広瀬すず2025年2月公開映画『ゆきてかへらぬ』主演で長谷川泰子役!「体力のいる役」

広瀬すず2025年2月公開映画『ゆきてかへらぬ』主演で長谷川泰子役!「体力のいる役」1

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 俳優・広瀬すずが2025年2月に公開予定の映画『ゆきてかへらぬ』(監督:根岸吉太郎/配給:キノフィルムズ)を主演することが6月26日に発表となった。

 作品は実在した女優・長谷川泰子、詩人・中原中也、評論家・小林秀雄という男女3人の出口のない三角関係と壮絶な青春を描いた作品。『探偵物語』や『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』の根岸監督が16年ぶりにメガホンを取り、『ツィゴイネルワイゼン』や『セーラー服と機関銃』の脚本家・田中陽造氏が脚本を手掛けていることも特徴だ。

 大正時代が舞台。まだ芽の出ない女優・長谷川泰子は、のちに不世出の天才詩人と呼ばれることになる青年、中原中也と出逢う。どこか虚勢を張り合うふたりは、互いに惹かれ、一緒に暮らしはじめる。その後東京に引っ越したふたりの元を、中也の友人で、のちに日本を代表することになる文芸評論家・小林秀雄が訪ねてくる。偶然ともいえるその出逢いが、やがて3人の運命を狂わせていく――という物語。

 作品タイトルはタイトルは、病床の中原中也が小林秀雄に託し、中也の没後に刊行された詩集「在りし日の歌」に所収されている一篇の詩から取られたもの。その名があらわすとおり、後戻りすることのない3人の壮絶な青春を追いかける。

 広瀬は長谷川泰子役で、ふたりの天才の間で狂おしいまでに「生きる」様を赤裸々に演じ切っており新境地を開く。

 今回の発表にあわせて広瀬、根岸監督、田中氏からコメントが寄せられた。以下全文。

 ■広瀬すず(主演)/長谷川泰子(はせがわ やすこ)役
 今回演じた長谷川泰子は、大正というモダンな時代を自由にというか、必死というのか、無謀に駆け抜けた女性でした。
 本当に体力のいる役でした。
 根岸監督はこの作品が 16年ぶりの長編映画と聞いておりましたが、それを感じさせない程、現場では監督の体力が一番すごかったですね。根岸監督の映画づくりというものを、この目で見て、体感して、とてもぜい沢でした。
 ぜひ、ご期待ください。

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根岸吉太郎監督

 ■根岸吉太郎(監督)
 大学で学生に映画を教えたり共に学んだりしているうちに、時があっという間に過ぎ去り16年ぶりの長編映画となりました。『ゆきてかへらぬ』は多くの監督や演出家が映画化したいと望んでいた知る人ぞ知る田中陽造さんの珠玉のシナリオです。これを託され5年の準備期間を経て素晴らしいキャストに恵まれ完成しました。
 今回のすずさんは奥深いところで役を捉え、まるで泰子という主人公に憑依したかのようです。誰も見たことのない泰子の「広瀬すず」がここにいます。
 大正から昭和へ移る時代を舞台に、ひとりの女とふたりの男の、奇妙な三角関係と真摯で壮絶な青春を描いた作品です。ぜひ、今の時代に青春を送る若者たちに観ていただきたいです。

 ■田中陽造(脚本)
 女優と詩人と批評家の、二度と戻れない青春時代を描いた映画です。
 40年以上も前に書いた脚本ですが、今の時代に共鳴してくれればと願います。

 ●ストーリー
 京都。まだ芽の出ない女優、長谷川泰子は、まだ学生だった中原中也と出逢った。20歳の泰子と17歳の中也。どこか虚勢を張るふたりは、互いに惹かれ、一緒に暮らしはじめる。価値観は違う。けれども、相手を尊重できる気っ風のよさが共通していた。

 東京。泰子と中也が引っ越した家を、小林秀雄がふいに訪れる。中也の詩人としての才能を誰よりも知る男。そして、中也も批評の達人である小林に一目置かれることを誇りに思っていた。男たちの仲睦まじい様子を目の当たりにして、泰子は複雑な気持ちになる。才気あふれるクリエイターたちにどこか置いてけぼりにされたようなさみしさ。

 しかし、泰子と出逢ってしまった小林もまた彼女の魅力に気づく。本物を求める批評家は新進女優にも本物を見出した。そうして、複雑でシンプルな関係がはじまる。重ならないベクトル、刹那のすれ違い。ひとりの女が、ふたりの男に愛されること。それはアーティストたちの青春でもあった。

 ※記事内画像は(c)2025 映画「ゆきてかへらぬ」製作委員会

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