで歌手・あの、原作者の浅野いにお氏、声優・島袋美由利、大木咲絵子、和氣あず未、白石涼子、内山昂輝、坂泰斗とともに登壇した。
浅野氏が2014年から22年にかけて連載した『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(通称・デデデデ)の劇場アニメ化作品。青春を謳歌する女子高・門出(幾田)とハイパー&ポープな門出の親友の“おんたん”こと鳳蘭(あの)の姿が描かれる。2人の未来は思いもつかない方向へと流れていく。今年3月に公開した前章の続編となり、大学生となった2人のキャンパスライフと世界が終わりに傾いていく姿が描かれる。
入野は〈母艦〉の襲来により行方不明となったアイドルと同じ姿をしている謎の少年・大葉圭太役で出演している。トークでは後章本編を【友情】【恋愛】【対決】の3つのテーマで話していくことに。
【恋愛】のパートとなった際に、幾田、あの、坂、入野に話が振られることが伝えられる。ここで司会から「4人でわいわいやってもらっていいですよ」と、クロストークを促したが入野が「そういう感じなんですね」と、相槌を打ち司会が「別に入野さんが司会やっていいですよ」とパス。「何で俺が司会を……(笑)」とグチを言ったものの、その約3秒後にはパッと切り替えて、あのへおんたんの告白シーンの収録で「好き」のセリフを言った瞬間にスタジオの温度もあがったことを覚えてる?と振るとあのは「ボクも後ろの雰囲気が“!!!”ってなっているのを感じて。プロの声優さんの方々の前でしたし、何テイクも収録することができない大事なシーンで、できるかなって思ってて。けど、後ろの反応がすごくて、うれしくて、良かったって」と、きっちり引き出すことに。
さらに入野は「なんで俺がやってるんですか」と言いつつも坂と幾田に話題を振るとともに2人が演じたキャラクターに関する質問を浅野氏にぶつけて坂の演じたキャラクターへは「自分の実体験を描くことがありますけど、僕がやっても実際にうまくいかなかったです」とともに門出のエピソードまで語ってもらえる、立派なインタビューアーぶりを見せていた。
さらに、内山と入野へは【対決】の話題も振られる。入野は「アニメーションスタッフが命を削って作っていると感じました。ハラハラするし、手に汗握る部分があって。内山さんが……ああ、内山さんじゃなかった(苦笑)。小比類巻がこの後堕ちていくシーンがあるんです。そこでひゅーってなります」と話す。
すると、浅野氏は、「僕の作品にしては分かりやすい最終決戦感があったと思うんです。お2人も迫真の演技で、それぞれ立場も違うけれどお互いに守るものがあって、非常に良いシーンだったと思います」と、2人の演技とともに称えるとともに、「実際のキャラクター性と、お2人の実際の性格ってどれくらい身に覚えがありますか?」と質問。これに入野は「まったく違うキャラクターです」と否定しつつ、「違うからこそアプローチしやすかったと思います。ただ、侵略者という役として、人間っぽさとバランスをどうしたらいいかと考えました」と、話を膨らませて返す。すると、入野の解釈はバッチリ合っていたと浅野氏もうなずき入野は「良かった!」と胸をなでおろしていた。
また、入野からは浅野氏へ、浅野氏ファン代表として「監修していくなかで1番大変だったことと楽しかった部分は?」と質問することも。これに浅野氏は、「グチを言い出したら止まらないです」と苦笑いしつつ、入野が演じた「大葉ってキャラクターが1番難しいんです。僕自身も連載中に作画が安定しなくてばらついていたんです。アニメに起こしたときもうまくいかなくて。アニメーターさんに修正をお願いするときも『こういうふうに描いてください』といっぱい入れさせて頂いて。大葉の登場シーンで中の“顔”が見えているところの半分ぐらいはお願いしました。何百カットあると思います」と、裏話を披露。入野は「大葉くんどのカットを見ても美しいですよね」といい、浅野氏は「かっこよくあってもほしいし、可愛さもほしいちょっと難しい顔なんです。だから連載のときより大葉の顔はうまくなりました」という。ちなみに、浅野氏は作画監督としてもクレジットされているそうだが「そのギャラは入るんですか?」と問いかけると、浅野氏は「まだその話してないんです」と、現状を話していた。
そしてトーク後には約2.5メートルほどのくす玉を割りが実施。場内一体となって声をあげ綱を引いてのものとなっていた。
映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章』は公開中!
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