『ラブライブ!スーパースター!!Liella! ユニットライブ&ファンミーティングツアー 心・技・体!極上大冒険!!』最終章―神奈川公演2日目が8月4日にKアリーナ横浜で開催。全国7都市20公演を完走した。
オールメディアで展開しているラブライブ!シリーズのコンテンツで2021年7月よりNHK EテレにてTVアニメが放送された『ラブライブ!スーパースター!!』から誕生したスクールアイドルグループ『Liella!』(リエラ)。表参道・原宿・青山という3つの街のはざまにある新設校・私立結ヶ丘女子高等学校を舞台に、初めての入学生である澁谷かのんを中心とした少女たちが紡ぐ物語となっている。2022年5月に2期生、23年6月に3期生が加わり現在11人で活動している。
今回はグループ内ユニットを初めてフィーチャーしたツアーとなっており、澁谷かのん(CV:伊達さゆり)、平安名すみれ役(CV:ペイトン尚未)、米女メイ(CV:薮島朱音)によるCatChu!(キャッチュ)、唐 可可(CV:Liyuu)、葉月 恋(CV:青山なぎさ)、ウィーン・マルガレーテ(CV:結那)によるKALEIDOSCORE(カレイドスコア)、嵐 千砂都(CV:岬 なこ)、桜小路きな子(CV:鈴原希実)、若菜四季(CV:大熊和奏)、鬼塚夏美(CV:絵森 彩)、鬼塚冬毬(CV:坂倉 花)による5yncri5e!(シンクライズ)の3ユニットに分かれ5月3日の愛知公演を手始めに、新潟、大阪、宮城、福岡、埼玉と6都市をめぐり、本公演の7都市目でオーラスを迎えることとなる。
【前編(Liella!ユニットファンミツアー7都市20公演完走!“きゅるん選手権”で悶絶者続出)より】
アンコール開けの楽曲は、直前の幕間映像内にて発表。『Liella!』にある澁谷かのん&唐 可可によるもう1つのユニット『クーカー』がコールされ、平安名すみれが用意していたというクーカー衣装に身を包み、伊達&LiyuuがステージにあがりTVアニメ1期第3話の映像とともに楽曲『Tiny Stars』をパフォーマンス。
そこから再びの幕間映像で“ゆいがおー”の物語の締めくくりとともに、楽曲『Second Sparkle』、続けて、伊達による「最高の夏の思い出まだまだ作ろう!」との呼びかけで『シェキラ☆☆☆』を歌い上げ、1人1人の感想をスピーチで伝えていくコーナーへ。
結那はソロ曲で披露した『エーデルシュタイン』に触れる。『エーデルシュタイン』の次の曲が『Liella!』が11人になってからの初の楽曲『Jump Into the New World』だったことに感じ入っていたそうで、「11人で初めての楽曲に入るってグッと来たんです。『エーデルシュタイン』はステージ2階で披露しましたけど、『Jump Into the New World』のために1階部分に行く階段、この道を下りていているだけでストーリーを描いてて」と、マルガレーテがソロから『Liella!』に加わる瞬間を思い浮かべていたそう。それだけに、今年10月から放送を予定しているTVアニメ3期では「『Liella!』として踊っているマルガレーテちゃんの姿が観たいと思っています。アニメ3期めちゃめちゃワクワクしているんです。それが楽しみで、頑張ろうって気持ちになれています」と胸を躍らせる。その締めくくりは「Kアリーナ、略してKアリですが、最高の風景を“アリ”がとう!」と、結那おなじみのダジャレを綺麗に決めた。
大熊は自身がどうしても観客たちと共有したかったという『常夏☆サンシャイン』の裏話を持ち出す。「楽曲が終わって暗転したときに、私が水を飲もうとしていたら、ちぃちゃん(嵐千砂都(CV.岬なこ))がかのんちゃん(澁谷かのん(CV.伊達さゆり))がわーって来て、暗転のなかで『ちぃちゃん!よくやった!!』って、2人で会話をしていて。その光景は私だけ見れたのかなって思ったから、みんなに共有したくて。3期に向けて“かのちぃ”の解像度があがったなって思いました。現代語でいうと“尊すぎてしんどい”です(笑)。そんな、ステージ上でこういう景色も見れて私が幸せになれたという話です」と、エピソードを披露し、伊達と岬が見られていたとは思わなかったようで2人照れ笑いだった。
