堂本光一「フェラーリ」コメンダトーレ起用は「公私混同」も「荷が重い」&「嬉しい」

堂本光一「フェラーリ」コメンダトーレ起用は「公私混同」も「荷が重い」&「嬉しい」1

トリノオリンピックに反応が薄い観客たちをイジるようにエンツォにマイクを向ける堂本(撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ)

 『KinKi Kids』堂本光一が6月24日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで映画『フェラーリ』(監督:マイケル・マン/配給:キノフィルムズ)先行上映会イベントに登壇した。

 元レーサーでカーデザイナー、自ら立ち上げたフェラーリ社をイタリア屈指の自動車メーカーへと成長させた稀代の経営者エンツォ・フェラーリ。私生活は謎に包まれ、1988年に亡くなってから現在まで取り沙汰されている。本作では1957年、59歳だったエンツォの波乱と激動の1年を描いたもの。妻ラウラとともに設立した会社は経営の危機に瀕し、1年前の息子ディーノの死により家庭は破綻。その一方で、愛するパートナー、リナ・ラルディとの間に生まれた息子ピエロを認知することは叶わない……。そんななか再起を誓い、イタリア全土1000マイルを走る過酷なロードレース“ミッレミリア”にすべてを賭けて挑むという物語となっている。

 黒のセットアップに胸元には赤いハンカチが映え腕の部分はロールアップして登場した堂本。本作の“宣伝アンバサダー”ならぬ“宣伝コメンダトーレ”に就任。このコメンダトーレ(社長・騎士団長)は、レーサーやエンジニアがエンツォ・フェラーリに対し親しみと敬意を込めて呼んだ愛称となっている。日本では少し聞き慣れない“コメンダトーレ”ということで堂本も第一声から、「エンツォ・フェラーリの次にコメンダトー……言えてないな」とうまく発音できずに苦笑いを浮かべつつ、仕切り直して「コメンダトーレに就任した堂本光一です」と、ごあいさつ。

 このコメンダトーレ就任へ「いや、なんかちょっと非常に滅相もない気持ちで。滅相もない気持ちではいるんですけど嬉しいです。少年の頃からフェラーリが大好きで、プライベートでずっとフェラーリが大好きで、F1が大好きで、ずっとフェラーリが大好きだったわけです。そんな中で起用頂いたので、もう公私混同と言ってもいいんでしょうかね(笑)。そんな中で、このお話をいただいた時に、すごく荷が重いなっていう気持ちと、ほんとに嬉しいなっていう気持ちと。そして自分がこうしてお話しすることによって、少しでもフェラーリの素晴らしさっていうものが伝わるといいなって思いで、今回のお話を聞きました」と、オファーのときの心情を。

 作品の内容について質問。すると堂本は「ちょっと見渡していいですか」と客席を見回し、「どれぐらいが自分のファンの方なのかちょっとわかりませんけども……」というと手を振る観客が多数出現したのを見て取り「ああ、そうですか。ありがとうございます」とお礼しつつ、「たぶんお前らにはわからん!(笑)」と、ファンを信頼しているからこその“Sっ気あふれる”言葉を言い放ちファンたちも逆にイジってもらったのが嬉しかったのか爆笑で拍手が起こり「いや拍手じゃないのよ。だってフェラーリに興味ないだろ?」と、“阿吽の呼吸”を窺わせる一幕が。

 ここで表情を引き締め直した堂本は「観た時に、この『フェラーリ』ってタイトルですけど、今までそんなタイトルの映画ってフェラーリが出てくる映画とかあったかもしれないけど、あんまり聞いたことないと思うんですよね。この冠がついているんだから、もうほんとにワクワクしながら観たんですけど、ちょっと想像とは違った内容ではありました」という。

 続けて堂本は「みなさんもフェラーリって聞くと、すごくきらびやかで、常にレースでも強くてっていった世界をたぶんイメージなさると思うんですね。 でも、決してそれだけではないよっていうところが実話として描かれているんです。だから、みなさんもちょっとびっくりするんじゃないかなって。でも、そういったものを築いてきたうえで、今があるんだよっていうこともたぶん学んでもらえると思います。そういった礎があるからこそ今のフェラーリがあるんだっていうふうに学んでいただければと思います」と、アピールした。

 1957年という部分を切り取っているということへも、「本当はもっとすごい歴史もたくさんあるので、それ以降の話も観たいなと思ったし、それ以降フェラーリってどうなっていったのかなとか思うんです。これをきっかけに、みなさん今なんでも調べられる時代だから調べてください。そうするともっとフェラーリが好きになるだろうし、リーダーシップを取るエンツォっていう人の車に傾ける情熱とか、そういったものが見て取れると思います」と、その先も調べたくなるようなものだという。ただし「あの時代だからこそっていう時代背景もたくさんあるんです。今だったら、“それ、許されないだろう!”ってこともたくさんあるんです。けど、その時代の人間模様だとか、車の形もそうですし、今には絶対にないような形。エンジン音も聞けないですから。そういったところも含めて楽しめるポイントって、たくさんあると思うので、うん。みなさんにもぜひぜひ共感・共有してほしいなと思います」と、アピールした。

 後半は堂本出演の本作のTVCMの話題へ「CMっていうか、ただ単に感想言っただけなんですよ、ははは」と、笑いつつ、エンツォ・フェラーリを演じた俳優アダム・ドライバーをはじめ「似てるし、役者のみなさんも素晴らしいし、その監督が描きたかったことっていうのが、いろんな角度から見られると思うんですよね。すごく人間模様を大事にした、うん、映画なんだなって」と感服したそう。

 そこから自動車の方のフェラーリの話に移り、「2006年のトリノオリンピックがありましたけど、開会式覚えてますか?」と話したが、観客たちの反応がいまいちということで「おいっ!」とステージ上で“暴れ出す”ような仕草を見せたうえ、ステージのバックパネルのエンツォにマイクを向けて「どう思う?」と振るお茶目さ全開。これには観客たちも爆笑で、司会が「なんて言ってます?」と恐る恐る尋ねると声色を、しぶーくした堂本は「信じられないな」と即興で返して会場内はさらに沸き返った。

 ここから堂本は止まらなくなり「覚えてないですか?トリノオリンピックの開会式!赤いF1マシーンが開会式で会場を走ったんです」と、声に力をこめたが、観客たちの反応はまたも芳しくなく「もうちょっと広めていかないといけないですね」と、ガックリ肩を落とす。それでも説明は続け、「あれも本当にシビれたんですよ。オリンピックって、その国を代表する開会式じゃないですか。そこにフェラーリのF1マシンが走るってどういうことかっていうことって考えると、国を代表した文化になってるっていうことなんですよ」と、熱弁をふるった。

 【後編(堂本光一「フェラーリ」へ「そこでシビれない人は僕とは共感できません!」という箇所)へ】

 取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ

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