「劇場版すとぷり」公開記念舞台挨拶!ころん30テイク裏話や松浦直紀監督の言葉に騒然

「劇場版すとぷり」公開記念舞台挨拶!ころん30テイク裏話や松浦直紀監督の言葉に騒然1

 『劇場版すとぷり はじまりの物語~Strawberry School Festival!!!~』(監督:ブシロードムーブ/配給:松浦直紀)公開記念舞台あいさつ&全国同時生中継が7月19日に都内で開かれ2.5次元アイドルグループ『すとぷり』莉犬、るぅと、ころん、さとみ、ジェル、ななもり。、松浦直紀監督が登壇した。

 動画配信サイトを中心にさまざまな活動を行う6人組エンタテインメントユニット「すとぷり」をアニメーション化した作品。彼らの知られざる“はじまりの物語”をメンバーが本人役で主演している。

 イベントの開演が告げられると松浦監督とともに『すとぷり』メンバーたちも並んで登場。そのなかでジェルだけはBGMとなっている楽曲にあわせてダンスするような入場を見せる。さらには、第一声から「ドラム担当ジェルでーす」といって5人から総ツッコミを受けたり「そうだけどそうじゃない」などの声が飛んだりと、ムードメーカーなお茶目さ全開な姿でさっそくイベントを盛り上げた。

 そのまま砕けた雰囲気で進行するかと思いきや、ついに封切りの日を迎えたことへななもり。からは「公開初日から会いに来てくれてありがとう!マジで盛り上がるように、関わってくださっているスタッフさんたちと全力で届けたいと思います」と、真面目にあいさつしバランスよく場を引き締めた。

 本作の製作総指揮・企画プロデュースという立場のななもり。から今回の経緯へ「アニメ化したいというのは活動始まった当時から話していて。僕たちってキャラクターな部分もあるので、イラストを使ったMVを公開していくなかで、その枚数が増えてちょっと動いたりしたときに、『嬉しいね』『こんあ素敵なMV作れるようになったんだね』と言っているなかで、いつかこれがヌルヌル動くアニメになったらいいよねって夢物語に思って。そんななか、お声がけいただいたり、こちらからお声がけをさせて頂くなかで今回の企画が進んで、本当に嬉しいんです」と話したり、「メンバーとしては声優としての夢がかなったり、主題歌を手掛けたいという夢もかなったメンバーもいますし、いろんな形でメンバーの夢がかなった、最高の映画になったんじゃないかなって思っています。本当に嬉しかったです」と、熱い思いを伝えた。

 続けて、作品を作るうえで大変だったことは?という質問が。松浦監督は「それがなかったんです。ただただ楽しいばっかりで」と、ニコニコと笑みを浮かべると6人は「ありがとうございます!」と声をあわせてお礼。松浦監督としては、「みなさんが楽しいを届けるということを大切にされているので、僕らもそれを胸に秘めて。終わるのがもったいない、もっと作っていたいというくらいの時間でした」と言わしめるほど。

 そんな温かな話が続く……かと思いきやななもり。は「この流れで言いづらいですけど、めちゃくちゃ(大変な部分)ありましたね(苦笑)。僕たちって人間なんです。ライブでは実写で活動してますし、動画配信などではキャラクターだったりで。いまでこそ2.5次元アイドルと言って頂いていますけど、『すとぷり』的な活動名称もなかった時代があるんです。そんな僕たちが物語になったときに、好きで居てくださっているリスナーの方たちがどんなものだろうかとか、フィクションすぎて、『普段のすとぷりとは違うよね』とがっかりされるのはすごく嫌で。好きでいてくださっているリスナーさんは楽しい思いがちゃんとできて、初めて見る方も『すとぷり』の魅力を知っていただける。そのちょうどいい中間を突く物語になるにはどうしたら良いだろうって思って」と、苦悩があったそうだ。

 さとみは、今回の話を聞いたときに「夢のようで。僕の20代のときにお芝居のけいこをして声優になりたいという夢があったけど、声優じゃなく歌とかでも自分の表現を届けられるのかなって、1回はその道をやめて。アニメは専門的なこともあって難しいかなって思っていたんです。でも、まさかの自分たちが主演の映画を観てもらっているという状況が嬉しいっていう言葉じゃ、余ってしまうくらい、味わったこと無い感動を感じてるんです。いつも応援してくれるみんながいないと達成できなかったので、すべてに感謝したいです」と、胸がいっぱいになったそう。

