『ロマンシング佐賀TOKYO』プレス向け発表会が8月30日に東京ミッドタウン日比谷 アトリウムで開催され、株式会社スクウェア・エニックス 「サガ」シリーズ総合ディレクターの河津秋敏氏、『サガ』シリーズプロデューサーの市川雅統氏、佐賀県政策部の制作企画監の松村美由紀氏、佐賀県政策部「ロマンシング佐賀」プロジェクト担当者・島松宗一郎氏、書家の江島史織氏が登壇し、それぞれから作品と『ロマンシングサガ』愛の深さを窺わせるコメントを寄せた。
株式会社スクウェア・エニックスの人気ゲームシリーズ『サガ』。佐賀県では、その響きが似ているという“ダジャレ”のようなところから連携が2014年より始まり、『ロマンシング佐賀』と題して佐賀県内を巡るスタンプラリーなどを展開している。その10年の歩みを東京ミッドタウン日比谷 アトリウムで8月30日から9月1日までの3日間で展示するというもの。
山口祥義佐賀県知事
イベント開始時間となるとゲーム『ロマンシングサガ』シリーズOP楽曲が流れるなかスタート。台風10号の影響で来場できなかった山口祥義佐賀県知事からビデオメッセージが寄せられるなか、島松氏は「自治体がやるプロジェクトで10周年を迎えることは珍しいんです。予算は単年度で終わったりしますし、知事が替わったり3年ごとに部署異動があったりして」という状況でも続いているのは関係者・ファンの熱い気持ちあってこそと感謝を寄せるとともに、最終皇帝（女）推しという松村氏からも「10年を思うと胸がいっぱいになる思いです」と、万感の想いを伝える。
続けて河津ディレクターから「『サガ』シリーズは35年前に始まりました。35年前はこんなことになるとは想定せず始めています（笑）。30年前に佐賀県さんとうちでなにかできないかと考えたのですが、その頃はけんもほろろな対応でした（苦笑）。『ロマンシング佐賀』は10年前から始まりまして、そのときに市川プロデューサーに“サガシリーズが25周年だからなにかできないかな？”と相談したら『相談してみますよ』と身軽に動いてくれて」と回顧するとともに、『ロマンシング佐賀』へは「古川康前佐賀県知事のときから開催させて頂いて、多くのファンに支えられてまいりました。まさか10年続けられたというのが良かったなって。一緒に協力していただいている方々、みなさん楽しんでいってください」と、メッセージを寄せた。
市川プロデューサー
市川プロデューサーからは「25周年で河津さんからなにかできないかといわれときに、佐賀県さんに『ドラゴンクエスト』とか『ファイナルファンタジー』を作っている会社なのですがとご連絡して、そのとき県庁の方からお話が来て。そこから10年経つのかと、不思議な気持ちです」としみじみ。本展へは「いままでたくさんの企業さんや佐賀県の、ずっと積み重なってたくさんの関係者が増えているなかで、プレゼンして頂ける場所にしたいなと思って。ですので、東京で企業さんを知ってもらうという裏のメッセージもあります」と企画意図とともに、「『サガ』シリーズも35周年を迎えて、本当に多くのみなさまに助けられて、佐賀県の方々にも愛されているからこそ、ここまで続いたのかなと感じています」と話した。
イベント中盤には、『ロマンシングサガ』シリーズのタイトルの文字などを担当し続けている書家の江島氏が壇上で『佐賀×サガ十周年 冒険はいつだって想いのままに』としたためイベントを盛り上げる。江島氏へ文字の制作をお願いしたときにエピソードも市川プロデューサーから「全滅の文字とかも書いてもらっています」とも。江島氏からは、「10年間続けてくださった、佐賀県のみなさん、サガ制作チームの想いを、我々をいつでも迎えてくださる思いがあった、そこでこの言葉を書かせて頂きました」と話した。
その後トークショーが開催。松村氏は「ファンのみなさんのX投稿はほぼ毎日チェックしています。こういう楽しみ方があるんだとか、こういうところに立ち寄れるんだという私たちも知る機会になって、楽しく拝見しています」と、参照していることを話したり、今回の企画展のために動画を制作した際に「完成した時に市川さんと一緒に『涙が出そうだね』って話をしたんです。私たちの取り組みだけだとここまでできませんし、『サガ』ファンのみなさんが応援してくださった10年に思っています」と、胸がいっぱいになったエピソードも。
見どころとして松村氏は「企画がもりだくさんでどれも観ていただきたい」と甲乙つけがたい気持ちとともに、「有田焼の素晴らしさというのは見て頂ければ。10年やってきた『ロマンシング佐賀』が凝縮されているきがしています」といえば河津ディレクターは「こういう企画展もなかなかないので、実物が置いていあるので見ていって頂ければ」。市川プロデューサーは「各ブースの名刺を集めてもらえれば」とポイントを話していた。
また、市川プロデューサーからは「とにかく必死にやっていたら10年になって。途中で止まってもおかしくなかったかなって思っているんです。1回コラボを中断するかという話もあったんです。（ゲームアプリ）『ロマンシング サガ リ・ユニバース』をリリースしたばかりのときに、佐賀県コラボをゲーム内でしたいよねと話になって。今後、佐賀県さんとのコラボをできるか分からないですけど、ゲームの中でコラボをしたいと佐賀県さんにお話したことがあったんです。結局、お互いのコラボではあるんですけど、そのときに“またやろうよ”と言ってくれたのが嬉しくて。それがなかったらたぶんゲームの中だけで終わっていたのかなって思っています。佐賀県のみなさんが本当にありがたかったなって。あとは、新型コロナウイルス禍のときにマンホールのコラボができて、頃が終わったときにいつか見に来てほしいなって思って作ってもらってたら30枚とすごい数になってて。コラボって1度終わったら、終わりというものが多いので、それが本当に嫌でしたし、残っているものもあると感じています」と、裏話とともに心境を披露していた。
ほかにも『ロマンシング サガ リ・ユニバース』の新キャラクターも同所でグラフィックが展示されているということで記者からこの名前が会場の日比谷にちなんで「ビーヒエ」ではないかとの質問も上がったが、市川プロデューサーは「違います（笑）」といい河津ディレクターも「かすってもいない（笑）」といい場内は沸き返っていた。
取材・撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ
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