神谷浩史「劇場版モノノ怪 唐傘」は「取り憑かれたように3回連続で観ました」

神谷浩史「劇場版モノノ怪 唐傘」は「取り憑かれたように3回連続で観ました」2

(撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ)

 声優・神谷浩史が7月7日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズでアニメーション『劇場版モノノ怪 唐傘』(監督:中村健治/配給:ツインエンジン ギグリーボックス)舞台あいさつ付き完成披露試写会に声優・黒沢ともよ、小山茉美、中村監督とともに登壇した。

 『モノノ怪』は、2006年に異例の高視聴率を記録した『怪~ayakashi~』の一編「化猫」から派生し、2007年に放送されたTVアニメシリーズ。謎の男・薬売り(神谷)が、人の情念や怨念が取り憑いたモノノ怪が引き起こす怪異を鎮めるため、諸国を巡るという物語。「個を殺し集団に染まることを強いられる生き辛さ」というテーマで描いている。

 開演時間が過ぎての開始となったが、司会の吉田尚記アナウンサーから、直前にキャストが乗ったエレベーターが止まってしまったというまさに“モノノ怪”が引き起こしたような、本イベントにはあるかもしれない……と感じられるようなエピソードが伝えられるなかでスタート。

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 涼しげな浴衣姿で登場した神谷。神谷は完成作品の感想を問われ「僕が観たのは、100%完成したものではなく、監督が『1300カット直します』と言った公開1ヶ月前のものなんです。この作品は全部で2600カットあるんです。約90分のあのニメでそのカット数はどうかしている物なんです」と話しつつ、公開が予定より1年遅れたことにも「よく1年の遅延できあがったなってくらい濃密なフィルムだったんです」と、遅れても致し方なしと感じるほどのものだったそう。

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分厚さはこの2倍という

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絵コンテはこのくらいの厚さだったという中村監督

 自身としては、「取り憑かれたように3回連続で観ました。1回目は映像に圧倒されて“はーっ”と思ったら終わっていて。2回めは細かいところをと思って、そうしたら時間が過ぎていて」と挙げていく。

 そして3回目に観たときに感じたのが、「3回目で、90分の作品のときの台本の大きさはこれくらいなんです」と一般的なものを指で大きさを示したが、その2倍の分厚さだったと表現し、「ありとあらゆるものが、この台本に書いてあるんです。アニメに携わって30年くらい経ちますけど、台本の読み込みが甘かったと思い知りましたね」と、自省しきりだったという。

 さらにそこから、「アフレコ自体はスムーズだったんです。それでみなさんが正解のお芝居をされていて、正解の芝居をしているのが不思議なんです。よくその情報で組み上げられたと思って。みなさんは台本を良く読んでいるいるんだろうと思いました」と、ほかのキャスト陣を称える。これに中村監督は「神谷さんのお声は納得しているんです」といい、収録1ヶ月前に伝えるはずだった情報をアフレコ当日に神谷に伝えてキッチリ表現していたと明かし、フォローとしていた。

 イベント後半には主題歌『Love Sick』を担当したアイナ・ジ・エンドから動画のメッセージも寄せられたり、七夕にちなんで短冊でお願いごとを発表し、神谷は『健康第一』とお願いをしつつ「1回観て“何だろうこれ!”っていう圧倒的な映像に身を委ねて、貰えればと思っています」と、メッセージを寄せていた。

 『劇場版モノノ怪 唐傘』は7月26日より全国ロードショー予定!

 取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ

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