 るぅとには楽曲の話題が降られる。OP『雨天決行』へは、「映画のOPを手掛けることが夢でしたのすごく嬉しくて。どういうふうな曲にしようというので悩んでいて。OPって映画の始めの部分だから、どれだけワクワクできるかっていう感じがして悩んで。そこでオーケストラサウンドにするって思いついて」と、制作裏話を交えてコメント。一方の挿入歌『生まれたその時から』へは、「ラストのたたみかけるようなコーラスが感動できると思います」とのことだった。

 ころんは本作で声優初挑戦。「大変だったところは全く無くて。それこそ僕の素を出せるシーンもあって、大変なところはなくて、本当に楽しくできたなって感じがすごいします」と、胸弾むようなものだった……というだけではないようでジェルが「30テイク録った話しろよ!(笑)」とすかさず突っ込むところんは「こだわりがあったのか30テイクくらい録って。ドッキリとか、終わるまで帰れまてんな感じなのかって」と、実は苦労があったという。

 補足として、ななもり。が「どういう発言だったら1番ころんくんらしいのかっていう、演じてるころんくんじゃないような感じを出すために調整に調整を重ねたんです」というこだわりからだったそう。ころんとしても不安になって「キレだした方がいいのかなって思って、“どこがいけないんですかね?”という感じで聞いたらこの空気じゃないんだ、違うんだって感じがして」と、ころんしか出せない空気感を捉えるのに試行錯誤したようだった。

 莉犬は作品の胸に迫った部分へ「最後の長台詞のところで、『すとぷり』メンバーと自分が自分でいいと思えるような部分に共感していて。それは僕だけじゃなくてメンバーのみんなも『すとぷり』メンバーと出会って居場所を見つけてここにたどり着いたのかなって思う最後の場面が、エンドロールを超えてのところまでぐっと来ちゃいます」とのことだった。

 ジェルとして作品を作る側の視点で観てもいたそうで、「ここの演出どうするんだろうとか、色合いこだわってるなとか、キャラ被らないようにとか、そういうものが見えていて。BGMがかかるだけでシーンってすごくかわるし、たくさんの人のこだわりだったり、プロ意識の技術や愛が集まってできた映画なんだって強く感じました。こういうふうに表現したら素敵な演出になるんだとか勉強になりました」と、また違った視点からのコメントを寄せた。

 そしてななもり。は「VTuberとかうたい手さんとかで活動するクリエイターさんの新しい表現の仕方、新しいIPの盛り上げ方、作り方っていうしたことのない挑戦を『すとぷり』としてできたことや、みなさんに喜んで頂けていることも嬉しい。本当に最高の思い出になりました」と別の側面からもアプローチしていたそうだ。

 イベント後半にはもう1度観るならどこがポイント?との問いかけが。

 さとみは友人から指摘されたという息遣いを確認したいと話したり、るぅとはころんが大量のバナナを持って走っているシーンと莉犬が朝何時に起きたのか。ころんは「莉犬くんが最初に勧誘してるときに、ゲームのアクションシーンみたいなのがあるんです。永遠ところんを出してくれと言われてずっとアドリブでゲーム実況みたいにしていて」とシーンをあげたり「あとジェルくんが裸になってるところ」ととぼけだし、ジェルが「ねぇよ!(笑)」と、返していた。

 莉犬は海に行くシーンでころんが「なんだこりゃー」というシーンが「可愛かった」。ジェルは「莉犬の犬耳を注意するシーン」とのこと。ななもり。は学校のシーン、海のシーン、ライブシーンの3つのなかで「海のシーン」がとくに好きなのだそうだ。ちなみに松浦監督が好きなのは「最後の曲と言った後にリスナーさんが涙を拭く13びょうになっていると思います」と、自信を見せながら話していた。

 そして最後に松浦監督から「『すとぷり』の6色に、リスナーさんの1色を加えて七色の虹にしてください!」と、昨日からずっと考えてきたという決め台詞で呼びかけると、これには6人が騒然で「いいな!」「もらっていいですか」といい、さとみがさっそく使って笑いを誘ったり、今後も使っていきそうな様子を窺わせ「おつぷり!」と声をそろえてイベントをしめくくっていた。

 また、舞台あいさつ中に、るぅとの背中をころんがちょんと突いて遊んでいたり、るぅとがころんの真ん前に立ってカメラから隠してからかったり、莉犬がころんをぽんと触ったりと、遊び心満載のものに。その一方で、ななもり。はあいさつ終了後にさりげなく全員のマイクを回収してその場を後にしたりと個性があふれていた。

 『劇場版すとぷり はじまりの物語~Strawberry School Festival!!!~』は公開中!

 ※写真は公式提供のもののみで(C) STPR Inc./劇場版すとぷり製作委員会

 取材:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ

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