鈴原はクーカーとともに13曲目の『ガラスボールリジェクション』を披露した若菜四季(CV:大熊和奏)と米女メイ(CV:薮島朱音)にも気持ちがアガったことや、6曲目『Thank you Good morning』が印象的だったと話す。「歌詞のなかで、“たった一言が一日変えちゃうこともあるから”というのがあって、本当にその通りだなって思っていて。私が上手く行かなかったときに、ふとSNSを開いたんです。そこで、みなさんからのいろんなところから集まっているコメントを見て、応援や笑顔が一瞬で私の気持ちをガラッと替えてしまう。一瞬で笑顔になれて。みなさんにはそんな力があると私はいつも思っています」と、勇気づけてくれた方々へ感謝を。自身としては観客自身が見られてないと思っている会場上段までちゃんと見ているといい「ありがとう、きょうも」と、厚い御礼をしていた。
ペイトンはファンミーティングツアーを経てあらためて「私は『Liella!』が大好きだなってより一層強く思えました」とより気持ちが強まったそうで、「本当にくだらないことでも笑いあえちゃって。それって最高だなって。心から大好きって思える仲間と一緒にステージに立てる。大げさじゃなくて、私生まれてきて良かったなって」と、10人へ向けての通じ合っている気持ちを伝え「本日は大好きなみなさんに歌を届けることができて嬉しかったです!」と、メッセージを寄せた。
Liyuuは、ナンバリングライブの「2ndぶりに着たお衣装がありました。そしてきょうも『Tiny Stars』の衣装で、思い出すと2nd以降着たことがなくて。着ると聞いた時に『あの衣装でやるんですか!?』って(伊達と)2人でよくわからないけど焦っていて(笑)」との感想や、ステージを「端から端まで行くことができて、みんなの目を見て、ペンライトを見て幸せな気持ちになれました」と、観客にお礼を。さらに、TVアニメ3期のリアルタイム視聴、いわゆる“リアタイ”を呼びかけていた。
伊達は、本イベントのトークコーナーが実はもう1つありリハーサルまでしていたものの、思いのほか“きゅるん選手権”が盛り上がって時間が押したためなくなってしまったことを明かしつつ、それでも「みなさんの生のお声が返ってくるので、楽しくて」と楽しんでいたとも。さらに、この日、披露したソロ曲『心キラララ』の衣装が『Free Flight』という曲の衣装で、その衣装には楽曲『青空を待ってる』がプリントされていたということに感慨深げで「かのんちゃんの成長を感じることができまして。成長していくかのんちゃんについていけるように」と感じたそうだ。
岬は先程の大熊のスピーチでの『常夏☆サンシャイン』披露後の様子を「見られてたと思ってなくて」と照れ笑い。その『常夏☆サンシャイン』はこれまで「始まる前に気合を入れようと(伊達と)手を握っていたんですけど、それがきょう久々に握ったんです。リハでもしていなかったんですけど、本番前に自然に握っていて。そうしたらパワーがぶわーっときて、ちぃちゃんが完成したんです」というエピソードを披露。そこから観客へ「参加しているあなたも一緒で、パワーが伝わってくるんです」と、観客から力をもらっていると感謝していた。
青山はソロ曲の『リバーブ』の話題へ。同楽曲は『微熱のワルツ』で着ていた衣装で臨んでいたそうだが「久しぶりにあの衣装を着たのですが勝手に背筋が伸びて。『微熱のワルツ』は東京ガーデンシアターでの公演のときに披露させて頂いたのですが、(Kアリーナ横浜も会場の作りが)似ているんです」と感慨深げ。観客たちから「たくさんのパワーを頂いた1日でした」と振り返りつつ、1つ反省として、「“きゅるん選手権”やってたじゃないですか。反省していて(青山が順番的に)最後だから何をしたらいいか分からなくて。真面目にやろうと思ったんですけど、結局できなかったのよ(苦笑)。でも、『Liella!』のメンバーを見習って練習したいと思います」というと、キャスト陣から今ここでやったら?の声があがったが、「そういうときがあったらやりたいと思います。もしかしたら配信とかのときにも」と、期待感をあおってその場での披露はうまくかわす一幕も見せていた。
