俳優・松坂桃李(29)が7日、東京・TOHOシネマズ日比谷で主演映画『娼年』(監督:三浦大輔/配給:ファントム・フィルム)公開記念舞台あいさつを真飛聖(41)、冨手麻妙(24)、猪塚健太(31)、桜井ユキ(31)、馬渕英俚可(39)、三浦監督(42)とともに開いた。
作家・石田衣良氏の性の極限を描いた恋愛小説が2016年の舞台化を経て、ついに実写映画化。「女なんてつまらない」と無気力な日々を過ごしていた名門大学生の森中領(松坂)が、ひょんな出会いから美しい女性・御堂静香(真飛)の経営するボーイズクラブで娼夫・リョウとして活動をはじめ、女性の中に隠されている欲望の不思議さや奥深さに気づいていく……。
上映後の舞台あいさつとなり、松坂は、「この作品は上映前が良かった」と苦笑いしつつ、本作が濡れ場が多いということで「服を着て出るというのが一種のプレイみたい……」「この目線が一種のプレイだと。いたたまれないですね」と、はにかみながらのイベントに。
それぞれあいさつしていくなか馬渕は、「“おもらし女優”です」と、思い切った切り出し方をしつつ「これまでのイベントではできるだけネタバレしないようにと言われていましたが、きょうは言ってもいいんだって。ちょっと私も気持ちが軽いです」と、やっとしゃべれるということに清々しさを感じているとアピール。
三浦監督はといえば、「諸悪の根源は僕にあります(苦笑)。すべての指示は僕です。その責任はありますし、多くの人に心から観てほしいと願っています」と、冗談交じりながら、作品がどう受け止められてもという覚悟も見せつつ、「松坂くんとは舞台から2年。これでやっと解放されるね」と、しみじみ。松坂も、「ずっとどの作品やっても『娼年』の映画が迫ってくるなって思っていて」と、肩の荷が降りる日が来たようだった。
そんな本作の見どころへ、松坂は「濡れ場のシーンが多いんです。笑えるところは笑ってほしいなって。舞台のときは最初のころは様子を伺っている笑っている感じなんです。でも、日を追うごとに大爆笑という感じになっていって、我慢せずに笑ってほしいし、こらえずに涙してほしいです。観終わった後に感情にひたってもらえるのがこの映画の1番の楽しみ方ではと思います」と、オススメ。
真飛は、「領くんの“大学なんてつまらない”という死んだような目というのが、どんどんいろんな女性と出会うことで、女性が癒やされているはずなんだけど、領くんが成長していく姿が泣けてきて。引き込まれてきて泣けてきたんです」と、女性目線で涙したと真面目に話しつつ、「あとは桃李さんのお尻ですね(笑)」とのこと。
さらに冨手は「性にまつわることで暗くなりがちな話題が多いですが、この作品では日本自体が変わるのではと大それたことを考えてしまうんです……松坂桃李は世界を救うと思います!それくらい言ってもいいくら松坂さんは頑張ったと思いますよ!」と、かなり大きく出て、松坂も「だーめだよ!そんなこといっちゃ」と、苦笑いしつつもまんざらでもないといった晴れやかな表情だった。
最後に三浦監督から「賛否両論はありますが、松坂くんはじめみんな死に物狂いで作りました。過激でセンセーショナルな作品だと思います。18R+となっていて、こういう作品に拒否反応を示す人にも、いままでになかったジャンルを作り上げようとしているという気持ちで、この作品を知らない人がいるというのはもったいないですので、『娼年』というものがちょっとでも映画界にも爪痕とかを残せたら嬉しく思います」と、思いの丈を語ると、松坂からは「普段が自分が抱えているものがちょっとで柔らかくなるような優しさに包まれた作品だと思います。よりこの『娼年』を多くの方に届けてもらえたら嬉しいです」と、呼びかけていた。
映画『娼年』はR18+でTOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー!