昨年と同じく赤く燃えるようなセットが組まれる（撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ）
『ムーラン・ルージュ！ザ・ミュージカル』初日を直前にした6月19日に帝国劇場内で囲み取材が開かれ俳優・望海風斗、平原綾香、井上芳雄、甲斐翔真、橋本さとし、松村雄基、伊礼彼方、Kが意気込みなどを語った。
2023年に上演され反響を呼んだ『ムーラン・ルージュ！ザ・ミュージカル』が早くも再演。1899年のパリ、退廃の美と、たぐいまれなる絢爛豪華なショー、ボヘミアンや貴族、遊び人やごろつき達のいる世界が舞台。激しい恋に落ちたアメリカ人作曲家クリスチャンと、ナイトクラブ ムーラン・ルージュの花形スター・サティーン。しかし、クラブのオーナー兼興行主のハロルド・ジドラーの手引きで、彼女のパトロンとなった裕福な貴族・デューク（モンロス公爵）が間に入り、2人を引き裂こうとする。そこで、クリスチャンは、才能にあふれた、その日暮らしの画家トゥールーズ＝ロートレックやパリ随一のタンゴダンサー・サンティアゴとともに、華やかなミュージカルショーを舞台にかけ、ムーラン・ルージュを窮地から救い、サティーンの心をつかもうとする……という物語。
昨年を経て今年の公演へ、望海は、「去年は日本で初めて上演するということで、セットも音楽もなく、いろんなものがすごくてやること追われていた部分があったんです。ですが、お客さまにといっしょに楽しめるポイントを一緒に作っていった感覚があってそれに手応えを感じていました。こちら側だけではなくお客さまもエネルギーを出してくれていたんです。今年はそれを知った状態でスタートできるので、楽しみだなって思います」と、少し状況が見えている状態への気持ちを。
平原は昨年オーストラリア、ニューヨークでの公演を観たそうだが「日本の良さも感じたんです」という。その部分として「日本でやるための、日本だけのという演出もきっとあって、演出の方、歌唱指導の方がギリギリまで細かく日本だけの演出をされてくださっているんです。昨年（映画版の監督を務めた）バズ・ラーマンさんが『日本公演は世界の中でも観て泣けるかもしれない』と仰っていたんです。ですから、泣けるを売りにしたいと思います」と、日本公演のポイントを挙げた。
井上は今年のチケット代金が昨年に比べて「もう少し上がっているです。でも、僕たちはそれだけのものをと思ってやっています」と静かに自信を見せた。自身としては「華やかな要素もありますが、ドラマも深くなっています。ノートと言っているダメ出しの時間は、歌とダンスの部分ではもうほとんどなく、お芝居の部分が多いので、お芝居の部分がパワーアップしていっていると思います」とのこと。
さらに井上は「ロンドンで公演中の『千と千尋の神隠し』に負けないように。話題をとられているので」と、意気込んだが橋本が同作品に出演中のため、橋本は「チクっと来た」と、笑いながら胸を押さえた。
甲斐は昨年上演後にはパリでの『ムーラン・ルージュ』を観劇してきたそうで、「120年前からあれをやっていると思うと、すごい発想力だと思いました。でも現代でやるムーラン・ルージュもひと味違っていると思います」と違いを感じるとともに「視覚的、聴覚的に五感で味わってきたので鮮明に届けられるなって思いました」と、学んできたことを生かしたいとのことだった。
また、けいこは望海、甲斐らウィンドミルチーム、平原、井上らエレファントチームと2チームに分かれてしてきたという一同。基本的に2チームを交えずに行い演出方法も違うものなのだそうで、平原、井上らのエレファントチームは、井上によると「こっちはやりすぎちゃうかも。僕らの方は濃いかもしれません」ととにかく勢いがいいようだあったが、橋本は「僕らは演出の言う通りにやっているんです。最初は100％でやってくれと言われたんですけど、50％でいいかな……になって、いまは0％です」と、とにかく演出の意図にそっているとも話していた。
そして平原から「今年がミュージカルデビュー10周年で一緒に駆け抜けられるのが嬉しいです。生命力に溢れている舞台ですので私も最後の1音まで、サティーンを演じられるように今年も務めたいです」と語り、望海は、「昨年からキャスト1人1人がパワーアップしています。出ている方たちも心からこの作品を楽しんでいるということが素敵なところだなと思います。エネルギーを爆発させられたらいいなと思います」と、メッセージを寄せた。
東京公演は2024年6月20日から同8月7日まで東京・帝国劇場にて、大阪公演は9月14日～28日 大阪・梅田芸術劇場にて上演予定！
取材・撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ
エレファントチーム
ウインドミルチーム