薮島は「本当に楽しかった!」とまずは一言。『CatChu!』からファンミーティングツアーは始まったが、その後、『KALEIDOSCORE』と『5yncri5e!』のファンミーティングを配信で観た時に「悔しいって気持ちになって。みんな知らないうちに、知らない表情をしていたりとか、ダンスや歌が上手くなってスキルアップしていて。格好いいし、カワイイし。だから、もっともっと(藪島自身の)成長した姿をみてもらいたいと思って」と、心情を吐露。それでも、神奈川公演となり11人そろっての「リハーサルが始まるとみんな変わってなくて、それが嬉しくて。誰かが落ち込んでても励まして背中を押していて。11人ってやっぱりいいなって思ったんです。1人1人と目があった瞬間もう嬉しくて」と、キャストたちの変わっていない部分に安どすると同時に、成長しているキャスト陣を目の当たりにして「悔しくて」という気持ちになった心情を素直に話していた。
絵森はソロ曲『Eyeをちょうだい』に触れる。同楽曲はファンミーティングで7度披露したそうだが、「みなさんにかける言葉とか表情は(公演ごとに)全部違うように替えたいと思って。こういうふうにお声をちょうだい!とか、お伝えしていって、1つ完成したというか1つ上のものになったのではないかと思っているんです」と、観客たちのレスポンスも含めて楽曲がより磨かれたことにお礼。さらに、8月7日が鬼塚夏美の「誕生日なんです。少しでも夏美ちゃんが好きだなと思ってくれる方が増えたらと思って」と、気持ちを話すとともに「たくさんの“Eye”と“愛”をありがとうございました」と、目を指さした後に胸の前でハートを作って感謝の気持ちを伝えていた。
スピーチのトリとなった坂倉。「スーパーベリベリストロングセトリだったと思いますが楽しんでくれましたか?みなさんが楽しんでくれることが私たちの1番の幸せで、心から楽しんでくれたなら本望だなと思っています」と、観客たちにお礼。
また、坂倉は鬼塚冬毬が『Liella!』に加入することが昨年4月に発表されてはいたものの、TVアニメ3期からの出演ということで約1年半を経て今年10月の放送からついに登場することをふまえて「お話というかお願いしたいことがあるんです」と切り出す。「ようやくです。待ちに待っていて。TVアニメに登場していなかったので、こんなに(鬼塚冬毬が)愛してもらえるとは、デビューした当時は思ってなかったんです。そんななかでも、みなさんがイラストを描いてくれたり、Tシャツを着てくれたり、イラストを描いてくれたりとか、新グッズの可愛いいイラストを見て私と一緒に(嬉しさで興奮するあまり)スマホを投げそうになったりとか(笑)。そんなみなさんと嬉しい気持ちになって」と、ファンに勇気づけられたそう。そんなファンとの関係値が築かれているなかで、冬毬のアニメでの描かれ方でもしかしたらギャップを感じてしまわれる方がいるかもしれないと心情を「いままでみなさんが見てきた冬毬とは、ちょっと違う時系列の冬毬が描かれているかもしれないです。1年ちょっと築いてきた絆と、見守ってきてくれた応援してきてくれた『Liella!』に加入した後の冬毬ちゃんは本物なので、ギャップを感じられることがもしあっても、1年半築いてきた絆を信じて、応援してくれたらと思っています」「みなさんの応援を感じているからこそ、安心してTVアニメ3期を迎えられると思っています」と、いまの気持ちを伝えていた。
スピーチを終えると、伊達が絵森に近寄るとともに観客たちへペンライトの色を「オニナッツピンクに替えてもらっていいですか?」と呼びかけて少し早いが鬼塚夏美のバースデーをやろうと提案。これに絵森は「やっていいの?さゆり、ありがとう!」と、大粒の涙をこぼす。
そこから絵森は「せっかくのハッピーバースデーだから」と涙をぬぐって笑顔に戻すと、観客たちのペンライトをろうそくに見立てて、吹き消していくセレモニーへ。Liyuuが「きょうはやってないチームワークですよ!」と絶妙なコメントで観客たちをあおって笑いを誘いムードを作り上げ、無事会場中のペンライトが消えてお祝い成功。絵森は「私この(吹き消すような)ふー!初めてやったんです!」とニッコリで、「これからも鬼塚夏美ちゃんと一緒に歩んでいきたいと思います」と意気込んでいた。
その後、TVアニメ2期EDにもなった楽曲『追いかける夢の先で』で終演を迎え……るかと思いきやWアンコールが実施されアッパーチューンの楽曲『TO BE CONTINUED』で弾みをつけて、ツアーを完走しきっていた。
■8月4日公演セットリスト
M1:プライム・アドベンチャー/Liella!
