「ゼーガペイン」リセット祭り2024が8月31日に舞浜で開催!2006年の説明とは

「ゼーガペイン」リセット祭り2024が8月31日に舞浜で開催!2006年の説明とは1

 『ゼーガペイン』リセット祭り 2024@舞浜サーバーが8月31日に千葉・シネマ イクスピアリで開催されソゴル・キョウ役の浅沼晋太郎、ミサキ・シズノ役の川澄綾子、下田正美監督が登壇し、司会は廣岡祐次氏が務めた。

 2006年に放送されたオリジナルTVアニメ『ゼーガペイン』。永遠の夏に閉じ込められた人類、ループする世界、世界を改変しようと立ちはだかる敵ガルズオルム、光の鎧ゼーガペインを駆っての戦いなどSFロボットアニメ作品。2023年8月31日より『ゼーガペイン』の新プロジェクトとして『ゼーガペイン PROJECT REUNION』が進行しており、その一環としてTVアニメ版のその後を描いた最新作の劇場アニメーション『ゼーガペインSTA』オルタモーダ編(監督:下田正美/配給:バンダイナムコフィルムワークス)が公開されている。本イベントでは前作『ゼーガペイン ADP』と『ゼーガペインSTA』オルタモーダ編を連続上映するイベントとなっている。開催された8月31日はテレビシリーズで舞浜サーバーがリセットされる日付と作品にとって特別な日となっている。

 以下、公式レポート部分。

 盛大な拍手に迎えられて浅沼さん、川澄さん、下田監督が登壇し、浅沼さんが「舞浜の空はちょっと曇っていますけど、みなさんの心は『ゼーガペイン』を観たことで晴れていたらいいな」と、テレビシリーズ第 25 話のサブタイトル「舞浜の空は青いか」にかけた挨拶をして、トークショーがスタート。8 年ぶりとなる舞浜でのイベントということで、川澄さんは「『ゼーガペイン』に関わってから、自分にとって舞浜が特別な位置づけになった気がします。SF的な世界観なのに実在の土地が舞台で、舞浜を愛する人たちがいるからこの場所を守りたいという対比があって。それは実在する舞浜だからこそだなと、ここに向かうあいだに思いました」と舞浜愛を語った。

 本イベントでは、前作『ゼーガペイン ADP』、そして公開中の『ゼーガペイン STA』オルタモーダ編を上映したが、これはこの2つを連続して観てほしいというスタッフのアイデア。その意図について質問された下田監督は、2作がほぼ同時進行で企画されていたことに触れ、「今回の『STA』はテレビシリーズの続きでありながら、『ADP』直結の続編として作らせていただいています。通して観ると、キョウVer. 1(『ADP』のキョウ)の生き様が完結する感じです」と説明。テレビシリーズではキョウが記憶喪失で、もう1人のヒロインであるカミナギ・リョーコの存在感が増していく展開になるため、忘れられたシズノが切ない立場になったことが心残りだったそうで、「『ADP』を作らせていただいたときに、キョウVer. 1とシズノの決着を描かないと眠れなくなると思いました」と、本作に込めた強い想いを口にした。

 一方、川澄さんは「テレビシリーズをやっていたときに、シズノが報われていないという感じはそんなにしていなくて。最後にキョウが思い出してくれただけで、シズノは十分だったんじゃないかなと思っていました。だから『ADP』で昔のキョウとシズノの関係が描かれて満足だったんですけど、まさかその先があると思っていなかったので、いいんですか?!という感じです」と、満面の笑みでコメント。さらに、「今から考えると、シズノはよく高校生をやっていたなって。高3にしては憂いがありすぎますよね(笑)」と話し、会場の笑いを誘った。

 続いては、事前にウェブサイトで募集した質問に答えていくコーナー。特殊な用語や難解な世界観設定を2006年当時はどうやって理解していたのかという質問に、浅沼さんは「ずっと監督や音響監督に質問していた覚えがあります。例えば、パソコンの中にデータが入っているけど、外にデータを掴んで持ち出すことはできないからUSBを挿す。この USBがアルティールで……と言われて、“なるほど!”っていうのを繰り返していました」と当時を懐かしんだ。川澄さんによれば、浅沼さんはそうやって学んできた世界観や用語の情報を毎週キャスト陣に共有していたという。

 また、今回新登場したメカニックについて聞かれた下田監督は、オルタモーダが搭乗するオルティックゼーガに関して、「まだストーリーが何もない状態のときに、原作者の伊東岳彦から“10年後のゼーガを作っておきたい”という話があって、そこから10年後にホロニックローダーはどうなっているのかと考えて開発が始まったんです」と制作秘話を明かした。ここで浅沼さんから、アニメでさせたい動きからデザインを考えたのか、デザインが先にあってどう動くかを考えたのかという質問が。これに対して下田監督は、「『ゼーガペイン』ではまず世界観があって、そこで主人公たちが乗り込むためにはこういうギミックで、こういうデザインでなければいけないという……。主人公たちがもう死んでいるような状態なので、半透明でトランスルーセントな、儚い陽炎のようなロボットが美しいんじゃないかと。でも、デザイン自体は凶悪なんです」と詳しく解説した。

 まだまだ質問コーナーは続き、「本編では描かれなかったものの、会話をしたり、対決するなど交流している姿を見てみたかった・描きたかったキャラクターたちはいまか?」という質問では、トガ・ヴィタールなどテレビシリーズにも登場するゲームのキャラクターの話題が出たり、「このキャラがガンナーだったら」といった想像が膨んだりして大いに盛り上がった。また、下田監督から「表に出していない設定で、テレビシリーズが作れそう」という気になる発言も。「シマの印象を教えてください」という質問では、シマを演じる坪井智浩さんに関するトークが繰り広げられ、下田監督が「坪井さんは本当にゼーガを愛してくださって。“『ゼーガペイン』のアフレコ台本は全部残しておきます!”と言われたんですが、僕は心の中で“ありがとうございます。でもシマはあと数話で……。すみません”と思っていました」と暴露し、会場に笑いが巻き起こった。

 プレゼント抽選コーナーや関連商品の紹介、フォトセッションの後は、集まったセレブラントたちへメッセージ。下田監督は「こんな日が来るとは夢にも思っていませんでした。テレビシリーズから18年経って初めてお話することができた内容もあって、有意義な時間でした。これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」とコメント。川澄さんはテレビシリーズ第16話で舞浜サーバーがリセットされた8月31日をこうして共有できたことに感謝しつつ、「こうやって監督とお話するたびに、いくらでも『ゼーガペイン』のアイデアがあると知ることができて私自身もうれしいです。また何年後かに舞浜で会うことができたら」と今後の展開へ期待を寄せた。そして浅沼さんは、「僕は『ゼーガペイン』を幻が形になる物語だと思っていて。18年前はまさかこんな風景が存在するなんて……というものが形になって、最初はプラモデル1つだったのにいろんなグッズが発売されて、感慨深いなと。この先のゼーガを、希望をもっていろんな形で応援していただけたらなと思っています」と客席を見回しながら伝えた。最後の締めくくりは、『ゼーガペイン』のイベントでは恒例となっている挨拶。川澄さんの「せーの!」の声に合わせて、観客を含めた全員で「エンタングル!」と叫び、イベントは幕を閉じた。

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