トークパート
幕間映像
M2:オルタネイト/CatChu!
M3:全力ライオット/CatChu!
M4:カメリアの囁き/KALEIDOSCORE
M5:ベロア/KALEIDOSCORE
M6:Thank you Good morning/5yncri5e!
M7:A Little Love/5yncri5e!
M8:ディストーション/CatChu!
M9:ニュートラル/KALEIDOSCORE
M10:Jellyfish/5yncri5e!
M11:心キラララ/澁谷かのん(CV:伊達さゆり)
M12:Eyeをちょうだい/鬼塚夏美(CV:絵森 彩)
M13:ガラスボールリジェクション/若菜四季(CV:大熊和奏)+米女メイ(CV:薮島朱音)
M14:リバーブ/葉月 恋(CV:青山なぎさ)
M15:エーデルシュタイン/ウィーン・マルガレーテ(CV:結那)
M16:Jump Into the New World/Liella!
M17:キラーキューン☆/Liella!
M18:FANTASTiC/Liella!
MC
M19:常夏☆サンシャイン/Liella!
M20:ノンフィクション!!/Liella!
M21:アイコトバ!/Liella!
M22:What a Wonderful Dream!!~最終章 Ver.~/Liella!
幕間映像
EN1:Tiny Stars/クーカー(澁谷かのん(CV:伊達さゆり)、唐 可可(CV:Liyuu))
幕間映像
EN2:Second Sparkle/Liella!
EN3:シェキラ☆☆☆/Liella!
MC
EN4:追いかける夢の先で/Liella!
WEN:TO BE CONTINUED/Liella!
■8月3日公演セットリスト
OP.プライム・アドベンチャー / Liella!
【トークパート】
【チームワークパート】
【ミュージックパート】
M1.影遊び / CatChu!
M2.全力ライオット/ CatChu!
M3.カメリアの囁き / KALEIDOSCORE
M4.不可視なブルー/ KALEIDOSCORE
M5.Thank you Good morning / 5yncri5e!
M6.Dancing Raspberry / 5yncri5e!
M7.ディストーション / CatChu!
M8.ニュートラル / KALEIDOSCORE
M9.Jellyfish / 5yncri5e!
M10.みてろ! / 平安名すみれ(CV.ペイトン尚未)
M11. ビギナーズRock!! / 桜小路きな子(CV.鈴原希実)
M12.茜心 / 米女メイ(CV.薮島朱音)、若菜四季(CV. 大熊和奏)
M13.勇気のカケラ / 嵐 千砂都(CV.岬 なこ)
M14.水色のSunday / 唐 可可(CV.Liyuu)
M15.Primary / 鬼塚冬毬(CV.坂倉 花)
M16.Jump Into the New World / Liella!
M17.キラーキューン☆ / Liella!
M18.FANTASTiC / Liella!
――MC1――
M19.ビタミンSUMMER! / Liella!
M20.ノンフィクション!! / Liella!
M21.アイコトバ! / Liella!
M22.What a Wonderful Dream!! ~最終章 Ver.~ / Liella!
EN1.Tiny Stars / 澁谷かのん(CV.伊達さゆり)、唐 可可(CV.Liyuu)
EN2.Second Sparkle / Liella!
ENC3.シェキラ☆☆☆ / Liella!
――MC2――
ENC4.追いかける夢の先で / Liella!
文:水華舞
(撮影はオフィシャル提供のみ)
※記事内写真は(c)2022 プロジェクトラブライブ!スーパースター!!